好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

結露を極めて、快適に!

10月に入っても真夏日が出るほど異様な気候ですが、標高の高い山からは素敵な紅葉の写真が届いています。
1000mほどの低山の紅葉は11月に本番を迎えます。

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気温が下がってきたので今回は「結露」のお話です。
気温が低い朝、アルミサッシの内側に水滴がたくさん付くことは皆さんはご存知かと思います。空気中に含むことが出来る水蒸気量は次のように決まっています。

気温
(℃)
飽和蒸気量(g/m3)
40 51.1
35 39.6
30 30.3
25 23
20 17.2
15 12.8
10 9.39
5 6.79
0 4.85
-5 3.24
-10 2.14
-20 0.882

室内は暖房などで20度であれば17.2g/㎥含むことが出来ますが、外気温が0度以下でガラスに接する空気が5度程度とすると6.8g/㎥しか含むことが出来ません。つまり引き算すれば10g/㎥が水蒸気でいることが出来なくなって液体の水となるわけです。これが結露です。断熱性の高い二重ガラスなら省エネにもなり結露が少ないのです。

冬でも営業をしている八ヶ岳赤岳鉱泉北アルプス西穂山荘に冬に宿泊すると、食堂や廊下の窓の内側には素敵な霜の華を見ることが出来ます。

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 すっかり身近な装備であるレインウェア、これによく使われている防水透湿素材ゴアテックスのキャッチコピーを覚えていますか。防水性と透湿性、つまり雨の侵入を防ぐのに蒸れない!大体そんな感じだったかと思いますが如何でしょうか。
私たち登山者は素晴らしい機能を持つギアを手に入れることはできます。できればそのメカニズムを理解することで一層その機能を引き出すことが出来るのではないでしょうか。

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雨も汗もどちらも液体ですからレインウェアの生地をすり抜けることはできません。激しい運動で大量の汗を効率よく外に放出するには、液体から気体に変化させる必要があるわけです。体温を保持できていて湿度が高い状態、これは一番透湿効率が良い状態なのです。この状態を維持するために私たちは衣服や運動負荷を調整するのです。ですからアンダーウェアで肌をドライに保ちつつ、中間着に汗を吸わせ温かい空気層に汗を気化させる必要があるのです。

登山は運動ですなので汗をかくのは当たり前で、汗が出なければオーバーヒートして熱中症で死んでしまいます。運動負荷が高い時は薄着で、休憩で運動負荷が下がったときは冷える前にジャケットを着て体温を維持しなくてはなりません。

体調維持ができている時と休憩して冷え切った体と冷たい服に慌ててジャケットを着た時とでは、ジャケット内側の気温はずいぶん差があり含むことができる水蒸気量も違ってくるのです。さて、どちらが賢い登山者でしょうか。

皆さん!快適な秋山を楽しんでください。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。