好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

紅葉について

紅葉狩り、紅葉と書いて「もみじ」と読んで「もみじ狩り」なので、少々ややこしいですね。
では、モミジとカエデとでは何が違うのか調べてみました。
植物分類学では切れ込みの浅いカエデも切れ込みの深い手のひらの様なモミジのどちらも同じカエデ科カエデ属です。カエデの語源は蛙の手の様なので「かえるで」という所からときているらしいです。
「モミジ」は紅花から染料を揉み「もみ」出す様子がカエデの葉の色づきと似ている所から、「もみづる」が名詞化して「モミジ」となったらしいのですが、紅葉の代名詞といわれますモミジは色づく葉を持つ植物を指す俗称で、日本には30種類以上のカエデ科の植物が見ることができるそうです。

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赤くなるのも黄色くなるのも紅葉と言っていますが、紅葉はどういうメカニズムでできるのでしょうか。

赤くなる仕組みは次の通りです。
秋になると植物は葉を落とすための準備を始めます。葉柄の付け根にコルク質の組織がつくられ、物質の行き来はここで妨げられます。光合成で生産された糖は茎に移動できずに葉に溜ります。この糖から赤い色素アントシアニンができて葉は赤くなります。葉はやがて、離層のところで切り離されて落葉します。
この赤いアントシアニンの合成は、1日の最低気温が8℃以下になると紅葉が始り、5~6℃以下になるとぐっと進むといわれています。鮮やかに紅葉するには、日中の気温は20~25℃で夜間は5~10℃になり昼夜の気温の差が大きいこと、空気が澄んで葉が充分日光を受けられ糖を合成できることが重要です。

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葉が赤くなるものはカエデ、ナナカマド、ウルシなどです。アントシアニンは、熟したリンゴやぶどう、ブルーベリーなどの赤や紫の色素と同種の物質です。ナナカマドはバラ科の落葉高木。赤く染まる紅葉や果実が美しいです。私は以前この実を焼酎につけてみたことがあります。あまり、砂糖を入れずにやや苦い感じの果実酒に仕立てた大人の味でした。
 

黄色になる仕組みは次の通りです。
葉には緑色のクロロフィル葉緑素)と黄色のカロチノイド(カロチン類とキサントフィル類)の色素があります。その量はクロロフィルがカロチノイドよりずっと多いので、黄色はめだたず葉は緑色に見えます。
秋、気温が低くなると幹と葉の間を行き来する栄養が弱まり、クロロフィルの分解が進んできます。そのため、クロロフィルにかくされていたカロチノイドの色がめだって黄色になります。ブナやコナラやカツラの葉が秋に黄色になるのはそのためです。

立山の称名道路の桂台にある大きなカツラは道路脇にあるので、どなたでも見ることができます。散り出すとあっという間のカツラの落葉ですが、今年はいつ頃でしょうか。

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長雨が続いたりや台風に傷めつけられた年、冷え込みが弱いとあまりきれいな紅葉にはなりません。猛暑が続いた2010年の紅葉はどうなるでしょうか。富士山の初雪は9/24と報道されました。昨年は10/10でしたので、早いですね。北海道の山々にも雪が降りましたが、紅葉の話題はあまりないようです。

昨日26日、快晴の金峰山2599mに行ってきましたが、全く紅葉はありませんでした。日本列島は南北に長いので、秋山はこれからが本番です。

秋山はあっという間に冬山になります。寒さに慣れていない上に、急変する気象による遭難が一番多い季節でもあります。

秋山にふさわしい暖かいウェアや安心の装備が店頭に並ぶ季節になりました。自宅の装備と店頭商品を点検して、万全の準備で山にお出かけください。

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