好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

9月1日より白馬大雪渓ルート 通行止のお知らせ

 

北アルプスの人気ルート白馬大雪渓ルート通行止めのお知らせです。

 

白馬は夏の暑さが落ち着きました。朝晩は長袖を着ても肌寒く感じる日もあります。

9月は天候が安定し、晴れる日が多くなるので登山に最適な時期でもあります。

実際に先日通過した台風後は連日の快晴で登山者、観光客、皆さん笑顔です!!

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                  神城地区より望む白馬三山・白馬乗鞍方面

 

そんな中少し残念なニュースが入ってきました。

白馬方面登山ご検討のお客様は以下ご確認ください。

 

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白馬村観光局からのお知らせ

例年にない雪不足の影響で、白馬大雪渓の雪割れの変化が厳しいため、9月1日より大雪渓ルートが通行止めとなります。ルート確保ができれば通行可能となりますが、しばらくの間迂回ルートとして、栂池ルートまたは白馬鑓温泉ルートを通行いただきますようお願いいたします。

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「残念」と書いてしまいましたが、全面通行止めではなく、栂池、白馬鑓からの登山・下山は可能です。いずれも(大雪渓ルートよりは所要時間は長くなりますが)大変人気のルートです。

 

栂池ルート: 富山・新潟・長野の3県にまたがるルートで稜線からは壮大な景色を楽しめます。

白馬鑓ルート: 白馬3山縦走をコンプリートできるルート。温泉も楽しめます。

 

多くのお客様が北アルプスにお越しいただけるのを楽しみにお待ちしております。

白馬店にもお立ち寄りくださいね。

 

ルート状況の詳細は以下をご確認ください。

黒部赤木沢

先週末は北アルプス随一の美渓
黒部赤木沢へ
ほんまにきれいですねんココ!
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今年は水量がとても少なく
赤木沢手前のゴルジュも
赤木沢出合いの徒渉も
腰まで浸かることなく突破!
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赤木沢の二段や四段の滝やナメ滝も快適です!
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最後の大滝を越えて大草原へ
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初日 折立8時30分-太郎平12時-薬師沢小屋14時30分
二日目 薬師沢小屋5時30分-赤木沢出合7時00分-大草原10時30分-太郎平12時30分-折立16時30分
私たちは山小屋利用でしたが
テント利用なら
折立-太郎平(テント)-薬師沢-赤木沢-太郎平(テント)-折立というパターンになりますねー

赤木沢は初級者向けの沢登りルートですが!
事故も多い沢です

そのきっかけは!
読図できず道迷いで時間かかる
天気の読みが甘く増水する
岩登りや沢登りの経験がなく来てしまった

せっかく楽しい山もケガしてはおもろない
好日山荘登山学校や島田ガイド事務所でも
岩場歩きの実践練習もできますのでぜひ!
登山学校 岩場歩き(ジムでも開催しています)
https://www.kojitusanso.jp/school/classroom/
島田ガイド事務所 基礎山歩き
http://www7a.biglobe.ne.jp/~naturalstyle/pg59.html

黒部下の廊下 雲の平 薬師岳 赤木沢
秋の黒部も素晴らしいです
あとはぜひこの本を読んでから
黒部源流域にお出掛けしてほしいですね
http://guide-column.hatenablog.com/entry/2016/08/19/114926

山岳書

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「黒部の山賊」と「源流の記憶」
前者は以前読んではいましたが、「源流の記憶」と一緒に
蔵書に加えました。
山の本は絶版になりやすいので、あるうちに購入しないと。

 

それにしても北アルプス開拓時の山小屋を作った人々の話は凄いです。
100Kgを担ぐとか、今の4日間のコースを1日で歩くとか、積雪期の話とか。
装備や道が現在と全く違います。

今自分が山に行ける・ガイドできるのは、このような歴史があるからこそ、

と感じます。とても自分は当時の人の情熱には及ばないなあ、と思ってしまいます。

 

私の山食

山での長い生活なら食事は楽しみであり重要ですが、
1-4泊程度なら軽量化、好み、我慢で簡素化できます。

 

■  夜の例として
・3分パスタとパスタソース
燃料節約の為パスタは沸騰したら蒸します。

 

・アルファ米+ドライフーズ
ドライフーズは量が少ないので2つ(親子丼、カレー)使います。

・ちらし寿司の素+麻婆春雨


■ 朝の例として
・おじや(アルファ米(二人で一袋)とおじやの素)とチキンラーメンまたはカップヌードルリフィル
 一人分の場合はドライフーズのおじやを使います。

 

カップヌードルリフィルとパン

 

