好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

【登山学校実技講座・リスクマネジメント】 MERRELL コラボ in 滝子山(山梨県)

登山学校実技講座「リスクマネジメント」で山梨県・笹子にある滝子山(1,615m)に実技講座ご参加者10名様と共に登ってきました。

 

今回は、特別にメレル(MERRELL)とのコラボという事でメレル・モアブミッドを履いて登ってきました。

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少しメレルの紹介を

『メレルは高いクオリティと共に、「新しさ」へのチャレンジを持ち、それが各時代で名作(「ジャングルモック」「カメレオン」や「ベアフット」等)を生み出し、世界中で愛されています』

私も、長野オリンピックの時に「ジャングルモック」を履いていたのを覚えています。まだ実家に残っているはず!!

 

今回の講座テーマは「リスクマネジメント」ご自身の知識・体力・装備を100%使って登山を安全に楽しむには、『山に存在する危険を認識して、危険が自分の身にふりかからないように管理する』ことが必要です。この日は以下のような項目を実施。

*事前の山域把握 *安全な時間配分の考え方 *ルートファインディング時に安全マージンを考えて選択する *エネルギー・水分補給 *岩場通過時の安全管理

 

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なかなかの岩場が出現!! 重大な事故につながらないためのルート取りを考えながら登ります。

 

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この日試したモアブミッド。岩場でもしっかりとグリップ!!

 

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GORE-TEX使用での防水性はもちろん、表面の撥水も抜群。

 

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 この日は午後からお天気下り坂でしたが、ご参加の皆さんのスムーズな歩きと、メレルシューズのおかげで何とか富士山が雲に隠れる前に山頂に到着。

安全に下山するためのタイムリミット(下山開始時刻)を少し過ぎてしまうという、ガイドの安全管理能力の低さを露呈してしまったのは内緒にしておきましょう。笑

 

今回試した「モアブ」の一番良いと感じた点は、足形や山の難易度に合わせて靴選びの選択肢が多いということ。ローカットorミドルカット/ナローorワイド ご自身の足幅、普段楽しまれている山の難易度に合わせてお選びください。


九州発 平尾台貫山実技講座レポート

秋らしくなりましたね!

ススキが太陽の光でキラキラ輝き、

羊群原と呼ばれるカルスト地形が魅力的な北九州にある平尾台貫山へ行ってきました。

 

ほとんどの方が貫山は初めて。

歩き方、水分補給、栄養補給などを実践しながら山頂を目指します。

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ピナクルの間を通過する場面も。アスレチックのようです。

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一座目。大平山。

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身長ほどある草むらを抜け一休み。

草刈りをされたところへやっと出ました。

野焼きの準備のようです。

天気もだんだんと良くなってきました。

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足元にナンバンギセル!平尾台は沢山の植物が楽しめます。

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最後の急な斜面を登りきり、貫山山頂にて。今日は景色も最高に良かったですね。

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ススキがキラキラして綺麗でした。ご参加ありがとうございました。お疲れ様でした!

 

今後の九州での登山学校スケジュール

九州での実技講座>>> 歩き方の基礎を実践しながら山頂を目指します。

九州での机上講座>>> 基礎講座 登山の基礎を学んでみよう

 

楽しく学んで楽しく登ろう。

ご参加お待ちしております。

 

 

今年生まれのライチョウ、迎える冬前のひととき

秋の山は華やかだけど、どことなく寂しげですね。

私が四季のある日本に生まれ育った喜びを感じる季節が今です。

皆さんはいかがでしょうか?

2019年10月1日、もうすぐ雪に覆われる北アルプス、日の出前の登山道で雷鳥親子に出会えました。7月にピーピーと鳴いていたヒナも大きくなりました。

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ライチョウは5~6個の卵を産みますが、ヒナの多くがキツネやカラスなど食べられるなどしてしまいます。

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お母さんと三羽の子供たち

3羽がここまで大きくなってくれました。

ライチョウ属 Lagopus とは「うさぎの足」という意味だそうです。確かに白い毛で覆われた丈夫そうな足ですね。

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羽ばたけ!

私たちはライチョウたちを見つけた時、静かに大きな声を出さず佇んでいました。

ライチョウファミリーは登山道を横断して、朝食を探しに高山植物帯に入っていきました。

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君たちは兄弟かな?

じっと見ていると首を高速で振ってくれました!

