好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

伯耆大山 あるある。

雪は高いところにしかない今シーズン。

西日本で高いと言えば伯耆大山。たっぷりではないですが、それなりに雪はあります。天気はいつもの、山だけ曇天。大山あるある。f:id:yoshida1487:20200225114427j:plain

雪が少ないからこそ取り付ける雪稜を選んで登りました。

左から小屏風、中ノ沢、滝沢尾根、滝沢、弥山東稜。アプローチはツボ足の方が早い。大山あるある。f:id:yoshida1487:20200226103016j:plain真ん中の尾根を気持ち良く登りました。

もちろん、雪少ないので片手にアックス、片手にブッシュという大山あるあるスタイルで。
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天気が良ければ、写真映えする上部のリッジも痩せてました。f:id:yoshida1487:20200225114649j:plainこの日、山頂小屋で-4℃。風がやや強かったので体感-10℃くらい。その前週の瀬戸内は17℃でポカポカ。気温差27℃!日本ってすばらしい。

三鈷峰は真っ黒。宿題はまた来年。f:id:yoshida1487:20200225141556j:plain

天気が良い日は、帰り道の西日が強烈。大山あるある。f:id:yoshida1487:20200225132705j:plain今シーズンは下地が無いので、降っても残雪にならない西日本。予想通り中国山地の融雪は早そうです。イベントが中止になったり、雪を頼りに仕事している人は大変です。

それでも高いところでは、5月いっぱいは雪が楽しめます。あと3か月ありますね。残雪期から春山が一番楽しい季節です。高いとこは遠いですが、雪山は静かで良いですよ

おとな女子登山部 白馬スノーシュー

「三連休に憧れの白馬でスノーシュー」と楽しみにして頂いていたお客様達が、当日(23日)の朝に外を見て思ったことは全員「この天気でやるの??」だったそうです。

集合場所に到着されたお客様からも「やるんですか?」と次々に聞かれました。

 

そうです。23日の白馬は吹雪。

 

でも、「もちろんやります!!」と出発!!

 

結果的には吹雪でも逞しく楽しんで頂けるお客様ばかりで、降りたてのパウダースノーを堪能してきました。 

 

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八方池の予定でしたが、樹林帯から上部は無理なので、栂池に変更。 

吹雪の中皆さん「ほんとに行くの・・・??」という雰囲気が。

 

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2月中旬にして今シーズン初ラッセル

 

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不安だったお客様達も新雪を歩くとニコニコに!! 樹林の中は風も無く快適。

 

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何じゃこれは!?

 

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顔が付きました。

 

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いつも登る沢沿いはリスクが高いので頑張って林道まで登ります。頑張れ―

 

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樹林を抜けるまえに全員完全防備になり暴風の栂池自然園に突入!!

 

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栂池ヒュッテ・小屋の軒下を使わせてもらってランチ。素手になったらダメですよー。

 

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こんな環境でもみんな元気。いつも思いますが、女性のほうが間違いなくタフ。

 

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せっかく来たのでみんな自然園をスノーシューハイク!! 

 

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カラ元気??

 

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自然園まで来た証拠写真となる集合写真撮影!!

 

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帰りは新雪を楽しみながら。「キャー」「ワー」「楽しー」の声が聞けてガイドとしてとても嬉しかったです。

 

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深い。深すぎるーーー。

 

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そして無事にゴールの栂の森へ到着。ラッセルは楽しいが、足はヘロヘロに。笑

 

ご参加の皆様

お疲れ様でした。あの天候の中でも楽しまれている皆さんの強さに驚きました。

視界があって、きれいな景色が見れれば最高でしたが、小雪のこの冬一番の新雪を楽しむことができましたね。

 

解散前に言い忘れたことが。

自分たちだけではあの天気では行かないでくださいねーーー。

快晴の白馬にまた遊びに来てください!!

