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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

春を告げるマンサクを見に!

だんだんと暖かくなり、山でも花がいっせいに芽吹き出す頃ですね。

九州からマンサクの便りです。

マンサクは春に他の花に先駆けて咲くので「まず咲く花」ということで
だんだんと「まんさく」になっていったという説があります。
葉よりも先に、黄色の変わった形の花をつけます。

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 鹿児島県霧島連山にある大浪池の周囲は満開を迎えるとマンサクのアーチが出迎えてくれます。
あと、1週間もすればマンサクのアーチを楽しめるでしょう。

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大浪池と韓国岳をセットで歩けば、日本百名山の一つにも登頂できますよ。

また、冬~春にかけては、朝晩は冷え込み、朝のうちは霜や氷が張っています。
朝は、霜を見たり踏む感触を楽しめますが、帰り道は、どろどろのぬかるみになり滑りやすいです。
滑らないように気を付けて歩く事と、ゲイターを付けて、パンツが汚れるのを防止すると歩きやすくなります。

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この時期は、暖かければ景色のいいところでのんびりランチも楽しめます。
この日は、風も弱く、のんびりと山頂であたたかいポトフ作って景色もゆっくり楽しみました。
山頂の気温は14℃でしたので、じっとしているので冷えます。
雨具、フリースなどの防寒具は必須です。風が吹くとまだまだ寒いですヨ。

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 今現在、新燃岳へは立入規制区域があります。

韓国岳から続く、新燃岳~中岳~高千穂峰を眺めました。

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行きは大浪池を西周りに歩き、往路は東周りに歩いて帰りました。
行程時間約6時間です。

さあ、春です。

花を楽しむのもいいし、暖かな気候をのんびりと楽しむのもいいですね。

帰りは、温泉も楽しめますよ。

まずは、ボチボチ歩きましょう。

野山で出会う花 VOL.03 「イカリソウ」

★加藤智二 山の植物について

船の錨に似た形の花を持つイカリソウ。メギ科イカリソウ属の多年草で白い花からピンク色まで早春の野山で見ることができます。

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雨に濡れると透き通るような白い花弁は少々、妖艶です。隠岐の海岸近くの林にて撮影

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栽培されることも多く、全草は淫羊藿(インヨウカク)という生薬で有名です。成分はイカリンというフラボノイド配糖体です。ポリフェノールの仲間で様々な食品に含まれていますね。f:id:katomoji:20170323113451j:plain

葉の周りに毛が目立つ葉は卵型で枚の葉が1~3回付く複葉です。

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ずいぶんと赤みが強いものを「塩の道大網峠」見つけました。

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冬にも落葉しない常緑のトキワ(常盤)イカリソウもあります。先日出かけた余呉の横山岳でも雪解の中から赤茶に色変わりした特徴ある葉を見せていました。

好日山荘登山学校の実技にいらっしゃいませんか。

季節の山をご一緒することで、自然をたたえ、生命をいつくしみながら、参加された皆様が気分よく健康に近づけるお手伝いをしています。安全と安心の道具の使い方、自然に入るときの準備など一歩一歩体験実践していきます。

加藤校長と歩こう シリーズ

山田まゆみ教室 シリーズ

藤原ガイドと行く シリーズ

 

野山で出会う花 VOL.02 「カタクリ」

★加藤智二 山の植物について

春の妖精 スプリングエフェメラルの代表格と言えば、落葉樹林の林床で出会える「カタクリ」でしょうか。

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3月末であれば中京地区では鳩吹山が有名です。雪解けが進む4月下旬からは各地の山間地で見ることができます。カタクリは氷河期の生き残りで、冷温な地域に生き残っています。

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ブナなどの落葉広葉樹が葉を茂らす前、真っ先に葉を広げ花を咲かせます。実はカタクリは明るい陽の光が好きな植物なのです。愛らしい花弁が特徴ですが、急がないと緑蔭に陽を遮られてしまうので、頑張って結実させます。

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種のお表面にはエライオソームという」甘い物質があり、蟻が運ぶことで生育域を広げます。花をつけるまでには7年程の歳月がかかります。蟻に仕事をさせるのはスミレの仲間にもあるようです。

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寒冷な雪国だけでなく、千葉県や埼玉県など冷涼な地下水が湧き出る里にも「カタクリの里」があります。

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可憐な紫色はマルハナバチなどの昆虫の注意を惹き、受粉して結実して、地表に姿を現して4~5週間で地表から姿を消してしまいます。そのため「春の妖精」ともいわれます。さあ、各地のカタクリが咲き出す時期ですね。雪のない地域から雪の多い地域まで、私たちは移動できるので楽しめますね。

好日山荘登山学校の実技にいらっしゃいませんか。

季節の山をご一緒することで、自然をたたえ、生命をいつくしみながら、参加された皆様が気分よく健康に近づけるお手伝いをしています。安全と安心の道具の使い方、自然に入るときの準備など一歩一歩体験実践していきます。

 

2017年春、余呉横山岳の残雪状況 

★加藤智二 山行記録

暖かな日があったかと思うと今日は少し冷たい雨が降る連休明けとなりました。関西エリアとはいえ、たくさんの雪が積もる余呉の山々のひとつ、横山岳1131.7mに行ってきました。

