12本爪アイゼンですが、前爪以外は全体的に短く、特に3番目の歯が短いです。
従って通常の歩行時には主に10本の爪が有効になり、トラバース時には12本の爪(3本目の爪)がきくように設計されています。
歯が短いということは、岩・深雪・ブッシュが多い箇所にて足上げが楽になります。重量も少し軽いです。
しかし氷化した箇所や深雪の時はアイゼンの効きがすこし甘くなります。
用途として厳しい3000級の冬山というのではなく、あまり氷化していな2000m前後の冬山に向けでしょうか。
北アルプスの初夏の残雪にもいいと思います。
止め金具の選択について。
■ 前は金属バー、後ろはバインディングタイプ:。
アイスクライミング等、アイゼンのブレをなくし、きっちり靴に装着したい向け。
■ 前はプラスチックハーネス、後ろはバインディングタイプ:
冬の12本平爪ならこれがいいでしょう。
踵のコバさえあればどんな靴にも装着可能ですし、装着が楽な割にはきっちりと靴に着きます。
■ 前も後ろもプラスチックハーネス:
どんな靴にも合いますが、密着感がないので、繊細な歩行が要求されない山向けです。
夏の雪渓や氷化してない2000m以下の雪山向け。