好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

2016年12月5日の南八ヶ岳西面

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赤岳鉱泉から稜線に上がってきました。

11月の大雪とその後2-3回程雪が降り、完全な冬山になりました。
美濃戸口は雪はほとんどないですが、2000m近辺から急に増えます。

前刃のある鉄爪カンジキ(クランポン)、氷斧(アイスアックス)、

冬靴が必携です。

 

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美濃戸からの鉱泉までの道も氷結していて、下りは何回も転びそうになりました。

こういった所はチェーンアイゼンが重宝します。
登山口である美濃戸で、氷も雪もなかったので車に置いてきて後悔しました。
冬山は標高上がると全く様相かわります。
わかってるんですが、毎年実感します。

昨シーズンはこの道で転倒骨折事故多発してます。

 

好日山荘山荘登山学校実践編で

2017/2/18(土)-20(日):赤岳ー中岳ー阿弥陀岳ー御小屋尾根下降

を予定してます。

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この3兄弟を縦走して御小屋尾根を下降します。

後ろは北岳ー甲斐駒ケ岳ー仙丈岳の3兄弟です。
加藤ガイドが年末年始に行きます。

 

どちらも低温、風対策をしっかりとしたいです。

机上講義「雪山ギアの使い方と歩行技術」

先週本年最後の講義行ってきました。

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言葉と写真での説明だと難しそうになりますが、
実際に山で実習すると理解しやすいと思います。

2017/1/14(土)谷川岳(登頂はしません)
2017/1/15(日) 北八ヶ岳 横岳

で実技講習します。

 

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これは2016年4月西穂高岳登頂の初日の歩行講習。

 

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頂上へ。

南でクライミング

11月になると信州はかなり寒くなります。

こんな時は南の方へクライミング、標高の低い山が適です。
11月は香川県小豆島、高知県大堂海岸、三重県楯ケ崎

と暖かい所へクライミングに行って来ました。


全てクラック(岩の割れ目)クライミングです。
気温は松本と10度〜15度は違います。暖かい。

 

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小豆島では魔女の宅急便。

 

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醤油工場も見学。

 

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高知県大堂海岸は太陽燦々で眩しい。

 

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三重県神須ノ鼻は岩パラダイスです。

 

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楯ケ崎では高度感あふれるルート。


観光、地元の食べ物と楽しみ沢山ありました。

そしていよいよ冬開始です。

◯◯AWARDって一体??

先日、好日山荘でも取り扱うバーグハウスの「EXTREM 8000 PROJACKET」が「ISPO MUNICH 2016」GOLD受賞をいたしました。

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ISPOでのGOLD受賞の際に絶賛された、バーグハウス独自の新技術「Xpanse Technology」をフード、背面、あご部に搭載。加えて、高い通気性・耐久性と軽量化を実現し、厳冬期の山に必要とされる様々な機能を兼ね備え、信頼のおけるGORE-TEX®Proを採用したアルパインジャケット。

先日こちらの商品を試着してみましたが、特に背面の作りが個人的にすごく良くとても印象的でした。

 ん、

ISPOってなんでしょう???

ISPO

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毎年1月下旬から2月上旬にかけてミュンヘンで開催される世界最大のスポーツ用品見本市ISPO」。

このイベントには世界中から大小さまざまなブランドが集まりアウトドア・スキー・アクションスポーツなど、欧州市場をターゲットとするありとあらゆるメーカーが世界中から集い、来シーズン以降にお目見えする新作たちが発表されコンペティションが行なわれます。

ISPOに合わせて新商品発表をするブランドも多く、翌シーズンのトレンドがISPOで決まると言われる程、各ブランドやアウトドア業界にとって重要なイベント。

簡単に言いますと世界中からアウトドアメーカーが集まる展示会、そこに世界中から辛口評論家やバイヤー、お店スタッフなどの業界関係者が集います。そんな場所でそこに集まる数ある商品の中から選ばれた物という事です。※私流の説明です。

ですから非常に名誉ある事なんです。そして間違いない、太鼓判のギアという事なんです。

 

他にもタグや商品説明にISPO AWARDのような事が書いてあるのを見た事がある方がいらっしゃると思います。

例えば…

アメリカ『BACK PACKER』誌の選ぶエディターズチョイス

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アウトドア製品の分野で権威ある賞といえばアウトドア専門誌『BACK PACKER』が1993年から毎年発表している「EDITOR'S CHOICE AWARDS」(エディターズチョイス)。『BACK PACKER』誌の編集者が、世界中のメーカーから発売された数多くの製品を編集者自身が過酷なフィールドでテストを行い、様々な性能を検証し、その年に最も優れたアウトドア製品と判断された製品だけに与えられる栄誉ある賞です。

他にも、

 Backcountry Magazine ”Editor’s Choice Award”

 Outside Magazine ”Gear of the Year”