お疲れ様でした。

 

あー夜のビールが美味しかった・・・。

雪ありますよ!! 【登山学校実技講座 白馬編】

雪が少なく暖かい。冬山・雪山、そしてスキー・スノーボードが大好きな方にとっては少し残念なシーズンになっていますね。でも、標高を上げれば雪はありますし、大雪にならなくても降雪があればコンディションは良くなります。与えられたもので謙虚に楽しみましょう!!


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過去の写真じゃないですよ。2月12日撮影の白馬三山 美しいです!!

 

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同じく12日の五竜岳。 雲が山の美しさを映えさせます。

 

本日(18日)は西日本から東北まで広い範囲で雪が降っていますので、また雪を楽しむことができそうですね。

 

そんな雪が少ないなか、登山学校雪山ナビゲーション白馬編を開催しました。

 

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通常の開催場所「東山」には雪が無いので、「落倉」エリアへ。

 

今回の講習は「雪山での読図」登山道が隠れる雪山でどのように地図をもとに地形を読み安全、快適、楽しく山を歩くルートをナビゲートするかを目的の講習です。

 

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今日はガイドがガイドしません!! オリエンテーリング形式で参加者自身が先頭に立って地図を読みなら目的地へ向かいます。

 

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道なき道を進みます。1日中山を歩き回って、地図を読んで、コンパスを使って、五感で感じて。道を辿らないで山を歩くと読図能力は飛躍的に伸びます。皆さん1日でかなり逞しくなりました!!

 

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浅間山山頂で集合写真。 やらせに付き合ってくれる優しいお客様。

 

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帰り道であまりにも山が美しいのでみんなで撮影大会。写真だとこの美しさが伝わらない・・・(私の撮影技術と古いスマホでは)。

 

雪は少ないですが、雪山を楽しむことは十分可能なだけ雪はあります。みなさまも是非是非雪山にお出かけください。

 

注: 雪が少ないため、藪が濃い、沢が埋まっていない、川が出ている等、例年とは状況が異なる部分が多くあります。しっかりとした情報収集と装備、そして時間・体力に余裕を持ってお楽しみください。

中国山地は新雪でした

積雪0㎝で中止と思っていた雪山講座。2日前から降り始めた雪は、2日間で50㎝程積もってくれました。標高1200mで根雪なしから、新雪だけでこの景色、日本ってすばらしい。

【比婆山のブナ林】f:id:yoshida1487:20200203113214j:plain

今回はツェルトの使い方を学びました。ツェルトはレイヤリングと同じ考え方です。

①風を通さない ②濡れない ③冷やさない 

寒さから身を守るための環境を如何に作るかです。f:id:yoshida1487:20200203113550j:plain雪の樹林帯なら自立式より吊るし式の方が簡単で強固ですね。設営にはちょっとした工夫と練習が必要です。ロープやコード、カラビナなどの小道具と簡単なロープワーク。ツェルトだけだと、被るだけになります。それでも環境は全然違いますので、設営できなくても持っておいた方がいいです。雪が十分にあれば、雪洞掘った方が寒さは凌げます。

f:id:yoshida1487:20200203134814j:plain帰りのSAにて。

例年とは逆の意味で天気に翻弄されていますが、ここまでくれば一喜一憂するのが楽しくなってきました。シリーズ講座はあと3回。次回が楽しみ且つ憂鬱です!

かろうじて雪山です

先週末は講座で西中国山地の山へ。やはり雪は少なかったですが、天気に恵まれて陽射しが温かく、春山のような雰囲気でした。f:id:yoshida1487:20200120155013j:plain

今回の山頂の画☟三角点が見えた!f:id:yoshida1487:20200120173435j:plain

昨年の山頂の画☟看板に頭届いたのに。   f:id:yoshida1487:20200120173455j:plain

初登りは毎年恒例の山へ。山頂に、社・鳥居・賽銭箱・鈴が揃っているので、詣で気分になりますね。何百回も登っているので、コースを変えて全力登山で約4時間。 途中の景色がすばらしい。瀬戸内海に江田島、似島、厳島。f:id:yoshida1487:20200113165542j:plain

