昨夜は、名古屋マウントラボにて机上講座『シーズン直前!夏山縦走の為の装備とレイヤリング』と題してお話をさせていただきました。台風通過中、足元の悪い中でのご参加ありがとうございました。
講座の中ではレイヤリングについて特に関心を持たれている方が多い印象。最近よく言われるレイヤリングって…「重ね着?」と思われる方も多いかと思います。しかし、ただ重ね着をすればよいというものでもありません。
それぞれ違う機能や役割を持つレイヤー(層)で服を構成し環境の変化や行動負荷による変化に対応して、身体を乾いた状態に保てるように効果的に組み合わせる。「重ね着システム」です。
その目的とはズバリ…『水蒸気の放出、温度調整』『外部から水と風を防ぐ事』。
質問タイムには汗っかきなのですが…という質問が多々ありました。ではそもそもなぜ人間は汗をかくのでしょうか?
汗を出すのは体温を調節する為です。私たちは外気温が高いときなどに汗をかきます。これは汗として水分が蒸発するときに体の熱を奪い、体温が下がるようにしているのです。登山による行動負荷がかかった際も同じで、体温が上昇した際に体温を下げようと汗をかくのです。
汗をかくのは悪い事ではありませんが塩分も失われます。失った分の水分も補給しなければなりませんので汗はかいても少量の方がいいですよね。
登山者の中にも『いつも私はこの服装で…』と口にする方がいらっしゃいますが、登山中は環境の変化や行動負荷による変化にあわせて脱ぐ、着るというこまめな調整が必要です。 その②ではレイヤー(層)別の目的について書いてみたいと思います。