好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

履き慣れた登山靴

登山靴も最近はゴアテックスをライニングした防水性に優れたものが多くなりました。私の友人は皮革製のしっかりした登山靴を十分手入れして長年使っています。ビブラム底の交換もコバがちびてしまう前に余裕を持って交換していました。たぶん、本体の価格より、使いながらメンテナンスにかかった金額の方が多いと思います。

下:皮革製登山靴でビブラム底を交換したもの  (注:上の話にある私の友人のものではありません)

皮靴01.JPG

私はなんてこの靴は幸せなんだろうと思うのです。表面の傷も良い思い出。湿った雪にじわじわ浸み込むのも「あぁ、帰ったら保革油を塗らないと」と考え、水に足を突っ込まないよう慎重に足の置き場を考えたりするわけです。自分のものとして愛着が沸くのは自分がどれだけ手間をかけたか、時間がお金には変えられないからかもしれません。

私は以前、靴底の張替作業によってゴアテックスライナーに不具合を起こし、水漏れを起こしてしまったことがありました。修理前に「交換作業によって防水性がおちる場合もあります」と注意を受けていたのですが、私は靴底が新しくなることだけを考え、その点を無視していたのです。同じゴアテックスライナーの登山靴でも色々あります。本体と靴底の接着やその材質や内部構造も様々です。まあ、靴底の交換が必要となるほど頑張った靴ですからゴアライナーの圧着部分も劣化していたのかもしれません。

 

下:底で縫われているタイプ

靴内部01.JPG

 

下:袋状に縫われているタイプ

靴内部02.JPG

 

物には寿命があって性能が落ちます。だから私たちは自動車でも家でもメンテナンスをして快適に使えるようにお金をかけているわけです。登山ウェアも撥水性が落ちたり、穴が開いたりします。そんな時、登山の安全のために思い切って買い換えることもあります。

私は愛着と廃棄物の境界線が非常に狭いと感じています。他人から見たらゴミ、結構あります!最近は私はどうせ傷むのであればできるだけ良い山に連れて行って、沢山頑張ってもらおうと思うようになりました。良い山行と引き換えに物は消耗するのであれば納得です。

教訓 1!今まで付き合ってくれた道具をメンテナンスするときは十分時間の余裕を持って、販売店を通じて、メーカーに現物を見てもらって判断してもらうようにしましょう。

教訓 2!性能が落ちても、性能がゼロになるわけではありません。オーナーの使い方次第で出番はまだまだあります。折角買った登山用品です。山で使い倒しましょう。

 

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。