いい汗かいて、どんど焼きと共に、正月気分を一掃。f:id:yoshida1487:20200113164952j:plain

雪不足ですね。西日本は極端に少ない気がします。根雪もないから融けるのも早そうです。気象庁の天気図予想。前線が上がったり下がったりで、晴れか雨か、雨か雪か、予定が立てにくい天気図ですね。

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確実な天気は当日まで分からないでしょうね。こちらは標高低いから山も雨なんでしょうか。冬の雨は嫌ですね。山に行く気が萎えてしまいます。前線が上がってこない事を願いましょう。

登山学校雪山実技講座 絶好の登山日和の入笠山

雪不足により1月上旬の講座やツアーが中止になっていましたが、やっと18日、19日と開催できました。 嬉しい!!

 

1月19日(日)は南アルプスの入笠山へ。晴天&前日の降雪による新雪、絶好のコンディションの中登山&講習を楽しんできました。

 

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富士見パノラマリゾートスキー場のゴンドラを降りると。「ドーーン」と八ヶ岳が!

スキー・スノーボード・登山者全員がその絶景に歓声を上げていました。

 

ゲレンデコンディションも最高でしたが、見ないようにして登山口へ。

 

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まずは入笠湿原へ向けて。気持ちの良い樹林帯を歩きます。「暑くなりますよー!」と皆さんに伝えて自分は薄着になりましたが、歩きだしたら日影は結構寒く・・・やせ我慢してたのは内緒です。

 

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通年営業のマナスル山荘さんを通過。「山賊焼き定食」に惹かれて寄り道しそうになりましたがぐっとこらえて。

 

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まずは、アイゼンもピッケルも使わず、雪道を正しく登る練習。上級的なテクニックよりもまずは基本が一番大切。滑る雪の上を歩くと飛躍的に歩行技術が上がります。

 

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講習しながら進むとあっという間に山頂へ。この日は八ヶ岳、北アルプス、南アルプス、中央アルプス、御岳山、乗鞍、そして富士山と360度の大展望!!

 

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集合写真 あーっ顔が すいません・・・。

 

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午後は真面目に講習!!まずはアイゼンの履き方と歩き方。

近くで休憩されていたご夫婦が一番真剣に講習を聞いていた。笑

 

f:id:saruatsushi:20200120131636j:plain急斜面に移動して、歩行にピッケルを連動して。「滑るのを止める」よりも「滑らない・滑りはじめない」を目標に練習。

 

ご参加の皆様 ご参加ありがとうございました。

講習したことを是非、何度も繰り返して練習して身に着けて、安全で楽しい雪山登山をお楽しみください!!

 

2020年の関東発着「登山学校雪山実技講座」が無事に始まりました。

今後も各地で開催されますので、雪山にデビューしてみたい。雪山ギアの正しい使用方法・技術を学びたい。一人で登山が不安なのでツアーで行きたい。といったかたに最適の講座を用意しておりますので、是非ご参加ください。

 

今後の登山学校雪山講座のスケジュールはこちら

「登山学校雪山実技講座」

 

ご参加お待ちしております!!

壁が崩れた

好日山荘は「長期遠征等サポート休暇制度」をスタートさせました。その活動に対して最長1年間の休暇が取れ、しかも待遇そのままに復帰できちゃう社内制度。f:id:yoshida1487:20200113125517j:plainよく言われる登山が続けられなくなる理由として、就職・結婚・育児の3つの壁があります。最近は介護が加わり、壁は4枚になっている。まっとうな?社会人・家庭人に立ちはだかる大きな壁です。バム生活者も自分のピークの下降とともに社会生活に取り込まれてしまう。どちらも残念だけど仕方がない事です。

しかし!とうとう壁が1枚崩れた!(好日山荘社内事ですが‥)うらやましいぞ!

f:id:yoshida1487:20200113145038j:plainあとはプライベートな問題ですが、これはこれで簡単ではないはず。壁はどこまでも厳しいですが、情熱とセンスがあれば行けるでしょう。私が20代なら、ワーホリビザでフランスかカナダに1年行くな。いや2年か。