好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

満月の大きさ

満月の日、低い位置に見える満月がときに赤みを帯びて、とても大きく見えるのが不思議だと常々感じていました。
顔を見上げる位置にある時と、低い位置にある時とで、屈折によるのではないかと思っていました。
ところが、この現象は人間の目の錯覚によるものであるという説が出ていたので紹介します。


「カメラとは異なり、人間の目は視界に入るすべての物体を鮮明に見るようとして、常に焦点位置を調節し脳で画像を合成しているるため、近場から遠方に連なる風景の先端に月が見える場合,ズームレンズを動かしながら見るように月が巨大に見えるらしいのです。一方、空高くに位置する場合は、比較となる対象物が存在しないために小さく(通常の大きさ)見えるのです。」
ヒマラヤの氷河の上で、影ができるほどの明るさの中歩いた満月と、山のシルエットにかかる位置で見た月が同じものなのが、脳の錯覚だとは驚きです。

もう一つ、これはナショナルジオグラフィックに出ていた月の大きさに関しての最新の話題です。

もう過ぎてしまいましたが、2010年8月25日午後3時に見えた満月は2010年最小の満月でした。上では見える大きさは目の錯覚だと書きましたが、次は実際の地球と月の間の距離さがあるから起きる現象です。


月は楕円軌道で地球を周回しているため、近地点も遠地点もおおむね1カ月に1度やってきます。月は地球から最も遠い“遠地点”に達する時の満月と逆に最も近い位置を“近地点”での満月があります。
8月の満月は古くからネイティブアメリカンの間で“チョウザメ月”、“青トウモロコシ月”とも呼ばれ、その十数時間後に月は地球から40万6389キロの遠地点に到達しました。また、今年、満月が最も地球から近く、最も大きく明るく見えたのは1月30日で、地球からの距離は35万6593キロでした。つまり、今回8月25日の満月は近地点だった1月30日の満月よりも距離で5万キロ離れていて、見かけの大きさが約12%小さかったことになるのですが、熱心な天文ファンが、月がいつもより少し控えめに見えることに気付くかもしれないレベルらしいです。


来年2011年の最も大きく明るい満月は3月19日、最も遠く小さい満月は10月12日に見ることができるので、機会があればしゃしんで確認するのもよいのではないでしょうか。

 

山歩きで月齢と月の出入りを事前に調べておくと行動計画に変化が出ます。早立ち早着きが基本の山登りですが、日中の酷暑、午後に沸き立つ雷雲を考えれば、計画的に夜明け前から歩き出すのは大変合理的なことだと思います。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。