好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

社団法人日本山岳ガイド協会主催 ファーストエイド講習会

(社)日本山岳ガイド協会主催のファーストエイド講習会2010 が2010年11月3日-4日福島県裏磐梯 猫魔ホテルで開催されました。32名の方が参加されました。二日間にわたり朝から夜までぎっしり詰まった講習会でした。

主な講義は

①:登山の疲労とその予防 山本正嘉先生  ②:中高年の山での突然死  大城和恵先生  ③:傷病者の何を見て救急とするか 志賀尚子先生  ④:テーピングの実際 西谷善子先生  ⑤:蘇生法とAEDの使用の実際  今井浩之先生、志賀尚子先生  ⑥:三角巾の使い方 今井家子先生  ⑦:凍傷と低体温症 金田正樹先生  ⑧山での外傷(含骨折)を学ぶ 城倉雅次先生  ⑨:怪我の応急処置法 金田正樹先生  ⑩:総合演習 金田正樹先生 

山本正嘉先生は皆さんも「登山の運動生理学」や山岳雑誌で良くご存じだと思います。

講義山本20101103.JPG

大城和恵先生は心臓の専門家です。スキーや山が大好きなだけでなく、海外のファーストエイド医療の最新事情に大変お詳しい先生です。

志賀尚子先生は海外登山に同行されお医者様というより「同士」のように感じている仲間も多く、最近では南極越冬隊に行かれたスポーツウーマンです。

西谷善子先生はフリークライミングをするスポーツトレーナーで今回は怪我予防に役立つテーピング技術を教えていただきました。

今井浩之先生は宮城県塩釜市の消防にお勤めの救命救急士で、怪我人を治療現場へつなぐ為に私たちガイドが何をすべきかを伝えていただきました。

今井家子先生からは、災害現場という制約の多い現場でつちかわれた技術を優しい目線も織り交ぜながら、教えていただきました。

デモ圧迫止血_20101104.JPG

金田正樹先生からは私の多くの仲間がお世話になった凍傷の権威です。今回は昨年のトムラウシ山事故を契機に注目が集まった低体温症について分かりやすく講義をいただきました。

城倉雅次先生は海外登山に数多くいかれているだけでなく、医療環境の恵まれない海外で活躍されている方です。冷静な立ち居振る舞いの方です。

それぞれの先生方の講義を受け、実技を行った後、総合演習を行いました。

デモ負傷者20101104.JPG 左足と左手、頭部を怪我した想定です。デモ複雑骨折20101104.JPG 左足複雑骨折モデルです。屋外で怪我をした場合はきれいに洗浄するのが最優先です。

ガイド自身は医者ではないのですが、より正しい方向を向いたファーストエイドを行わなければいけないと実感した二日間でした。

山行中の怪我や病気の発生を抑えるのには「知識」が必要です。知っていれば防げる「山行中の怪我や病気」を「仕方がない、知らなかった」で済ますことができない時代に入ったような気がします。

海外のファーストエイドを学ぶ方も増えてきました。登山だけでなくアウトドアスポーツ全般まで含めれば多くの国民が、医療現場から離れたところで活動しているわけです。プロガイドを含め、より多くの野外活動指導者はその職務上、様々な機会を捉えて、これらを学ぶことは必須だと思います。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPでは、キノコ鉱物水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。