好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

疲れない歩き方と登山道保護

お盆休みも終わりました。今年の夏山はいかがだったでしょうか。

今回の登山は疲れたでしょうか。登山道は歩きやすかったでしょうか。

入山者の多い山は多くの登山者が歩き、登山道は踏みつけられることで植生が荒れ、土壌が流出してしまうことが多く、そこにきれいなお花や展望が良ければ、尚更、広範囲に踏み荒らされてしまいます。尾瀬などでは立派な木道が敷かれ、湿原が保護されています。あなたの出かけた山域の登山道はどうでしょうか。


最近はストック / トレッキングポールの適正利用を促す「石突にはゴムキャップをしましょう。」というメッセージが登山者へ伝えられています。
登山用具は基本的に自分・仲間の為に使うものです。つまり、個人がストックを利用する理由は、「膝が最近、痛くなるのを防ぎたい」ということです。
当たり前ですが、自然保護の為にストック / トレッキングポールを使う人がいるわけではありません。

前置きが長くなりました。
普段上り下りする階段の段差がどのくらいか測ったことがあるでしょうか。たぶん、15cm から18cm程度ではないでしょうか。
疲れない歩き方は登り下りも、このくらいの段差を意識して歩くのがお勧めです。目の前ばかりを見続けるのではなく、顔をあげ視野を広く持って、左右を見渡し細かく、足を動かすと疲れません。
石と石を結んで歩くイメージで「急がば回れ」「高さは歩数で稼ぐ」というところです。


さて、このように歩くと疲れにくく、膝を痛めない以外にとても良いことがあるのです。それは「登山道が傷みにくくなる」ということです。
勢いよく足を踏み込むということは、膝にも地面にも大きい衝撃を与えているということです。

そうは言うものの、人工的に構築された急斜面につけられた階段などはとても歩幅が合わず、苦労するところもあります。

登山者が増え、登山道が荒れた結果、予算を付け施工された登山道が登山者に歩きやすくなっているとは限りません。
その設計に於いて、すでに登山道として認知されている以上、高くついても歩きやすい登山道にしないと、登山者は右へ左へと様々な道を付けてしまいます。その結果、更に荒れてしまうことになります。

名の知られた山に延々と付けられた階段、歩きにくいかもしれませんが、仕方がないので頑張って歩きたいと思います。山に慣れてきたなら、入山者が少なく良い山々が日本にたくさんありますので、探してみてください。

その時は、登山計画書を立て、地図とコンパス、雨具や食べ物をしっかり準備してお出かけください。

最後に一言、「環境を本当に守りたいのであれば自然に入り込まないこと」という考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、「自然体験を持たない限り、環境保護に関する議論・行動」は空虚なものになってしまいます。
実際に歩きながら、美しい自然も傷めつけられた自然も、心に刻みながら、ローインパクト登山を実践するのもカッコイイです。
 

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。