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巻貝? ドリル? いえいえライチョウです。

貴重なライチョウとの時間でした。彼らの生活圏に入り込んでいるわけですからそっと観察するだけにしましょう。

私は450mmの望遠レンズで撮っているのです。追いかけてはいけません。

ゴミはどんなものでも残してはいけません。捕食者を呼び寄せますし、病原菌を持ち込む可能性があります。

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山小屋営業もそろそろ小屋仕舞いの時期です。寒さは一気にやってきますので装備準備は再確認してお出かけくださいね。

明日10/4から「秋山応援フェア」です。

快適な山小屋ライフのためにできること ⇒ こちら 

Yahooニュース個人ライフの加藤記事 ⇒ こちら

日帰り雪山体験ウィーク 2020年1月24日~28日開催 ⇒ こちら

 

高山は秋・登山の良い季節

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高山帯の紅葉は近年においては少し遅めですが、例年並みのようです。秋の山、色の変化も楽しめるし、遠くの景色まで見えるし、なんといっても涼しい空気感。好きな季節です。

f:id:asahiryuta:20191002185104j:plain霧に覆われていても美しいです。
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最近、山で気になる事。20~40歳代の若い登山者が一般登山道から外れてしまっている場面によく遭遇します。特に迷い安い場所でもなく、視界も良好、丁寧にマーキングなど付いている場所なのです・・・。その間違ってしまった人に何も気付かず人がいるからという感じで付いて行く人も。自身の遭難だけでなく、登山ルートから外れる事により場合によっては他者を落石などの危険に曝す事等もありえます。下りで迷うという話はよく聞くと思いますが、登りで迷っている人も何度か見かけました。

↑の写真の場所、特に下りで。

いつも通る度に登山道を外れている方を必ず見かけます。

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オレンジ線が登山道。間違って写真右側の谷に向かう人、多数。モレーンのこの場所は下にいっても登山道と合流槍沢からアクセスしているの大事には至りませんが間違っている事に気付かない人もいます。登りにも通っているんですが間違っているんですよね。ちゃんと見ればマーキングもあるのですが・・・。

なぜだろう?私なりに行動を見て考えて見ました。

①経験が浅い

見ればわかるのですが、歩行の仕方(下を向いて歩いている。視点が5m以内)装備、その使い方など。①を踏まえ・・・

②歩行スピードが早すぎる

置き換えれば車の運転と同じです。アクセルを踏めば、楽にスピードが出せるかもしれません。しかしスピードがその運転者の能力以上であれば情報処理は出来ずただ暴走しているだけにすぎません。周囲の状況認知が出来てこそ安全なスピードだと言えるのではないでしょうか。

 「そこ間違ってますよ」と何度か声をかけさせていただりすると「分かりにくい」とか「戻るのが面倒だ!」と言われました。整備され、丁寧にマーキングされた登山道なんですがね。。。確かに間違ったルートには踏み跡が付いています。なぜ踏み跡が付いているかというとそれほど間違う人が多いからです。しっかり登山道の認知ができていれば間違えないはず。車の運転と同じようにちょっと先を見て余裕を持って歩きましょう。認知できない危険はマネジメント出来ないですから。

秋の注意点としてこのブログで何度も目にすると思いますが、麓は秋でも山では気候区分が平地と違うため、冬型気圧配置になって吹雪になることがあります。そろそろそんな季節ですね。短い高山の秋を楽しみましょう。


 

北アルプス大縦走 part.4 最終回

◯8日目(9/9)
針ノ木小屋2536mー蓮華岳ー七倉岳ー船窪小屋2461m
登り848m 下り923m 距離6.5km
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今日の行程も短いとのんびり気分になりがちだが、実際はそうでない。緩やかに蓮華岳を登り、7月にはコマクサの大群落が見れたであろう葉が残っていた。扇沢ー針ノ木ー種池ー扇沢の周回コースは花も紅葉も楽しめそうで良いコースだ。それにここ蓮華岳のピストンをすればさらに大町の北アルプスを存分に味わえる。しかし蓮華岳ー北葛岳ー七倉岳ー船窪岳ー不動岳ー南沢岳ー烏帽子岳の間は様相を一変し、急斜面の直登と下降を繰り返す上に脆いガレ場に側面が切れ落ちた箇所も多い。蓮華岳の下りからこの縦走路のそれらは見て取れる。北アルプス縦走では最も地味で苦しい区間として有名だ。私たちは七倉岳から北アルプス主稜線を離れ船窪小屋から下山することとした。常連登山者も多い船窪小屋はランプの小屋。とても雰囲気のある昭和の雰囲気のある山小屋だ。

