好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

マウンテンブーツとアプローチシューズ

f:id:asahiryuta:20190528105042j:plain

発売中の2019年6月号「山と溪山と渓谷・岩稜歩きのための装備選び術】のページを監修させていただきました。机上講座前後に店頭にいると、この夏に目標とする岩稜ルートに対応した靴の質問がよくあります。

よくある質問は「マウンテンブーツ」と「アプローチシューズ」。

軽く、柔らかくソールのフリクションが強いアプローチシューズは足入れが良く平坦な道でも楽。近年進化し続けるアプローチシューズですが、槍穂高や劔岳など岩稜ルートに行くならマウンテンブーツをお勧めします。

f:id:asahiryuta:20190528113509j:plain

①雪が無いルート限定 ②筋力や体力、脚力など体が強く頑丈な方であればアプローチシューズでも良いかもしれませんが、それ以外の方は名前のとうり登山靴であるマウンテンブーツを推奨します。

f:id:asahiryuta:20190528113337j:plain

理由としては、

①7月でもルート上に雪渓が多くある場合もあります。硬い雪渓を爪先やソールの柔らかいアプローチシューズではキックステップでは歩けませんよね。※歩きが上手でなく雪に弱い方は特に。

②長い時間、長い距離、1泊以上の荷を背負いゴツゴツした不安定な硬い岩の上を歩くのであれば靴自体が足裏を支えてくれるマウンテンブーツが楽です。アプローチシューズのソールは柔らかく、薄い。

f:id:asahiryuta:20190528113949j:plain
名前どうりアプローチシューズとは、基本的にクライマーが岩場のルートまで履いていくための靴で、そのまま簡単なクライミングができるよう、爪先がクライミングシューズのように平らになっているものが多いのが特徴。軽快に登山道が歩けて、簡単なクライミングもできる靴。岩場を歩く、軽いトレッキングなんかにも使えます。私も日帰りのバリエーションルートなんかでは良く履いていきますし、街で履いても楽な靴のカテゴリーです。

f:id:asahiryuta:20190528110701j:plain

店舗によっては分かりやすくPOPを作っているお店もありますね。※写真は好日山荘名古屋駅前店。最近はカテゴリーの差があまり無くなってきましたが、自分が目標とする山、そのルートや山行内容とご自身の能力を考えて道具を選択していただければと思います。