厳しい寒さが続いています。
中国山地も厳冬期らしい雪山でした。西中国山地での講習もラッセルしかできなったです。ワカンとスノーシューでひたすら登りました。東斜面の樹林帯なので、風の影響も少なくてよかったです。
ラッセルは雪をかき分けて進んでいく基本的な雪山の歩行技術です。ラッセルにも強弱があります。膝下くらいまではダブルストックでバランスと推進力を得ながら進みますので、主に下半身のエネルギーで対応できます。スピードは出ませんがそれほど疲れません。
腿から腰くらいになるとストックの推進力が効かなくなります。手を使って雪をかき分けないと進めなくなります。こうなると上半身のエネルギーも使うようになり、全身運動になります。更にスピードは落ち、体力が削られていきます。水平歩行より、少し傾斜があったほうが進み易いです。
胸以上になると、水泳や柔道のような運動強度になり、文字通りお手上げになります。競技スポーツと違い数時間の連続行動は過酷です。
先週の伯耆大山では3時間ツボ足ラッセルでギブアップ。行程の半分程で引き返すことになりました。清々しいくらいまったく前に進みませんでした。
ラッセルで厳しいのは先頭です。後続者の負担はあまりないので、先頭を交代しながら道を切り開いていきます。先頭は限界まで頑張ってしまうと、汗だくヘロヘロになるので回復に時間が掛かります。余力を残して交代する必要があります。順番が来るまでは、ゆっくりエネルギー補給などしましょう。
今シーズンは雪多いです。存分にラッセルできます。例え目的地に届かなくても、清々しい気持ちになるのがラッセルです(個人の意見です)。ラッセルが強くなるにはラッセルするしかありません。降雪後の週中日でマイナールートを選ぶと、良いラッセルできます。雪山の醍醐味です、みなさんも是非!
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