好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

登山の準備と危急時対策

危急時対策のお話をする前に

6月4、5日立山に雪上技術講習での様子です

RIMG0080.jpg

パッキング、雪上歩行、懸垂下降、滑落停止、テント生活、技術などなど

講習を行っていました

RIMG0114.jpg

さて私はリーダー(ガイド)としての立場で45ℓのザックに雪上装備を満載

上手につめるとこれだけの道具がはいるんです

ザックの底からの順番ですと

3−4人用テント

シュラフ

予備衣類

食材(今回は生肉生野菜でした、他調味料など)

調理セット(アルミ鍋×3、フライパン、ガスヘッド、コンロ×2など)

救急パック(医薬品、予備充電器、予備ヘッドランプ、予備紐、非常食など)

常備パック(ヘッドランプ、テーピング、財布など)

登攀具(カラビナ×6、安全環カラビナ×4、スリング60、120、150、240など)

ロープ

アイゼン(12本爪)

雨蓋に行動食、飲料、通信機、手袋、帽子、地図など

外付けでマット、ゾンデ、テントポール、ピッケル、ショベル

着用でザック、アウター、中間着、肌着、ビーコン、ヘルメット

 

雪上登山中、使用頻度の高く重い道具を優先的にザック上部へ

ロープや救急パックをザックの奥にしまい込むと

「使った方がいい時に」出すのが面倒な気分になって使わない事が

多いですからね

 

とここで、ようやく本題の危急時対策です

とある六甲山麓のハイキングクラブからの依頼を受けて

六甲山芦屋ロックガーデンにてハイキング救助講習会

RIMG0089.jpg

クラブ内での安全対策の基礎を構築するべく

今できる危急時対策をリーダーさんと相談

以下をテーマに行いました

「ハイキングの基本的な道具の準備」再確認!

「救急パックの中身」再確認!

「安全な歩き方や登山中の注意点」再確認!

「今ある道具でできる救助方法とは?」

基本的な道具や救急パック、救助道具が揃っていても

本当にその使い方を知っていて、実際使えなければ

危険がせまってる状態でも「面倒な気分で使わない」

危急時になって「それらの使い方がなんとなく」では

救助ができない結果になってしまいます

使えるように救急パックの確認をした後

クラブで常備されている

20mmロープ

安全環カラビナ2枚

カラビナ1枚

マッシャースリング60cm1本

60、120、150cmスリング各1本

を使用

150cmスリングを使用して簡易ハーネス作成

1名の要救助者を5名で引上救助(システムは1:1)

をすることができました

 

 

兵庫県警のまとめでは昨年度の道迷い、ケガで動けなくなった人は118人

そのうち六甲山系が7割をしめていました

近年、アルプスなども事故件数が増加しております

 

危急時になる前にしっかりとした心構えや山道具準備の再確認を!

危急時対策として救助道具の使い方の再確認を!

オススメします

 

なお好日山荘神戸本店では私の方で「山トーク」行います

その際に準備や危急時対策の素朴な疑問にも対応しております

夏山前の安全対策にお役に立てればと思います

◎6月22日(水)「山トーク」(関西周辺に山の話題を中心に)18:30~19:30 

◎7月06日(水)「山トーク」(アルプスの山の話題を中心に)18:30~19:30 定員各回8名 
お申し込みは好日山荘神戸本店まで078-265-2045  参加費:好日山荘メンバーズ会員は無料です。