好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

山岳遭難救助研修会

国立登山研修所で開催される
山岳遭難救助研修会に講師として
参加してきました
講師研修会も含めて緊張感の高い濃いー1週間
http://www.jpnsport.go.jp/tozanken/syusai/tabid/75/Default.aspx
これは各都道府県における山岳遭難救助組織の
指導的立場にある救助者が研修されます。
(警察・消防・自衛隊等職務で山岳救助に携わる者)

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↑救助の肝は強固なアンカー(支点)
 木だけでなく岩や草に土
 現場で使える支点を構築し検証!

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↑救助のシステムはロープワークだけでなく
 要救助者への落石回避や
 救助者の安全確保も大変重要です

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↑捜索や救助は不安定な登山道以外での活動
 熊の糞もあるし蜂の巣もあるし
 常に浮き石や滑落にも注意!
 盛り沢山のリスクに囲まれています

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↑消防さんの人を助ける熱意には感服します
 研修の真剣さが半端ないんです

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↑「ひーけ!ひーけ!」
 私のような自由人ではなく
 組織の中で統率された連帯感は
 ほんとうに素晴らしいと感じます

 今回の台風で参加された消防救助隊員が
 救助に奔走されている姿が浮かびます!

 家でゴロゴロ寝ててごめんなさい!
 

季節は冬へ

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10月に入り秋雨前線の影響で登山に相応しくない天候が続いていますね。10月18日(水)。その合間の1日を狙って快晴日に甲斐駒ヶ岳へ。

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前夜から冷え込みが増し、この日の朝はいたるところに霜がありました。スリップに注意ですね。

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f:id:asahiryuta:20171020121627j:plain日射のおかげで快適な登山をする事ができましたが、小休止の際でもこまめにウェアを着用しないとすぐに身体が冷えてしまう気温です。私は休憩時に薄手のダウンを着用していました。

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カラマツも黄金色に。

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この日の朝はかなり冷え込んだようです。ルート沿いにも氷化した箇所が沢山。前夜の降雪予報、冷え込みなどを加味し、歩行に不慣れなお客さんの為に念の為、チェーンアイゼンを持参しましたが、日射のおかげで早くに融解が進み、幸いな事に使わずでした。

 翌19日は、夜〜朝にかけてまとまった降雪があったようです。日中、気温が上昇し雪が雨に変わって融解が進んだようですが、融けて冷えて凍って、雪が降り。このような状況下では登山道が雪で消えてしまったり氷化したり、夏山シーズンと比べ物にならない程難易度が上がります。

この時期に高い山へ行く方は少ないと思いますが、南アルプスのような北アルプスに比べ降雪が少ない場所でも登山ルートは日に日にコンディションは変わりますし、気象遭難や低体温に対する技術や知識が必要です。いいウェアを着ていても濡れますし、アイゼンも効かない場合もあります。ルートの状況を自身で想像し、現場ではそれらを判断する力が必要です。

 

※最後に10/28(土)私が担当する実技講座のお知らせです。

地図・コンパスに親しむ(鳩吹山、岐阜)

https://www.kojitusanso.jp/school/practical/detail/?p=1043

道を探すだけではなく、地形を意識した地図読み現場での実技講座。参加者募集中です!

北鎌尾根

 日本の歴史あるクラシックルートのひとつです。

10月の3連休に行きました。ここまでは秋でしたが

もう初冬でしょうね。

 

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ヒュッテ大槍からみる北鎌尾根(大槍から独標まで)。
近年登山者が増えてきて、事故が増えてます。
真っ当にトレースしようとする場合、ルートの取り方が
複雑なところがあるので、安易に登ってはいけません。

 

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北鎌尾根からみる北面。

 

赤岳鉱泉小屋 人工アイスフォール筐体製作

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 八ヶ岳 赤岳鉱泉小屋前には10年以上毎年人工的にアイスフォールを作っています。
私は初めてこれを作った時からほぼ毎回筐体作成の手伝いに行ってますが。
年を追うごとに巨大に。初年は今の1/5くらいでした。

 

作成は毎年秋。今年も2日間行ってきました。
まず土台をある程度作成→ガイド等が集まり一気に完成へ。

(強度出し、ボード張り、ネット張り)

ガイドはこういった足場組み作業のプロではないので、皆かなり動きはぎこちないです。

 