◯9日目(9/10)
船窪小屋2461ー七倉ダム1050
登り45m 下り1456m 距離4.0km
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下り始めの樹林帯までは展望が良く高いところにいる実感がする場所だ。高瀬ダムの上流には槍ケ岳や大天井岳、その下流には大町市。模型のように俯瞰して見下ろせる景色はこの北アルプス縦走を終える下山には何か感慨深いものを感じさせられる。「よくここまで頑張った」三人ともがそう思っていたに違いない。そんな余韻にふける間もなく樹林帯に入ると激しい急降下になった。木の根と木のはしごを慎重に一歩また一歩足を下ろしていく。随分降りたつもりでも実はそうでなかったりするのが急降下の登山路。休憩を増やしながら膝を痛めないように降りる。やがて川の音が増してくると七倉山荘もちらりと見え出し安堵するが、まだまだ着かない。そういうものだ。最後の力を振り絞り、体がカクカクしながらようやく川べりの平へ着くともう終着地の登山口が見えてきた。9日間の縦走の思いと早くお風呂に入りたい気持ちが混ざりながら
長い山旅が終わった。


日本海から北アルプスへ登る。
この目的の奥には豊かな自然と人情が待ち受けていた。標高を稼ぐことに自然の豊かさと変化を味わい、
登山道の整備や山小屋のぬくもりから人情を味わった。山並みの向こうには帰し日本海を望み、行く先には、広大な白馬三山、岩稜が続く後立山連峰を望み、
素晴らしい景観のど真ん中を闊歩する。贅沢なものだ。最終は船窪小屋から七倉ダムへと下山した結果、
9日間、累積標高差+10687m−9637m、90kmの大縦走となった。この長い登山中、私たちはそれぞれ感じ考えさせられ、自分の体力と闘い目的をなしとげた。知識、技術、体力、感情、それは登山者の経験や感性で様々だろう。
しかし三つ皆が同じことがいえる。
一つは浄化だ。登山中、誰もが気がつけば、白紙状態になれる事だ。
一つは歩き続けるしかない。コツコツ努力は自分を裏切らない事だ。
一つは自然の偉大さと自然の摂理から何かを学んでいる事だ。
無垢な素直な気持ちになれる登山、だから山はやめられない。

今回重宝した好日山荘アイテム

◯ハイパーシェルジャケット
雨具で代用はできるものの
それほど大袈裟でなく厚手でなく
気軽に着れるウインドブレーカー
ちょっとした雨や風、低温時に
調整しやすく着心地がよいので
良く着ていました
http://www.kojitusanso.com/shop/g/g5052071983275_b20401010/

◯トレッキングメッシュグローブ
薄手でお手頃な手袋
滑りやすい鎖場、梯子ではもちろん
ガレ場や岩場でのケガ防止にもお役立ち
着脱しやすく軽くてとてもいいです
http://www.kojitusanso.com/shop/g/g4589676405617_b2040/

◯ショートゲーター
栂海新道では最も活躍しました
泥よけはもちろん、靴に雨が浸透するのも
ずいぶん防いでくれました
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◯ストック1本
縦走中常に一本あると疲れや膝の痛みを
軽減してくれました
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◯バーグハウス ポーチ
緊急袋用、生活用品袋、携帯とバッテリー袋
と色で使い分けて便利です
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島田ガイド事務所 島田和昭
https://www.naturalstyle-guide.com
信濃毎日新聞MGプレス
https://mgpress.jp
上高地五千尺ホテル
https://www.gosenjaku.co.jp
サムソナイトジャパン=グレゴリー
https://www.gregory.jp
エイアンドエフカントリー
https://aandf.co.jp/#/

北アルプス大縦走 part.3

◯6日目(9/7)
冷池小屋2410mー爺ヶ岳ー種池ー新越小屋2465m
登り 675m 下り 620m 距離 8km
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台風の影響が午後から出る恐れもあり、今日はペースダウンして半分休養する登山行程とした。昨日の激しい岩稜やガレ場とは違い、たおやかな爺ケ岳の尾根歩きだ。扇沢から子連れの登山者も目立ち北アルプスの中でも初心者向けに登りやすい安全なルートと言える。私たちものんびりと快晴のアルプス眺望を楽しみ、また小屋の主との会話から山小屋運営や大町登山案内人組合の歴史に思いを馳せた。このコースは富山側の剱岳の展望が特に素晴らしい。大町市には大町山岳博物館がありぜひ一度訪問して欲しいところだ。早々に新越山荘に到着すると若い支配人が出迎えてくれアットホームで優しい小屋の空気に包まれた。

