連休は悪かった夏の天気をはらすように
各地素晴らしいお天気でしたね
私がガイドで行った槍ヶ岳北鎌尾根も
無風快晴!時々ガスでした
「うおおおおっ!槍の穂先が見えてきた」
お客さん大興奮!
さてそんな矢先に滑落事故に遭遇して
救助活動をすることになりました
ルートを間違い浮石を抱いて約10m程
滑落された男性がおられ
頸椎、腰椎など重要な部位の骨折や
内出血がないと見られ少し安心
(たまたま知り合いの登山医学会の医師がおり確認していただけました)
とはいえ緊急性を要するためヘリ救助を長野県警に
ここでみなさんに知って頂きたい事は
ヘリコプターが現場に飛来してきたら
⇒周辺の登山者は飛びそうなものを全て完璧にしまい込む
(帽子、手袋、ザックカバー、ペットボトルなどなど)
もちろん遭難者まわりの保温に使用している寝袋からツェルトから
現場近くのテントも一旦たたんでしまう
これはヘリコプターのローターにそれらが飛散し墜落を避ける為です
⇒周りの登山者もヘルメット、サングラス着用、そして岩陰に隠れます
そうでなければ、ヘリコプターからの強風で大けがをしてしまいます
(これはダウンウオッシュといい想像以上のものなのです)
もちろんヘリコプターの誘導の邪魔にならないように手を振らない
ことも大事ですね
幸いにして迅速な救助ができたことにより大けがですんだようでして
あとからほっと安心しました
ヘリコプターでの救助は
遭難者の正確な位置、遭難者の状態、周囲の地形などの環境
現場の天気、視界、風、状況を正確に伝えなければ
救助活動がすすめられないものです
一番重要なのは正確な位置を伝える事ですね
(地上からの救助隊やたまたま今回の私のようなものがいれば伝わりますが
ヘリコプターの航空隊だけで救助となれば現場の様子がわかりません)
また遭難者の状態をよく観察し保温することがとても大切です
登山はリスクを伴うスポーツ
だからこそ達成感も高く崇高なあそびでもあると思います
「気づく事、観察する事、考える事」
「危機感を持つ事、緊張する事、警戒心を持つ事」
どれも大切ですね
岩場の多い山ではヘルメット
いつもツェルトとバーナー&コンロと非常食
そして読図力も磨きをかけて
みなさまも、私も!油断せずに山登りを楽しみましょう
というわけで井坂ガイドのご紹介とおり
所属協会にて救助研修を半年に1度行っています
ほぼ使わない技術ですが重要な安心材料になっているのです