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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

バランストレーニングをしてみよう

登山をするなら ★加藤智二

今年6月に来た台風4号は8年振りの上陸だったようです。湿度の多いこの季節、空を見上げて山行きを中止した方も多いかと思います。

20120619_天気図.bmp
 

自宅からさほど遠くなく過去に歩いたことのある標高1000m程度の里山であれば、「おっ、雨か。静かで瑞々しい山が楽しめる!」と出かけてほしいところです。

最近になって山登りをはじめた、あるいは、長年山登りを続けているものの出掛ける回数が多くない方(ひと月に二回程度)は勿論のこと、年齢を重ねて階段や坂道を避けたくなったと感じるようになった方には是非、トレーニングを実行していただきたいと思います。

日帰りハイキングに適した緑豊かな山々は概ね、どのような形でしょうか。汁椀を伏せたような形に似ています。沢沿いのルートの場合もありますが、登山口から中腹までは傾斜が強い斜面を登ることが多いと思います。

お椀は:  owan_rei01.jpgのサムネール画像

お山は:   owan_rei02.jpg

ですから、日帰りハイキングだと高をくくって下山していると、空腹と乾いた身体に疲れきった足腰は、「おっ、沢の音も近くなってきたぞ、もうすぐだ!」と思ったとたん、「えっ」バランスを崩し体重を支えきれずに転倒することが多いのです。

私たちは視覚などの感覚神経から伝わった情報に基づいて動作を行う指令が発せられるわけです。スポーツだけでなく日常生活も同じです。

疲れた身体では視覚や足裏感覚などの情報が誤って脳に伝わったり、情報は正しかったものの筋力が衰えているため、脳の指令に耐え切れなかったりするときに、つまづいたり、転倒したりするのです。

山の中でこのような状態にならないよう食事や水分摂取、歩くスピードなど自分自身の身体をコントロールすることは大切です。この話は別の機会にいたします。

ここで自宅でできるトレーニングの一つを提案させていただきます。

まず必要なのは「統合されたバランス」を鍛えるトレーニングであって、部分的な筋力トレーニングではないということです。つまり、鏡の前で力瘤を作るトレーニングではなく、今ご自身の身につけている筋力の発揮に必要なバランスのコントロールを身につけるトレーニングです。

私がお勧めするのは、両足を前後に開いてゆっくり腰を落とす「ランジ」という動作です。①の状態からゆっくり反動をつけずに行うこと。②の状態で一旦止まってから①の状態まで再びゆっくり戻ります。

 ①:  rps20120626_180040.jpg     ②: rps20120626_175846.jpg

ランジの特徴は片脚ずつ行うため、両足をそろえて行う「スクワット」と比べ、登山の動作に近い動きでのトレーニングになるという点だと思います。更に片脚づつ負荷をかけるので、腰や背中を痛めにくいのです。せっかくのトレーニングで体を痛めては残念ですからね。
一番の特徴は前後に開いた分、左右のバランス感覚を養えることにあります。

テレビを見ながらでもかまいません。左右の足を前後に、それぞれ10回ずつ、3セットを毎日行ってみてください。楽すぎるようであれば15回でも良いかもしれません。ふらつきが少なくなってきたらしめたものです。

機会を改めて、もう少し詳しく伝えしたいと思います。 

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。