好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

剱岳

夏も本番!
北アルプスの名峰
岩と雪の殿堂 剱岳へ

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↑雷鳥坂から見た室堂 残雪多いですねー
 6月下旬な感じがします

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↑剱御前小屋から剣山荘へのトラバースルート
 ルートの半分近くが雪ですので不馴れな方は
 要アイゼン!剣沢経由ならノーアイゼン!

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↑前剱付近より剱御前方面
 岩場歩きの訓練やクライミングでバランスを
 鍛えたり 近郊の山やジムで鍛えてきたみなさん
 がんばれー

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↑カニのたてばい 三点確保で慎重に!

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↑天気はいまいちですが無事登頂!
 ちなみにガイドは2名ですよ

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↑カニのよこばい 緊張感漂ってます
 霧雨で岩も濡れてるし
 ガスがかかって下が見えなくて良かった?

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↑その後も気は抜けませんね
 剱岳は気力も体力も技術も必要!
 みなさん経験を活かして無事下山へ

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↑最後の室堂への登り返し
 意外と辛い最後の試練 
 その後は温泉→回転すし
 お疲れ様でしたー



剱岳登頂時に役に立った登山用品
安全装備として
ヘルメット、簡易ハーネス
120cmスリング、安全環付カラビナ
岩場や鎖で扱いやすい
薄手手袋→バーグハウスおすすめ!
剱岳手前の小屋までに役に立った登山用品
汗かきの人は特に
速乾肌着→ファイントラックおすすめ!
疲労軽減に→ストック!
雨がふると岩場でザックカバーはピッタリなら
よいが少し大きいと浮き石ひっかけて危ないので
→インナーバック!
防寒防風保温で一番活躍したのは雨具!
→バーグハウス エクストレムライト
http://www.kojitusanso.com/shop/c/c24-119/

※剱岳は初心者のみではありません!
 今回もなんと13時30分から登りだした
 パーティが下山時に転落して頭を大ケガ!
 気力体力技術そして行動時間に余裕をもって
 挑戦しましょう!
 ちなみに私たちは剣山荘5時出発でした

7/29(土)は「くじゅうフェス」開催!!

阿蘇くじゅう国立公園は、1934年の国立公園指定から

80年余りが経過しています。
大分県くじゅうには九州本土最高峰の「くじゅう連山」や

国内最大級の中間湿原「坊ガツル・タデ原湿原」
など多様な自然景観・生態系が残っており、

この自然は地域の人々の活動によって守られています。
8/11の「山の日」を前にこの地域ならではの活動や自然に触れ合いながら、
くじゅうを楽しめるくイベントが開催されます。

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(長者原駐車場/この駐車場の奥で開催です。)

好日山荘もお邪魔します。
吉田ガイドと河野でワークショップを開催します。
○「ツエルトの張り方、立て方、使い方」
○「登山に役立つロープワーク」
ワークショップの参加は無料です。

くじゅうフェスの詳細はこちら

山の日にちなんだかわいいキャラクター「ヤーマン」の
ボトル、ヤーマンフィギュアも販売しますヨ。
その他、好日山荘の店舗で使えるクーポン券などを用意して
皆さんのお越しをお待ちしております。

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(夏のボウガツルテント泊も気持ちがイイですよ!)

登山学校実技講座 プリンスルートから登る富士山 全員登頂!!

 

7月中旬から昨日までの2週間の間に3回富士山に登ってきました。

 

1回目は落語家の桂文枝師匠の芸能生活50周年記念奉納登山のガイド

8月17日(木)BS朝日「ザ・ドキュメンタリー」「落語家・桂文枝!芸能生活50周年!」~「落語」を生み出しつづけてきた情熱の噺家!そして…テレビの歴史を作った男~
放送局 : BS朝日 放送日 : 2017年8月17日(木)19:00~20:54
是非ご覧ください。

 

2回目はおとな女子登山部 詳細は→ 初日の様子 二日目の様子

 

そして3回目は24日、25日の日程で好日山荘登山学校のガイド

 

5月から「登頂率が上がる」と大口をたたいて各地で机上講座を開催しました。

その同行で登頂率が悪いと「口だけガイド」と呼ばれてしまうとプレッシャーを感じてしまっていましたが、なんと、3回で合計60名様をご案内して、登頂率は100%!