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今後もっと寒くなる頃から鉱泉小屋の従業員の方が、昼夜メンテナンスをして成長させます。
決してただ適当に水を流す、ということでは氷はできません。
サイズが大きいので水を流す位置を変えつつ、パイプや水の出口が氷結するのを防ぎながら行います。厳冬期は24時間監視みたいです。

 

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他、長野川上村の岩根山荘にも同様の人工アイスフォール製作されます。

こちらは気温が少し高めなので、冷える夜の作業が重要で、氷を張るのに時として数日徹夜になるそうです。
こちらは来月手伝いに行く予定。

共に毎年形状は違います。

 

常駐期間終了しました

久しぶりの投稿となります。。

毎年、夏から秋にかけて「長野県山岳遭難防止対策協会」の常駐隊員として穂高を中心とする山域で救助活動をしていますが、今年も行ってまいりました。

夏前半は件数も少なく、出番もありませんでしたが、やはりどこかで辻褄が合うようになっているようで、夏の終わりから秋にかけてはそれなりに忙しくなってしまいました。

私が出動した事例を挙げると、
1. ザイテングラートを下山中、滑落して下腿部を骨折
2. ザイテングラートを登山中、転倒して手首を骨折
3. 涸沢岳付近を登山中、100mほど滑落して死亡
4. 涸沢から横尾に向け下山中、足を踏み外して足首捻挫
5. 山小屋の石段で足を踏み外し、足首捻挫

というラインナップでした。

特に秋の涸沢は多くのツアー客が多く、高齢者も多いため、体力不足による遭難や、少し足を踏み外しただけでも捻挫してしまう方が多いような印象を持ちました。また、ハイカットの靴を履いていてもきちんと靴ひもを締めていなかったことから捻挫に繋がってしまうということもあるようです。

 

また、涸沢岳で亡くなった登山者は頭部に致命傷を負っていたのですが、遺留品をまとめるために遭難者のザックを開けてみると、なんとヘルメットがザックの中に入っていました。
「ヘルメットさえ着用していれば助かったかもしれないのに…」
となんともやりきれない思いになりました。

 

岩稜帯を歩いていると、ヘルメットを被らずに、ザックに付けて歩いている人をよく見かけます。被る被らないはそれぞれの自由なので強制するようなことはありませんが、「持っているのなら被ったら良いのになあ」とは思います。
最新モデルのヘルメットは、軽量で強度も高いものが多数あります。デザインも昔に比べるとかっこいいものが増えてますので是非、岩稜帯では着用して頂きたいものです。

 

救助活動の為、涸沢のヘリポートに着陸する長野県警ヘリ『やまびこ1号』f:id:isakamichihiko:20171016150013j:plain

 

綺麗だった紅葉も終わり、長い冬へと忙しく季節が過ぎていきます。f:id:isakamichihiko:20171016150147j:plain

紅葉の唐松岳 親子登山

北アルプスの紅葉の見頃は既に1000m位まで下りてきましたがまだまだきれいな紅葉が楽しめます!!

 

白馬村の小学校は低学年の遠足で「八方池」や「栂池自然園」に行ったりと登山には慣れているのでアルプスの2000m後半級の山に登ったことがある子供も多いです。

父親がガイドなのに息子を連れていけてないのが申し訳なく思っていたのでちょうど良い機会にと天気が良い日を選んで小学2年生の息子を連れて唐松岳に登ってきました。

 

結果的には大満足の登山となりました。

 

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撮影が苦手な私が撮ってもこの景色!! 紅葉の八方池と不帰の山並み

加藤校長なら左下のロープ写らないようにうまく撮るんだろうな・・・。笑

 

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自宅のある白馬村は雲の下だったのでテンションが低かった息子も雲海の上に出ると大興奮。「絶対に山頂まで行く」と意気込んでのスタート。

 

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八方ケルン 眼下のなだらかな台地は八方山

 

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 あっという間に八方池到着。ここまでは何度も来たことがありますが、この先は初めてなので早く先を進みたくでうずうず。何とかなだめて水分・エネルギー補給。紅葉を楽しみに来ていた観光客の皆さんも大満足の天気・景色だったのではないでしょうか。

 

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 うーーーーん。なかなか近ずいてこない・・・。「小さいのに頑張ってるね」と声をかけられるのをモチベーションに変えて登ってます。

 

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 山頂が見えた!! 

