好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

クライミングの支点とスラックラインの支点

最近話題になっているスラックラインですが、その支点強度に関して、関連するデータがありますので紹介します。
2点間を結ぶもので身近なものにはロープウェイやつり橋があります。
私たちが自分で設置するものに、クライミングの支点構築があります。2か所以上の支点をスリングで連結して作るアンカーです。

参考までに書きます。 クライミングで重要なのはチームを守るアンカーです。ボルダリングや室内クライミングジムでしか行わない方にはなじみが薄いかもしれません。詳しい話は別の機会に譲りますが、大きなポイントは次の通りです。
1:十分な強度を持つ支点
2:複数の支点を使用
3:スリングの内角
4:均等に掛るようにする
5:支点脱落時に、残った支点に衝撃が生じない工夫
が重要です。

下図:社団法人 日本山岳ガイド協会 レスキューマニュアルより

アンカー01.bmp

スリングでできる内角は60度以内にするように指導されていると思います。それは強い荷重がかかった時に複数の支点に荷重を分散させることが目的だからです。

アンカー02.bmp

さて、この2点間を使ってするスポーツにスラックラインがあります。この場合は、図表にあるように2点間で出来る内角はスリングの場合と違って、170度程度になるかもしれません。
スリングでいう荷重に相当するのが「スラックに乗る人間」です。

スラック荷重20101006.bmp


具体的にいうと、立木の間隔10mに膝あたりの50cm程の高さにスラックラインを張って真中に乗った時、地面まであと20cm位だとしたら、支点にはその人の8倍ほどの荷重が乗っているだけでかかります。

ここでお伝えしたいのはピンと張りすぎたラインにはとても大きな荷重がかかるので、十分に強い支点を用意しなければいけないということです。

スラックライントリミング.JPG

十分に成長した太い樹木である必要があるのは当然です。
ところで、今日あなたが遊んだ公園の立木にじゅうぶんな「養生」をしましたか。うっかり樹木の表皮を締め付けてたりしませんでしたか。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、自然、花、地質、鉱物などを載せています。