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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

野山で出会う花 VOL.01 「セツブンソウ」

★加藤智二 山の植物について

今日20日は春分の日。昼と夜の長さがほぼ等しい(昼のほうが14分ほど長いそうです)日ということで、これから日に日に春が近づくということですね。伊吹山の麓にセツブンソウの里があるということで出かけてみました。

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節分とは「季ける」ということで、2017年の立春は2月4日の前日でした。名前が「セツブンソウ」ですが、さすがに2月3日はまだ雪の下だったようで、先日の3月中旬まで見ることができました。

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キンポウゲ科の特徴である掌状に細かく分かれた葉で、総苞葉と言うようです。白い萼片は5枚が通常らしいですが、7~8枚の花もありました。

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横からの姿だと確かに萼片ですね。緑色ならすぐに萼片だとわかるのに! では、もともとの花弁はどこに行ったのでしょうか。

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黄色くマッチ棒の頭のように見える「先端が4つ(2つが大きいです)に分かれた筒状」が花弁のようです。蜜腺に変化したようです。8っありますね。早春のまだ昆虫が少ない時期、白地に黄色でアピールし、筒の奥の蜜を取ろうと頭を突っ込むと花粉が付着するのでしょうか。想像です。

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雄蕊は濃い紫色の二つの花粉嚢を持ち、外周から内側に向かって成熟しているようです。中心付近にある赤紫の雌蕊は星型に見える袋果です。成熟と時間差をつけることで、自家受粉を避けているのかもしれません。想像です。

下の写真の雌蕊には花粉が着き子房が膨らみ始めている感じです。雄蕊は相当数が脱落している感じです。

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セツブンソウは日本原産で、石灰岩地帯に好んで自生します。地元の方に聞くと種から花を咲かせるのまでには4年ほどの歳月がかかるということです。

キンポウゲ科ということで動物にとって美味しくないか毒となる成分がありそうですが、最近はニホンジカも被害が多くなったということです。余程、食料難なのでしょうか。地域に関心を持っていきたいものですね。

好日山荘登山学校の実技にいらっしゃいませんか。

季節の山をご一緒することで、自然をたたえ、生命をいつくしみながら、参加された皆様が気分よく健康に近づけるお手伝いをしています。安全と安心の道具の使い方、自然に入るときの準備など一歩一歩体験実践していきます。