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今回は西尾根、高時川が流れる菅並集落からです。登り始めに出てくるスギ植林斜面は辛抱、辛抱ですが、尾根に上がればすぐに林道が交差します。標高372mの測点はほとんど雪はありません。通称「ケヤキ広場」は雪です。

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根開けが進んできました。ニレ科ケヤキが山の中にあるのが不思議な感じです。

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左手からの北西の冷たい冬の風で形成された雪庇の尾根が続きます。

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厳冬期に吹雪かれたら・・そんな雪庇の尾根を進んでいくとブナ林となってきます。

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さすがに根開けはまだのようです。標高971mは尾根が南西と北西に分かれる地点で雪庇を崩して登ります。降雪・視界不良時に下山することを考えると気になる「転換点」です。

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登ってきた西尾根が北西尾根と合流すると広い尾根となります。

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ずいぶん広い尾根です。雪山では視界不良時の雪庇処理、幅広い尾根のルートファインディング、下山時の尾根分岐など、様々なポイントがあるなぁ!と考えながら登っていました。

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頂上のプレハブは雪の下で、遠くに上谷山が白い姿を見せてくれました。

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標高差920m、なかなか登り応えがある横山岳の芽吹きと花の季節はもう少し先の様でした。

好日山荘登山学校の実技にいらっしゃいませんか。

季節の山をご一緒することで、自然をたたえ、生命をいつくしみながら、参加された皆様が気分よく健康に近づけるお手伝いをしています。安全と安心の道具の使い方、自然に入るときの準備など一歩一歩体験実践していきます。

 

 

ウロウロしてみる。

★吉田太一

今シーズンは雪が多く残りそうです。

先日も、伯耆大山で遊んできました。

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このエリアは登山者が少なく、登山に集中できるのでお気に入りです。

その代り、ラッセルは覚悟しなければなりませんが。

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目指すルートが登れなかったので、時間が余り、

ウロウロしていると、新たな発見がありました。

キョロキョロしたり、ウロウロしてみるものです。

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相変わらず雪は重たいです。

また来シーズンに新しく発見したモノを探究します。

野山で出会う花 VOL.01 「セツブンソウ」

★加藤智二 山の植物について

今日20日は春分の日。昼と夜の長さがほぼ等しい(昼のほうが14分ほど長いそうです)日ということで、これから日に日に春が近づくということですね。伊吹山の麓にセツブンソウの里があるということで出かけてみました。

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節分とは「季ける」ということで、2017年の立春は2月4日の前日でした。名前が「セツブンソウ」ですが、さすがに2月3日はまだ雪の下だったようで、先日の3月中旬まで見ることができました。

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キンポウゲ科の特徴である掌状に細かく分かれた葉で、総苞葉と言うようです。白い萼片は5枚が通常らしいですが、7~8枚の花もありました。

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横からの姿だと確かに萼片ですね。緑色ならすぐに萼片だとわかるのに! では、もともとの花弁はどこに行ったのでしょうか。

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黄色くマッチ棒の頭のように見える「先端が4つ(2つが大きいです)に分かれた筒状」が花弁のようです。蜜腺に変化したようです。8っありますね。早春のまだ昆虫が少ない時期、白地に黄色でアピールし、筒の奥の蜜を取ろうと頭を突っ込むと花粉が付着するのでしょうか。想像です。

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雄蕊は濃い紫色の二つの花粉嚢を持ち、外周から内側に向かって成熟しているようです。中心付近にある赤紫の雌蕊は星型に見える袋果です。成熟と時間差をつけることで、自家受粉を避けているのかもしれません。想像です。

下の写真の雌蕊には花粉が着き子房が膨らみ始めている感じです。雄蕊は相当数が脱落している感じです。

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セツブンソウは日本原産で、石灰岩地帯に好んで自生します。地元の方に聞くと種から花を咲かせるのまでには4年ほどの歳月がかかるということです。

キンポウゲ科ということで動物にとって美味しくないか毒となる成分がありそうですが、最近はニホンジカも被害が多くなったということです。余程、食料難なのでしょうか。地域に関心を持っていきたいものですね。

好日山荘登山学校の実技にいらっしゃいませんか。

季節の山をご一緒することで、自然をたたえ、生命をいつくしみながら、参加された皆様が気分よく健康に近づけるお手伝いをしています。安全と安心の道具の使い方、自然に入るときの準備など一歩一歩体験実践していきます。

 

 

 

地球からの贈り物 鉱物 VOL.30 ヒマラヤの青い空 「ラピス・ラズリ」

★加藤智二 山の地質学

青金石といいます。ラズリとは群青という色のことでこの石を手に取ると、1985年に訪れたパキスタンヒマラヤ・カラコルム・ガッシャーブルムで見た濃く深く青い空を思い出します。

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鉱物マニアとしては結晶の面が残っているのが好みです。

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ベースの白い鉱物は苦灰石(ドロマイト)というカルシウムとマグネシウムの炭酸塩鉱物です。青いベースに黄鉄鉱の粒が含まれているのでカットして磨くと「夜空に輝く星」のようです。

もう一つ青金石が有名となったのが、青い顔料・ウルトラマリンとしての役割です。顔料としての高級品は金・ゴールドより高価で、フェルメールが使ったことからフェルメール・ブルーとも。

自分の足で歩いて見上げる空の青さは格別です。

様々な生き物が活動しだし、花・新緑が美しい季節はすぐそこまで来ています。まずは身近な里山を歩きだしましょう。