などなど

他にもちょっとジャンルは違いますが日本のグッドデザイン賞なんかもありますね。

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Good Design Award

自分は今までの経験からギアを選ぶ際に上記のような賞をもらっているという事はプラスαにしています。間違いなくハズレはないです。むしろ、なるほど〜とかやっぱりイイねなんてのしかないです。

※個人的なレビューです。

日本では認知度が低い事かもしれませんが、皆さんもギアを選ぶ際に参考にしてみてくださいね。

 

防災キャンプ

HuMA=災害人道医療支援会
から依頼された講師のお仕事です

タイトルは「防災キャンプ」
という名の盛り沢山日帰りキャンプ!
兵庫県加西市の古法華キャンプ場にて行いました
http://www.naturepark-furubokke.jp/camp.html

災害時に国内外問わず医療支援活動をされる方々
http://www.huma.or.jp/about/about.html
(ご支援いただける会員さん募集中です!)

さすがに段取りよくテントを設営し薪を集めます
被災地での活動では時には生活を全て自分達で
作り上げなければならないものです
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カレーライスが定番ですね
具材をいんじゃんでほい(じゃんけんの事です)
で奪い合い! 飯ごうから目をはなして丸焦げ!
ハプニングから人は学ぶものですね(笑)
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午後からは地形図やコンパス、GPSを利用して
寸断された道路が使えず山から被災地に進入!
というふりをして岩場や藪こぎを越えて、、、
「えっ!ここですか?」
→「知らんぷりして行くぞ~」みたいな
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最後は簡単なロープワークや搬送など行い
あっという間の一日が終わりました

みなさんにもこういう遊び方!研修?
おすすめです
半日キャンプ場でゴロゴロ
半日山登りでスッキリ
ってどうですかー
関東、東海、関西などの太平洋側の都心部は
これからの季節でも日溜まりになれば
テントの中はポカポカで快適ですし

このような研修をご希望される団体や個人グループ
おられましたらぜはご相談くださいませ
好日山荘デイキャンプ企画しようかなー

島田ガイド事務所
http://www7a.biglobe.ne.jp/~naturalstyle/

読図実践と危急時対策実践

先週末は丹沢大山にて読図山行、湘南鷹取山にて危急時対策の実技講習を行ってきました。

 ■ 丹沢大山 読図山行

土曜日は雨でしたが、それほど降らずなんと催行できました。
基本の「等高線を読む」、「コンパス1-2-3」
で地形、道を確認しながら登頂しました。

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 雑誌や本の文字を読んで理解しようとする難しいイメージありますが、

机上講習した後に実践を行うと理解しやすいと思います。

これを機に、今後も地図で確認しながら登山する習慣がつければ、
「読める人」になると思います。

 

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紅葉が綺麗でした。

 

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■ 湘南鷹取山 危急時対策
日曜は気温上がり、前日とはうって変わって半袖で過ごせる1日でした。

鷹取山へ行き、危急時対策の話や実技を行って来ました。
必要なものは「防御力」です。

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読図、ビバーク、FA、搬送、最後は体力です。実技・話を行ってきました

 

鷹取山は横浜近辺のクライマーにとっては聖地で、私も横浜にいた時代はよく行きました。
20年ぶり以上の再訪です。
ハイカー、クライマー、コスプレのグループなど色々な人達が沢山いました。
一方途中の道は神社がある静かな道で、町から近い自然もまた楽しかったです。

山麓は秋色ー稜線は冬色

先週末は
甲斐駒ヶ岳から鋸岳へテント縦走の
ガイドに行ってきました
山麓は秋色ー稜線は冬色
季節の変わり目の南アルプスは
どんな様子でしょうか
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標高1000-1500mあたりの紅葉
特にカラマツの黄葉が美しい
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北沢峠から駒津峰 2000m-2700m
南斜面でも所々雪が残っています
気温の高さや日射もあり雪が腐り
ここはアイゼンなしで登っていきます
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さて甲斐駒ヶ岳から北面に入ると
一気に様相がかわり冬景色
アイゼンとピッケルの世界に
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鋸岳手前の稜線でビバーク
甲斐駒ヶ岳と夕陽が素晴らしい
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第二高点より鋸岳
積雪はないようですが、、、
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日照時間の少ない北面に入ると
なかなか手強い雪斜面
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頂上です
この山域の素晴らしい所は360度の展望ですね
北アルプスと中央アルプス
その間には乗鞍、御岳、白山
もちろん八ヶ岳に富士山も
その先は悪ーい長ーいガレ場下降
集中力を切らさず無事に下山となりました

と下山口にはこのような看板が!
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そう道中 軽装でアイゼンなしの登山者に
会いました 鋸岳の北側の下りは断崖絶壁
命はひとつ ハイキングシューズでの下山
を見てるのはほんと心臓に悪かった、、、

道中のアイゼン使用率はたった1割ぐらい
だったでしょう
それでも安全を担保する重要な装備ですね
下界から見た山に雪が無さそうに思う程度
でも最悪を想定して安全に登山ができる
考え中や準備をしたいものですね