好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

地図読みの基本と動き回る磁北について

10/13から御無沙汰していました。登山学校机上講座で人気の地図読み、各種雑誌にも取り上げられていますので、ご覧になったかと思います。私といえばまだ拝見できていません。出版社の皆様ごめんなさい。

机上講座や実技講座でお話しする点を今回書いてみました。

コンパスが北を指すのですが、その磁針が指し示す先に地理上の北極があるわけではありません。登山ではオリエンテーリングや航海ほど厳密に考えることはありませんが、地図読み講座では行動中、「北」はどっちであるかを常に意識するようにします。登山道がはっきりしているハイキングでは大雑把でも北がわかれば良いですが、雪原や雪山では7度ほどの西への偏りも気になります。

最初にすることは登山口で現在位置を地図の上で確認します。地図は北を上にして描かれていることはご存知ですね。

コンパスを使って地図の北を磁石の北と一致させることが次にすることです。つまり、自分のまわりの風景・事物があるまま通りになるように、地図を回すのです。

これから進んでいく方を向いているあなたにとって、地図は逆さまになっているかもしれません。いや、むしろ北に向かって歩くことの方が少ないでしょう。

地図読みの目的は道迷いの防止です。地図は迷ってから取り出すものではないのです。登りだす前に確認したら後は、こまめに、分岐点で、ピークでそして鞍部などで現在位置の確認を行うことが必要なのです。予防が大切なのです。

さて、折角登山を通じて地球に触れ合うわけですから、少し、うんちくを知っておくのも良いかと思います。頼りのコンパスが指し示す磁北について、もう少し調べてみましょう。
日本ではどの地域でも磁針は西に5度から9度ほど傾いています。これは地形図の一枚一枚に表示されています。地磁気の永年変化により日本付近での偏角は現在 -0.01~-0.05 度/年の割合で変化しています。いいかえれば10年でほぼ 0.1~0.5 度西へ振れています。私たちは新しい地図を使う理由もここにあります。GSIのホームページで確認すると良いでしょう。
ところで、磁北はどこにあるのか調べてみると北緯85.1度、西経134.0度にあるのです。ところが今から10年前は2001年には磁北極は北緯81.3度、西経110.8度だったのです。磁北はカナダの北付近ということですが、日本にいてなぜ、磁針が西に傾くのかは実はシベリア バイカル湖北地域の地磁気が異常に強く、磁北極から相当離れているにもかかわらず日本付近の偏角を西に偏らせているといわれています。

全磁力の強さと方向は様々な地磁気要素を合成したベクトルで示されて、その力の方向は地球上のあらゆる地点で水平であるわけではありません。磁北を指し示す磁針は京都付近では49度、北極付近で88度水平ではなく下に傾いてしまいます。 伏角といいます。ですから、日本で販売するコンパスにはS極側に重りをつけて、磁針が水平となるようになっています。アラスカやシベリアに出かける方は現地向きのコンパスを購入するのが良いですね。
良いコンパスは磁針が水平になりスムースに動き、オイルが封入されていてピタッと静止するものが良いでしょう。

ふー。なかなか難しくて理解できません。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、鉱物、水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。