■  8月初の室堂〜新穂高の縦走は、上記に少しオプションを追加

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左上
前菜にコンビーフ&マッシュピテト。
マッシュポテトは軽くお腹が膨れます。

コンビーフが味付けになります。ツナ缶でもいけます。

 


日清の焼きそば。
メインディッシュになりませんが、テント場についた時のおやつに最高。
山ではこのソース味が、ま・い・う〜。

 

左下
コーヒーゼリー
暑い夏山での食後の楽しみですよ。
これとカルピスの原液があれば、幕営場についた時の唯一の楽しみに。

 

真ん中
オランジーナグミ
飴、ガム、グミは食べないんですが、このオランジーナグミ
の酸っぱさは汗をかいた体に刺激的でした。

 

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そして絶対忘れてはならないコーヒー達。

冬はお汁粉やココアを用意します。

自分の好みの飲み物はかなり重要です。

それらがあれば食事がイマイチでも最終的には満足してしまいます。

  

一年通して夏冬ほぼ同じなので、家に常に在庫を置いておけるメリットもあります。

 

と、食欲をそそらない食事達でした。

アトラストレック主催好日山荘登山学校「前穂〜奥穂」にご参加いただいたお客様へ

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この度は、好日山荘登山学校ツアーにご参加いただきありがとうございました。旭が撮影した写真を(少しですが…)アルバムにしましたのでご覧ください。

https://drive.google.com/open?id=0B63lUC5TyAY-RmFmdzhwZGpQMGs

白馬在住、名古屋出身の高木ガイドとのコンビで3日間ガイドさせていただきました。初日は雨でしたが、上高地〜涸沢へ、2日目はよい天候で涸沢〜北穂高岳〜涸沢岳〜穂高岳山荘へ、3日目は奥穂と前穂、岳沢下山の予定でしたが、悪天候により涸沢経由で上高地下山となりました。

レイヤリング、高標高帯での呼吸の仕方や、岩稜の歩き方から名古屋弁のレクチャー等内容の濃い、実践的な3日間だったと思います。

今回の山行で得た経験をぜひ、自身の山行でも実践してみてください。また山でご一緒できる日を楽しみにしていますね。

お疲れさまでした!

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※好日山荘が企画した登山ツアーは

安心の山岳専門旅行会社 (株)アトラストレックが主催しています。

まとわりつくあの虫は?

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高山のお花畑近くで、こんな虫が手に止まっていたり、

たかられたりした事ありませんか?

ホバリングして空中停止、徐々に間合いを詰めて近づき腕等に止まる。

よく見たら小さなハチのようなルックス、口で一生懸命に汗を舐めているあの虫。

ハナアブです。

正式名称は、◯◯ヒラタアブとかあるのですが見分けが難しいのでハナアブとします。

ブと言うと刺されて痛い印象がありますが、このハナアブは花の蜜や人の汗を舐めて生きているので、刺さないアブです。

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早朝は虫も活動していませんが…

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日射が斜面に入りはじめると活発に行動し始めます。

この仲間はたいてい黄色と黒の縞模様をもっているが、一瞬ハチか?と思いますが

これはハチへの擬態。毒針をもたないこのアブたちは、ハチに似せることによって、天敵から身を守っているようですので身体に止まっても慌てず対応してください。

f:id:asahiryuta:20160817194928j:plainハナアブはアブラムシの天敵、幼虫期はアブラムシを食べてくれるので、ガーデニングをされている方には素敵な見方のようですよ。高山植物の花粉受粉にも貢献しているのでしょうね。

参考までに、以前に刺す虫についても記事もかかせていただいております。

 

guide-column.hatenablog.com

北穂高岳 滝谷出合からのクライミング

有名な北穂高高岳 滝谷は一般的には稜線から下降して岩場に取り付きますが、

末端である沢の出合から登ると、より困難さと面白さがあります。

 

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滝、雪渓、ガレ場を弱点をついて越えていきます。

この滝の上には50mの滑滝が待ち構えてます。

アイゼン、ピッケルが必要となります。

 

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遥か彼方に北穂高岳と涸沢岳の稜線が見えます。

 

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4尾根というルートを登ります。

滝谷は西面なのでガスが出やすいです。

 

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盆休みなので穂高岳山荘周辺には多くの人で賑わっていました。

ここは下界の暑さを忘れそうな涼しさです。

素晴らしい景色なので小屋前の石畳のテラスに何時間でも居れそうです。

 

どこの山小屋もそうなんですが、小屋が建てられた時代を想像すると、礎を築いた方の苦難と情熱には感銘を受けます。