 

「口だけガイド」と呼ばれなくて良かった・・・・・・ほっ

頑張って登頂頂いた皆様 本当におめでとうございます!!

 

登山学校の様子を写真でご報告します。

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登山ルートは 富士宮口から宝永火口を経由するプリンスルート

 

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富士登山の基本は「ゆっくり」 6合目まででゆっくりペースに慣れてもらいます。

 

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宝永山と火口 「日本とは思えない景色」との声が出るくらいのスケール

 

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見るのは綺麗ですが、溶岩のがれ場を登るのは大変・・・黙々と足を出して

 

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スパッツ必須 (ネックゲーター、サングラス等の砂埃対策)

 

 

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 宿泊は七号五尺の「砂走り館」 何度も泊まっていますがいつも感じの良い対応に感謝

平日という事もあり空いていて快適でした。

 

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 あいにくの曇り空でご来光!!とはなりませんでしたがそれでも美しい日の出を堪能

 

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そしていよいよ山頂に向けて出発。全員で山頂を踏むぞーーー。

 

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山頂はすぐそこに見えてる。が、なかなか近ずいてこないのが「富士山あるある」

 

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 九合五勺 もうひといき!!

 

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そして全員で登頂!! 火口をバックに集合写真 登頂おめでとうございます!!

 

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 おまけ 下山はサクサク下って 五合目まで休憩も入れて五時間で。

 

富士山シーズンはまだまだこれから続きます。

私も各地で富士山講座を担当しますので是非聞きに来てください。

好日山荘富士山特設ページ

 

今回はお天気に恵まれましたが、雨、風等の天候悪化時には大変厳しい登山に変わります。好日山荘では7月31日まで大変お得なセール期間となっておりますので、レインウエアの上下、グローブ、スパッツ、ヘッドランプ等 しっかりとした登山用のものでないととてもつらい思いをすることになります。必ず事前に装備の確認をして足りないものは是非このお得な期間にご購入下さい。 

シャモニ周辺の山

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6月末から7月初めまでシャモニ周辺の山へ行ってました。
ヨーロッパも今夏暑いです。しかし4000m近辺は悪天だと雪降りますが。

 

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標高の高い山は氷河があるので、単独行はありえなく、クレバスに落ちた時救助できるようにロープを繋いで歩きます。

 

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底が見えないクレバスは怖いです。

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高度に関して、ヨーロッパの山は短期間で予定される方が多いので、

順化不足で苦労した、という方が多いです。
3日間位かけてゆっくり順化、到達高度を上げていけば慣れると思います。


街並み、ハイキング、登山どれをとっても長い歴史と文化を感じます。
一度は検討されてもいいかと思います。

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ドーロンでとりました。

 

 

海の日の連休に向けて

f:id:asahiryuta:20170714112252j:plain今週末は海の日も合わせると三連休。いよいよ夏山シーズンスタートという事でアルプスに出かける方も多いでしょう。最近の残雪状況ですが、降雨により随分と融解が進んだようですが、沢沿いや日射影響の少ない斜面ではまだまだ、多いようです。※島田ガイドのコラム参照
guide-column.hatenablog.com

私も連休以降にアルプスへ出かけるのですが、ルートにより、以下装備を通常の夏山装備に加えてお客さんに案内しています。※これらは特に今年に限った事ではなく7月のアルプスに行くならば当然の装備です。

