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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

奥秩父のハイマツ帯

山の自然学 山の地質学 山の植物について 山の楽しみ 登山情報 ★加藤智二

一昨日、長野県川上村、小川山の麓にある廻り目平から金峰山に登り、朝日岳、大弛峠を歩いてきました。

 表示 レタス畑の向こうになだらかな金峰山(右)と朝日岳(左)

金峰山といえば五丈岩が何といっても有名ですが、廻り目平から西俣沢沿いに歩き、沢の丸木橋を渡るといよいよ山道を登る様になります。秩父の山らしい針葉樹の森の中を通り、樹幹から瑞牆山の岩峰群が見え隠れするようになる標高2200m~2300m辺りまで来ると木々の構成も変化してきます。

 表示 標高が上がると、シラビソ。コメツガなどの林にシャクナゲが低層を覆いだします。

足元ばかり見ていると気が付きにくいですが、植生の変化はある標高を境に一気に起きているので、ぜひ確認してみてください。金峰小屋は標高2420m、ここまで来ると花崗岩の岩塊が覆うハイマツ帯となります。眼下には瑞牆山の向こうに大きく裾野を広げる八ヶ岳の山々が広がります。

  表示 八ヶ岳のすそ野は広いですね。

千代の吹上は尾根上に花崗岩の岩峰が露出する瑞牆山から金峰山までつながる縦走路にあります。ここから金峰山頂上までは晴れていると右に富士山を見ながらの稜線漫歩となります。

 表示 この付近はハイマツや風雪強風に耐えた樹木があります。

五丈岩を過ぎ、金峰山頂を過ぎ朝日岳に向う稜線は遮るもののない景色が広がりますが、冬期は厳しい季節風に曝されるハイマツ帯です。冬期、ハイマツは雪の下に隠れ冷たい季節風からか逃れることができますが、オオシラビソなど背丈が伸びる木は強風で痛めつけられます。樹形からそこに吹き付ける風の激しさを想像してみてください。

 表示

稜線を歩き朝日岳の登りに差し掛かると足元の岩が花崗岩ではない縞々模様の岩に変わってきたのに気が付きました。この秩父の山々は四万十帯と呼ばれる地層にグリグリと花崗岩が押し分けて(貫入)きてできたのです。

 表示 四万十帯 海の底に積もった堆積岩ですね。

山歩きは景色の素晴らしさだけでなく、地質、気象、植生に注目してみるのも良いものです。

加藤ガイドのHP に「加藤カレンダー同行ツアー」ページを追加更新しました。山の写真、鉱物の写真、蔵書の写真を更新、花・キノコ・水滴など写真などを中心に掲載しています。

登山研修所友の会2014/5/3 更新しました。役立つ情報がたくさんあります。