好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

私の好きな山。 この夏行きたい山。Vol. 01 「黒部五郎岳」

ゴールデンウィークも終わりました。夏山、3000m級の日本アルプスの計画をたてるのも良いかもしれません。個人的に好きな山を地質や植生などの視点から見所をご紹介していきたいと思います。黒部五郎岳の登山レポート集はこちら。

第一回は 黒部五郎岳 です。山名の由来はこちらで紹介。日本山名事典によれば鍋岳とも呼ばれていたそうです。氷河地形であるカールの巨大な凹地が鍋の形を想像させたからでしょう。名付けは奥山廻り加賀藩前田家で、絵地図にも鍋岳と書かれています。

f:id:katomoji:20150618110635j:plain

黒部五郎岳2840m

富山から折立経由で太郎平小屋にお世話になって、北ノ又岳、赤沢岳の気持ちの良い稜線を歩くと二日目に登ることができます。二日目は黒部乗越の湿原に立つ赤い黒部五郎小舎に泊まると良いかと思います。どの小屋にも指定テント場があるのでテント泊も可能です。

是非注目してほしいのがカールです。

f:id:katomoji:20150618110739j:plain

登山道から見上げたカール

山体は花崗閃緑岩でできています。氷河がブルドーザーのような丸ノミで谷を削ったカール(鍋底)には緑のハイマツの海に灰白色の巨大な岩石が点在しています。これは「羊背岩」といいます。これも見逃せません。白馬大雪渓上部の「羊背岩」は有名です。

氷河期は7万年前に始まり、氷河期がピークを迎えたのが1.8万年前、暖かくなり日本列島が四方を海に囲われたのが1.3~1.2万年前、などと時間スケールを考えるのも大自然を歩く登山だからこそ実感できることです。

新穂高温泉からワサビ平、双六小屋、三俣蓮華岳を通るコースなら、カールを見てから頂上に向かうことになります。自然観察をしながら余裕を持って歩くならば3泊4日位で楽しんでほしいと思います。高山植物や雷鳥などの生物がこのような自然環境に生育する理由も氷河期にありそうですね。

最近になって、雄山東面の御前沢雪渓、三の窓雪渓、小窓雪渓が調査によって、氷体が流動しているなどの点が確認されて「氷河」と認定されました。

加藤ガイドのHP を更新しました。山の写真、鉱物の写真、蔵書の写真を更新、花・キノコ・水滴など写真などを中心に掲載しています。

登山研修所友の会2014/5/3 更新しました。役立つ情報がたくさんあります。