●アイゼン●トレッキングポール ●ピッケル※ルートにより

穂高やアルプスの山へ行くのであれば、登山靴はマウンテンブーツ(ライト)もしくはトレッキングブーツ(ハード)と指定しています。マウンテンブーツ(ライト)の方はかかとにコバがついていますので、ハイブリッドの10〜12本爪の縦走用アイゼンがおすすめです。トレッキングブーツ(ハード)の方は、かかとにコバがありませんのでストラップオンの10〜12本爪アイゼンを。

傾斜の緩い斜面であれば、6本爪の軽アイゼンでもよいですが、急斜面は前爪がないと登下降が非常に難しいです。※コンディションによっては氷化している場合もあります。

『持っていったにも関わらず使わない』なんて事も当然あります。それは技量にもよりますし、現場のコンディションは毎日、またその時々で異なりますので現場合わせです。命に関わる事ですから、『持っていたけど使わなくてすんだ』はよいですが、『必要だけど装備が無い!』は大問題です。

重いから〜と言わずに。おおよそ500g、ペットボトル500ml1本程です。

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事前にルートの再確認をし、ぬかりのない登山計画を。安全に山を楽しんでください。ご参考まで。

 

槍ヶ岳

今年は残雪が多いですね
槍ヶ岳北鎌尾根にいっておりましたが
6月中下旬のようなアルプスの景色に
ちょっとおどろきです
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グリーンバンドから見た氷河公園
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大曲あたりから見た槍沢上部(右上が槍沢)

私たちは前爪付10-12本のアイゼンでさくさく
登下降できますが
六本爪アイゼンの方は斜度が急なところや
雪が柔らかくなり潜るところは苦労しています
チェーンアイゼンの方は爪が短いためよく
滑っているところをお見かけしましたね
ちなみに今日槍沢で雪渓で滑落→ヘリ搬送
された韓国の方がおられました

アイゼンは重いからとか大袈裟だとかではなく
持参するほうが結局お得です
アイゼン無しで滑ることで力が逃げて脚が疲れたり
怪我のリスクが高くなるので
7月いっぱいのアルプスの沢筋の登山道は
アイゼンは必ず持参していただきたいものです

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あとはこれ!今年もブヨが多い感じです
ハッカ油などの虫除けとともに持参したいですね

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おまけ写真1→槍沢のキヌガサソウ

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おまけ写真2→天丈沢からの槍ヶ岳北鎌尾根

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おまけ写真3→北鎌からみた西鎌尾根方面

レイヤリングその①

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昨夜は、名古屋マウントラボにて机上講座『シーズン直前!夏山縦走の為の装備とレイヤリング』と題してお話をさせていただきました。台風通過中、足元の悪い中でのご参加ありがとうございました。

講座の中ではレイヤリングについて特に関心を持たれている方が多い印象。最近よく言われるレイヤリングって…「重ね着?」と思われる方も多いかと思います。しかし、ただ重ね着をすればよいというものでもありません。

それぞれ違う機能や役割を持つレイヤー(層)で服を構成し環境の変化行動負荷による変化に対応して、身体を乾いた状態に保てるように効果的に組み合わせる。「重ね着システム」です。

その目的とはズバリ…『水蒸気の放出、温度調整』『外部から水と風を防ぐ事』。

質問タイムには汗っかきなのですが…という質問が多々ありました。ではそもそもなぜ人間は汗をかくのでしょうか?

汗を出すのは体温を調節する為です。私たちは外気温が高いときなどに汗をかきます。これは汗として水分が蒸発するときに体の熱を奪い、体温が下がるようにしているのです。登山による行動負荷がかかった際も同じで、体温が上昇した際に体温を下げようと汗をかくのです。

汗をかくのは悪い事ではありませんが塩分も失われます。失った分の水分も補給しなければなりませんので汗はかいても少量の方がいいですよね。

登山者の中にも『いつも私はこの服装で…』と口にする方がいらっしゃいますが、登山中は環境の変化行動負荷による変化にあわせて脱ぐ、着るというこまめな調整が必要です。 その②ではレイヤー(層)別の目的について書いてみたいと思います。