好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

アセビ

六甲山を歩いていてアセビがとても目に付くのですが気のせいでしょうか。別に急にわんさか生えてきたはずもなく私が意識しているだけかもしれません。

アセビは春に白く可愛い花をつけるので、気づいている方も多いかと思います。その花もゴールデンウィークを過ぎた今頃は終わりに近づいてきます。

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普通はあまり太く立派な幹にはならないのですけれど、六甲山油こぶし登山道がほぼ水平になる辺りでは、ほぼ独占でアセビに覆われています。ねじれて曲がり、独特の幹はアセビとしては大木ではないかと思います。

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このアセビは馬酔木と当てる通り、毒があります。有毒物質の名はアセボトキシンです。有毒であるのは野性動物もわかっているので、選択的にアセビばかりが残った結果、アセビばかりが残ったのかもしれません。六甲山は鹿より猪が多いですが雑食のイノシシは植物をどのくらい食べるのでしょうか。アセビが密集するとその落ち葉からでる、他の植物の生育を妨害する物質がでるので、益々独占していくらしいのです。その内、自家中毒になったりするのでしょうか。

先月23日、綿向山に行ったときもアセビが多いように感じました。ここには鹿の糞があったので、原因の一端は鹿に有りそうです。頂上近くの山腹を覆うチシマザサも心なしか元気があまりなかったようでした。本当の理由はわかりません。

生き物が食料を求めて活動するのは当然です。目立つ部分だけの保護が先走っては貧弱な食糧事情では食うに困って・・・・となりかねません。人の生活圏との分離が理想ですが、生き物を育む豊かで多様性のある森を目指して施策をとっていきたいものです。

これから山蛭の季節で少々憂鬱ではあります。この時、まだ4月で油断していましたが、手首が蛭に吸われてしまいました。 ヒルや蚊やブユなど虫の季節になりました。上手に避けて山にお出かけください。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、自然、花、地質、鉱物などを載せています。
登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。