 

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 立山連峰 剣岳をバックに記念写真。

 

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 「あれが剱岳」「槍ヶ岳も見えてるよ」「あ、富士山も」と説明する父親の言葉には「あ、そう」といなして「早くカップラーメン食べよう」と花より団子な子供。

 

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小屋を出てすぐの谷が切れ落ちてる部分は念のため確保しておりました。

*確保は簡単ではないのでヘルメットの着用をお勧めします。

 

天候に恵まれて思い出に残るとてもよい登山になりました。

 

皆さんも是非親子登山を楽しまれてください。

最後に親子登山を楽しみたい方へのアドバイスを

 

①ニンジンを吊るしてモチベーションアップ

子供は大人のように「紅葉楽しむ」「有名な山が見えて喜ぶ」といったことがモチベーションにはあまりなりません。それよりも、難しい場所を超える、お菓子を食べる、ジュースを飲む、お昼にカップラーメンを食べる(うちの子は特にこれ)等のほうがモチベーションアップにつながります。「うちの子にはジュースは飲ませません。お菓子はダメです。カップラーメンは体に悪い」なんて、登山の日は忘れましょう。

 

②水分・エネルギー・温度調整は大人が指示してあげる

「のどが渇く前に水分を取る」なんて大人はその必要性を理解しているのでできますが子供にはその意味は分かってもそれよりも楽しいこと優先にしてしまいます。

①のように登山中は好きなジュース、お菓子を用意してこまめな補給を心がけましょう。温度調整も同じく大人がしっかりと管理してあげましょう。

 

③子供こそしっかりとした装備を

ファミリー登山者でよく、ご両親は一流ブランドの最新登山ウエアに身を包んでいるのにお子さんは普段着に運動靴という光景をよく見ます。どんどん体が大きくなって、買い替えばかりでもったいない気持ちはよくわかりますが、大切なお子さんに辛い思いをさせないため(登山を嫌いにさせない)、安全の為にもお子さんにこそしっかりとした服装をご用意ください。

 

 好日山荘登山学校の机上講座 11月7日に銀座好日山荘で開催する机上講座

「山の危険と安全管理の知識」 お子様を連れて登山をする方にも是非聞いて頂きたい内容になりますので、ご興味がある方は是非ご参加ください。

 

その他 様々な内容の講座が各地で開催されています。

好日山荘登山学校 机上講座はこちら

好日山荘登山学校 実技講座はこちら

 

アルプスの紅葉はまだまだ見頃です。皆さんも是非週末は紅葉登山にお出かけください。

 

日本の名所と六甲ロックガーデン

日本旅行をたのしまれているスイス人ご家族
人気の観光地、東京、広島、奈良、京都へ訪ねる中 
神戸の楽しみ方はハイキング&クライミング!

スイスにはそれこそ山ほどのハイキングルートも
クライミングエリアもあるのですが
ぜひとも日本の山六甲山を楽しみたいとのことで
神戸はハイキング&クライミングで決まり
ありがたいお役目を引き受けました
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当日は湿度も気温も高い日本らしい気候の中
六甲山の名所の芦屋ロックガーデンへ
小さいけど変化の多い沢へ奇石の連続に
結構興奮されててほっとしました
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↑ピラーロック周辺の風化した花崗岩の
 尾根道が楽しい そして景色がいい!

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↑こーんなに狭いところありますよー

さあいよいよクライミング
まずは25mもあるキャッスルウォール
初心者にはドキドキの高さですね
でもみなさん全然びびらない、、、!
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続いて荒地山の岩場も楽しまれましたf:id:shimadaguide:20171014210141j:plain
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ダイナミックな山々の多い
ヨーロッパの方から比べると日本の山は
繊細な環境に感じられたかもしれません
でもそこがおもしろいんでしょうね
その先が見えない面白さ
六甲を代表するルートのひとつを改めて
客観的にすばらし~いとも感じました

日本の山は海外に引きを取らない良さがあります
これから近郊の里山が心地よい季節ですね
ぜひお楽しみください!

ちなみに秋山ハイキングには
長袖でお出掛けすることおすすめします
私は今回半袖で歩いてサンショウやバラで
まあまあ痛い目にあいました、、、
ぜひ長袖や山シャツを
↓お買得のこちらもご参考ください!
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