好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

六甲山の花崗岩と水害

六甲山に広く分布する花崗岩は一種類ではないのに気付いていましたか。

一つは布引花崗閃緑岩で、黒雲母が目立ちカスリ模様のように美しい岩です。もう一つは六甲花崗岩で淡い紅色のカリ長石が目立ち広範囲で見ることができます。石英、長石、雲母の構成結晶の大きさで風化に強い細粒からとても風化に弱い粗粒など六甲山中でみることができます。

  芦屋ロックガーデン

六甲山塊に見られる花崗岩などの深成岩は一億九千万年~六千万年もの昔に地下でゆっくり固まったもので、地殻変動は何千万年と絶え間なく続き、約百万年前に急激な隆起が起き、二~三十万年前にその最盛期をむかえました。これを「六甲変動」というそうです。

 風吹岩   北山公園

六甲山は沈降する花崗岩と隆起する花崗岩で断層だらけの山といえます。新幹線新神戸駅の北側から布引の滝への散策道、川がクランク状に屈折している所や布引貯水池脇の布引断層はすぐ観察できる断層地形です。

山全体が巨大な地殻変動圧力を受け、断層できざまれたうえ、風化に弱い花崗岩で満たされた六甲山を背にして発展した阪神間は山崩れと水害と戦う歴史を持ちます。

 六甲山山頂三角点

記録が残るものを列挙すると1504年(永正元年)夏 と 1517年(天文13年)、「慈明寺流れ」と記録あり。慶弔3年 70年来の大洪水被害あり。1782年(天明2年)陰暦5月 住吉川一帯に大水害あり。1848年(嘉永元年)住吉川氾濫 転大石あり。が古い記録ですが、1896年(明治29年)8月の大水害は英国人によって記録されています。

1938年(昭和13年)7月5日の阪神大水害を契機に多くの治山治水対策がとられましたが、1967年(昭和42年)にも再び水害を受けているのです。

 

街と山が近く、山上にも道路の走る六甲山は身近に自然を感じることができ、近代登山発祥の地でもあります。好日山荘1924年(大正13年)この神戸の地で長い歴史の扉を開けたのです。これからも人との関わりを積み重ねていくことと思います。

 加藤ガイドのHPでは、キノコ、鉱物、水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。

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