好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

そろそろ「ハイドレーションシステム」の出番!

今、進行中の「山のぼり大好き!」ロケですが、気温が高い日が増えてきました。熱中症真夏日のニュースが出るようになりましたので、今回は水分補給についておさらいしたいと思います。

私たちはじっとしているだけでも呼気や皮膚から水分を失っています。これを「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」といいます。一般に体重60kgの人であれば900mlといわれています。登山は長時間にわたって運動するので、更に多くの水分が失われます。からだから水分が失われると一体どのようなことが起こるのでしょうか。

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1:体温の上昇 全身の臓器不全=熱中症

2:心拍数の増加(血液量の減少→血圧低下を補うため)  心臓への負担増大 

3:血液の粘度が上がって、血栓が出やすくなる。心筋梗塞脳梗塞,肺塞栓などのリスクが高まります。

さて、一般的な登山コースを標準タイムで歩く場合、およそ以下の式が当てはめてみましょう。行動中の脱水量(ml)=体重×行動時間×5  計算例) 体重60kgの人が5時間の登山をすると,脱水量は 60×5×5 =1500ml となる。

1:この例では,できれば1.5リットル飲むことが望ましい

2:最低でも7割、およそ1リットル程度を小分けにして補給するのが望ましい。

3:長時間の登山では,塩分の補給も重要になる。

行動中に自分のペースで水分補給をするのはなかなか難しいものです。いっぺんにたくさん飲んでも身体への吸収が早まるわけではありません。吸収しやすいように市販のアイソトニック飲料を2倍に薄めたものは真夏や激しい運動には有効です。

私はハイドレーションシステムには真水を入れ、ミネラル類は別に摂る事が多いですが、大切なことは「渇きを覚えてから慌てて飲んでは遅い!」ということです。

ボトルで飲むか。ハイドレーションシステムを使うのが良いのか。

残量が気になるという人もいますが、1000ml / 100ml = 10回 5時間の登山で30分毎に100mlを飲んだとすると10回となってちょうどです。実際に100mlをいっぺんに飲むというよりは、私は15分おきくらいに口の中を湿らす感覚で飲んでいます。長時間の山行きでも2000mlあれば一日の量としては十分でしょう。ハイドレーションシステムのタンク部分は背中に沿うようにリュックサック背面に収納されるので、背負うリュックサックの重量バランスが良くなる(軽く感じる)ので、私は愛用しています。

 


 熱中症は暑い日だけでなく、湿度が高くムシムシする梅雨時、低山ハイキングで雨+雨具+樹林帯で風通しが悪いなどの条件が重なった時、激しい運動をしている時にも注意が必要です。体温上昇を起こす条件が揃えば「熱中症」を起こすということを意識しなくてはいけません。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。