前回の記事、季節の変わり目 - 好日山荘 ガイドコラムに引き続き『季節の変わり目Vo.2』です。
今週末は山行を楽しみにしていたのに雨のせいで山に行けず、残念な方も多かったのではないかと思います。季節の変わり目3月中旬から 4月上旬にかけて, 菜の花が咲く頃に降る長雨。「春の長雨」の事を菜種梅雨と言ったりします。高気圧がはり出したり移動性高気圧が北に偏って日本列島を通ったりするために,関東地方や太平洋沿岸部には冷たく湿った北東風が吹き,前線が停滞しやすくなる。そこへ小低気圧が次々と発生,東進するため,すっきりしない天気が続くようです。
人間サイドの都合では嫌だな〜と思う雨ですが、菜種梅雨はこれから咲き誇る花々にとって恵みの雨となります。もっとも梅雨のような何日も降雨が続き、集中豪雨を招くことは少ないし自然のリズムに合わせて山に行けば問題ありませんね。
しかし、この降雨中や降雨後の山行には注意しなければいけない点があります。ここ数日の山行で季節の変わり目に気にしている事をいくつかあげてみます。
●雪山においても防水対策が必要。バックパックのレインカバー、防水の手袋など。
●前線通過後、天気が回復して来る際に強風が吹いたり、温度が下がったりします。※山行前にはただしく天気予報を見て山中では、実際にどう推移しているのるか評価し続ける事が大切です。高い標高の山でも雨やみぞれ、濡れから冷えに注意!
●降雨により雪の結束性の弱くなりますから、急斜面では特に雪崩に注意です。この急斜面というのは自分がいる地点ではなく、自分の上方にある斜面も含まれます。雪崩地形を認識して行動してください。
●雪の結束性が弱いという事は…歩く際も歩きにくいです。
グサグサッと、腰まで深く沈んでしまったりしますので場合によってはワカンが必要な時も。※日射影響や昇温によって積雪表面が緩んだ場合も同様です
こんな好天の日も、午後の下山時に雪も緩めば…。
ゾンビ軍団と化す…!!一番左の方は腰まで埋まってます。私も膝まで埋まる雪ですがそのあたりはテクニックですね。足がうまった際は埋まった方向にそのまま足を引き上げると抜けますよ。無理やり動くとこうなります。
と、理由がわからないとなぜ装備が必要なのか分らないので体験した後は、ワカンを装着し装備のありがたみを体感。
季節の変わり目、引き続き安全に山を楽しみましょう!