好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

花の白馬岳

7月下旬に栂池から白馬岳、白馬鑓ヶ岳と縦走してきました。

「山のぼり 大好き!」 8/17 8/24 8/31 9/7 いずれも金曜日ですが、白馬エリアが舞台です。きれいな高山植物がたくさん登場しますので楽しみにしてください。

rps20120722_125528.jpg 写真のマッチ棒みたいな「コマクサの赤ちゃん」

きれいな花が咲き乱れる白馬稜線ですが、足元をしっかり見てみると様々なものを見つけることができます。コマクサが生えている場所はどんなところでしょうか?ここでは流紋岩が細かく砕けた砂礫地です。夏の終わりにこぼれ落ちた種が春、地表に出ている部分の何倍も地中深く根を伸ばして、やっと顔を出しました。もっと、栄養があるところならほかの植物に負けてしまって太陽の恵みにありつけないのでしょね。

花が咲いていないからと言って砂礫地を登山靴で歩き回ったらどうなってしまうでしょうか。コマクサは花を咲かせるのに10年を超す年月が必要といいます。

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白馬大池から小蓮華岳、そして三国境の稜線を歩くと様々な岩石が現れます。標高差2000mにもなる隆起によって信州・長野県側の東面はもろく急な傾斜となっています。一方、富山県新潟県側の西側はなだらかとなっています。冬期、日本海で大量に含んだ水蒸気が、日本列島に大量の降雪をもたらします。夏まで残る雪渓が地形や植生に与える影響を考えるのも山の楽しみの一つです。

rps20120722_125737.jpg 何億年にもわたる地層を横切る縦走路 なんという贅沢!

何億年前もの間、堆積した地層は海洋プレートとともに移動し日本列島の一部となり、地殻変動によって岩石が横倒しとなっています。比較的新しい深成岩である流紋岩が茶色や黒い堆積岩を焼いて熱変性を起こしているかのようです。地質学者ではないので詳しいことはわかりませんが、稜線を数十分歩く範囲にこれほど複雑な地質・植生の観察できるので、私は幸せな気分になります。

rps20120726_171212.jpg お花畑と福原歩さん

今年、夏山を満喫した人もそうでない人も 8/17,24、31、9/7 の 「山のぼり 大好き!」  を見ながら日本の自然を楽しんでいただけたらと思います。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。