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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

凍傷(低体温症)を防ごう

レスキュー、危急時対策 山の健康管理 手袋 登山技術 目出し帽 装備について ★加藤智二

凍傷はヒューマンエラーである。故に防げる」これは登山の大先輩である金田正樹ドクターの言葉です。年末に山に行く計画をされている方も多いかと思います。登山で必要な防寒対策は行動し易すさも大切ですね。

 横殴りの風雪

身につける衣料に関して、下記のような注意をしています。

1:肌を乾いた状態に保つこと。その為には登山用の肌着を使うことです。私はメリノウールなどの天然素材を好んで使いますが、最近では撥水性をもつメッシュベースレイヤーの上に吸湿速乾性に優れたニットを重ねるものも出てきました。
2:手袋・靴下は汗や雪で湿らさない努力をし、予備を必ず持つこと。
3:脈を測ることのできる部位、つまり頸部や手首を外気に曝さない。
4:頭部を目出し帽やニット帽、アウターシェルのフードなどで覆うこと。

 晴れているけれど

では、山に登ると私たちの体はどんなストレスを受けるのでしょうか。

1:標高が上がると気圧が下がり、気温も低下してきます。保温が不十分だと、交感神経の働きで末梢血管が収縮し、手足など末端まで十分な血流が届かなくなります。
2:汗だけでなく呼気からも水分が失われるため、血液の粘性は上がり手足など末端まで十分な血流が届かなくなります。

  アルプスの夜明け

凍傷や低体温症の危険に近付いた体内における熱の収支を日常に例えるならば、給料以上に無駄な支出が多く、定期預金の解約も間に合わない状態とも言えます。低温下で登山を続けるためには熱を生み出すことと熱を逃がさない工夫が大切ですね。

1:体から熱をできるだけ逃がさない工夫をする。つまり、体や身につけているものを濡らさない。伝導性の高い金属を素手で触らない。強風に身を曝さないことです。
2:体の隅々まで良好な血液循環を確保する。つまり、水分を摂る。靴紐やアイゼンバンドで締め付け過ぎない。手首や頸部など「首」と言われるところを強く締め付けない。
3:体温を生み出す元となる筋肉活動ができる十分な栄養を摂る。口から摂取した糖質はすぐに使えるわけではないので、1時間に一回くらい、小まめに食べること。
4:断熱性に優れたダウンなどの防寒ウェアを早めに身につける。
5:冷えた体を直接温める。つまり、保温ボトル温かい飲み物を飲む。頸部、腋の下、鼠蹊部、手首などを湯たんぽ(お湯を入れた水筒など)をあて、血液自体を温める。

冬の山に行くのですから寒いのは当たり前ですね。十分な装備を持ち、しっかり食べ、しっかり水分を摂り、悪天候下での長時間行動をとらず早めに樹林帯のある標高まで下がることを覚えておきましょう。
鳥肌が立ったり、震えが出たりしたときは早めに対処して、雪山を楽しみましょう。

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日帰りのアイゼン・ピッケルの使い方を学べる企画を2015/1/18 (日)伯耆大山で開催します。スノーシュー企画と同時開催となり、バス移動は一緒となります。

2015/2/14 兵庫県/氷ノ山高原 アイゼン・ピッケル・スノーシュートレーニング

2015/2/15 比良/蓬莱山 アイゼン・ピッケル・スノーシュートレーニング

2015/2/22 和佐又山 アイゼン・ピッケル・スノーシュートレーニング

雪の百名山へいこう!.pdf もご確認ください。

加藤と一緒に雪の百名山 1/11-1/12 伯耆大山(1729m)に登ろう

雪の百名山 2/7-2/8 金峰山( 2599m)に登ろう

加藤と一緒に雪の百名山 2/27-3/1 焼岳(2455m)に登ろう

加藤ガイドのHP には登山企画 と 山の写真、鉱物の写真、花・キノコ・水滴などを掲載しています。

登山研修所友の会は役立つ情報がたくさんあります。