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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

急性高山病ってなに?

ミクリガイケと立山.JPG今は夏休みでたくさんの方が山々に出掛けます。日本の山で高山病は起きるのでしょうか。
登山で起きる高山病のことを、お医者様は「急性高山病」と言っています。
一般的に日本人は低地に住む人種で「急性高山病」になり易いのです。
2400m 以上の高山では空気が地上と比べて低圧になり、肺から十分な酸素を吸収できなくなり、さまざまな症状が現れます。
特に車などで入山できる場所は要注意です。
例えば、富士山の富士吉田五合目は2300m程、立山室堂は2450m、宝剣岳千丈敷ロープウェー駅は2611m、新穂高ロープウェー駅は2156m、乗鞍岳畳平は2702mとなります。
これらの場所では多くの方に自覚症状が現れます。

高山病の自覚症状にはどのようなものがあるでしょうか。代表的な症状をあげてみました。
頭痛・倦怠感
1:軽い頭痛  2:中程度の頭痛  3:耐え難い頭痛
1:軽い倦怠感  2:中程度の倦怠感 3:耐え難い倦怠感
消化器症状
1:食欲がない  2:中程度の吐き気  3:強い吐き気・嘔吐
眠れない
1:あまり眠れない 2:何度も目を覚ます  3:全く眠れない
顔や手足のむくみ
1 :手指のむくみ  2 :顔のむくみ(ムーンフェース)

登山の経験が少ない方は「風邪を引いたかも」と申告されることが多い様です。

また、同行者の急性高山病を疑う症状としては運動失調があります。
1:バランスを保つ動作が必要 2:ふら付いて蛇行して歩く 3:倒れてしまう。 4:立ち上がれない。
意識・精神状態からわかる場合もあります。
1:うつらうつらする  2:無気力  3:錯乱・見当違い  4:こん睡
顔や手足のむくみからわかる場合もあります。
1 :手指のむくみ  2 :顔のむくみ(ムーンフェース) 

現在はパルスオキシメーターという機器が販売されており、血中の飽和酸素状態を数値で確認することができます。

さて、日本の山を登る私たち登山者ができる「急性高山病」対策は何でしょうか。
1:2400mを超える登山口に着いたら、およそ1時間は水やお茶を飲みながら休憩をとると良いでしょう。
2:登るスピードは平地の半分を目処に、会話ができる程度にしましょう。
3:行動中は15-30分毎に水分を取ります。喉が乾いてから飲むのではなく、一定間隔で強制的に飲まなければなりません。
4:行動食はこまめに口に入れておきましょう。

3000m前後の山小屋で「急性高山病」になってしまったら、小屋の方や診療所に行きましょう。
1:山小屋に酸素発生器を設備していれば使わせてもらいましょう。電気を使う酸素濃度を濃くするタイプを備えている小屋もあります。
2:暖かく保温しましょう。
3:お茶などをしっかり飲みます。

高度があがると気圧が下がります。空気の成分である酸素と窒素の割合は変わらないのですが、これらの分子が全体で薄まってしまうのです。
ですから、体にとって大切な酸素の実質的な量が減ってしまうわけです。
したがって、できるだけ肺から古い空気を出して新鮮な空気を取り入れるのが理にかなっているのです。
高地で仕事をするシェルパさん達がお経を唱えたり、口笛を吹くようにピューと息を吐いてるのを見習って、登山中は「しっかり吐き切る」ことを意識しましょう。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。