◯7日目(9/8)
新越小屋2465mー鳴沢岳ー赤岩岳ースバリ岳ー針ノ木岳ー針ノ木小屋2536m
登り1295m 下り1224m 距離7.5km
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台風影響もほどほどだがまだ時より風速10mになるガスに包まれた稜線を進んだ。風速1mで体感温度は1度下がると言われているように、休憩時に止まっていると低体温症が想像できるほど寒くなる。ここはツェルト(簡易テント)を使用し休憩。初めて使う登山者は皆、こんなに暖かいのですね、断然違う、とそう言いますね。歩行中も雨は降らないがあえて雨具を着る。それは防水機能だけでなく、防風機能も備えているし、身体と雨具との間に空気の層ができれば暖かいものだから利用する手はない。赤岩岳、スバリ岳と所々に油断できない岩場やガレ場を越えて針ノ木頂上へたった。頂上からは黒部湖を見下ろすあの高度感や広大さは圧巻だ。頂上から小屋までは稜線伝いでは困難な岩峰を越えねばならず登山道は扇沢側のカールをトラバースする形で小屋へと向かう。その急斜面はトラバースは上部からの落石に充分に気を配りながら素早く通過したい地形だ。その厳しい斜面ではクマに猿に雷鳥にと野生動物オンパレードで山の深さを感じることとなった。針ノ木小屋では歌人で登山家の百瀬慎太郎のひ孫が支配人として出迎えてくれた。屈強で優しいネパール人がこの厳しい環境の小屋の歩荷や道普請をしてくれているようだ。

北アルプス大縦走 part.2

◯4日目(9/5)
白馬山荘2832mー杓子岳ー鑓ヶ岳ー不帰キレットー唐松岳ー唐松山荘2610m
登り 1170m 下り1392m 距離11km
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素晴らしい雲海の朝を迎えた。杓子岳、鑓ヶ岳を越え天狗の頭へ向かう。この間はある意味誰もが想像するような理想的な北アルプス縦走路を思わせる。ほどよい登り降りと広大な景色、歩きやすい登山道の上雲海が広がりすこぶる快適だ。改めて振り返るとまだ富山市内や日本海が見えるのも不思議でおもしろいものだ。天狗を越え長い下りを終えるといよいよ不帰キレット。ここは要心して、ヘルメット、ハーネス装着し、万全を期して岩場を越えた。スレ違いがなかったのはラッキーで、他の登山者がいると緊張感は倍になる。浮石の多い不帰キレットこそ、丁寧な動きと浮石の観察やルートの確認は重要だ。幾つもの危険箇所を越えて唐松山荘に到着すると、人間力100%の唐松山荘支配人中川さんに迎えられ安堵した。
唐松山荘はある意味特殊な場所だ。八方ゴンドラからの日帰りや初心者登山者もいれば、五竜からの初級、中級登山者、不帰からの中級、上級登山者、さらには黒部川へと繋がる長大なコースをゆく充分な体力を持つ登山者が行き交う。
中川支配人はその様々な登山者にいつも丁寧に目線を合わせて接し、問題のあった登山者に愛情を注がれている。気持ちの持ち方や心の在り方を考えさせられます。


◯5日目(9/6)
唐松山荘2610mー五竜山荘ー五竜岳ー八峰キレットー鹿島槍ヶ岳ー冷池小屋2410m
登り 1485m 下り 1685m 距離 12km
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出足の鎖場、ガレ場の下りは一般ルートとはいえ厳しい。しかもヘッドランプでの下りでより怖かったことだろう。不帰キレットと同じく、絶対に滑落は許されない場所だ。緊張の下りを終え、五竜山荘につくと五竜岳を目前にしたインパクトのある景色でくつろぐ登山者が多く見られた。ここも遠見尾根からの初級登山者がおおいところだ。五竜岳も抜群に眺望がよい山だ。そしてその頂上からゆくべき鹿島槍ヶ岳が岩峰の尾根の先の先に見えている。浮石の多い緊張の大くだりは、前向きに後ろ向きにと状況にあわせながら丁寧におりる。絶対に落ちられない場所では、ストックもザックにしまいこみ、四つの手足のうちひとつづつを動かす、三点確保で安全に乗り越えていく。ようやく岩場をやりすごし突如として表れるキレット小屋は登山者にとってとても頼りになる。水を充分に補給し、いよいよ八峰キレットだ。それほど細い尾根を歩くわけでもないが決して油断はできない。どこもかしこもスリップや転倒すらゆるされない。一歩づつ、確かめながら登りきるとようやく鹿島槍ヶ岳の雄姿がみえてきた。コルから南峰までの稜線も危険箇所は多く緊張を保ちながら、見た目よりは広々とした頂上へたった。これまでのルートを振り返れば、自分達の頑張りに登山者の誰もが歩くことの素晴らしさを感じることだろう。冷池小屋につくと望月支配人があたたかくむかえてくれた。