読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

5月の立山は春と冬が同居中

5月連休が終わった9日から好日山荘の社員は富山県立山室堂に集合しました。9日から11日の第一班と14日から16日までの第二班に分かれ、一泊はテント、一泊は山小屋に宿泊しながら、大自然に接しながら社員間の交流、山小屋体験、山岳ガイドとの交流をしました。

雷鳥沢ヒュッテの皆様、雷鳥沢野営管理所の皆様には大変お世話になりました。


春らしく、晴、曇り、降雪、風雪、風雨とめまぐるしく変わる天気を肌で感じ、身体を雨に濡らす危険と快適に過ごせる山小屋の有難さを感じることのできた日々だったと思います。

春らしく、雷鳥は求愛、縄張り争い、カップリングとにぎやかでした。

雷鳥.jpg


室堂周辺の写真とその時の天気図を見ながら、日本列島にある2500mの高山が世界でも稀に見る厳しい自然であることに少しだけ触れてみたいと思います。天気図は「気象人」から使わせていただきました。

①:先ず、2012/04/12の写真です。

20120412.jpg  20120411天気図.bmp  20120412天気図.bmp  

この時期はまだ一部の人にしか解放されていない時期です。平地では桜が満開の時期ですが、まだ真冬の雰囲気です。氷化した斜面の登攀や下降では鋭く手入れされたクランポンでないと肝を冷やす場面に出くわしました。


②:そして、2012/05/12の写真です。

20120512.jpg  20120511天気図.bmp  20120512天気図.bmp  

5/10に低気圧が通過、AM8時頃にはアラレが降り、雷鳥沢野営場のテントは雪を被りました。その後、乾いた雪に変わり5/11の早い時間はパウダースノー、スキー天国となりました。冬型になり5/12はのんびり停滞、夕方に向けて回復し、斜面が桃色に染まりました。5/13は日付が変わった頃から雲がなくなり、快晴の一日でした。


③:そして、第二班が帰る5/16の写真です。

20120516.jpg  20120515天気図.bmp  20120516天気図.bmp  

5/14の夜半から5/15の一日中、雨が降りました。稜線は黒々としました。
 

④:昨日は又、北から寒気が流入し、内陸部から太平洋側では不安定な天気となり、立山は再び雪となりました。

20120518.jpg  20120518天気図.bmp  20120519天気図.bmp

5月の半ばになっても真冬の天候になること。その前には気温が高く雨やミゾレに身体を濡らすことを考えると、春山は美しさと楽しさの裏に厳しさがあるのが実感できます。濡れた身体に冷たく強い風があたるとあっという間に低体温症になる危険性があります。室堂から見る山々が美しく雲をたなびかせていても、稜線は厳しい冬山なのです。過去には6月中旬の降雪記録もあるようです。

装備と知識の準備を整え、謙虚な気持ちで山に登りたいものです。

加藤ガイドのHPには、自然、花、地質、鉱物などを載せています。