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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

冬の自然現象をチェック!  「吹き溜まり雪・雪庇」

2017年2月19日、滋賀県比良山系の最高峰 武奈ヶ岳。今年は雪に恵まれ雪山登山を楽しむことができました。登山学校にご参加いただいた皆様、楽しんでいただけたでしょうか。アルバムも作りました。2017/02/19_武奈ヶ岳 アルバムのURLhttp://30d.jp/katomoji/13 さて、合言葉は?

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降る雪粒や積雪は風に流され、地形などによる気流で様々な積雪地形を形作ります。積雪が多い日本海側気象の山岳で見られるのが吹き溜まり雪=雪庇です。

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一粒一粒は軽い雪粒ですが、風に乗って風下に移動させられます。どれだけ遠くまで移動するかは、風の強さによる駆動力と重力で決まってきます。強風で雪が削られると美しい雪紋も見ることができます。下の写真は北八ヶ岳天狗岳です。

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地表の凸凹、傾斜、樹木や岩など事物で風の流れは変化するので、雪稜は美しい姿を見せてくれます。

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雪上を行く先行者のトレースがより安全とは限りません。幅の広い雪稜は一見安全のように感じるかもしれませんが、視界が利かずに強風が吹く状況ではどうなるでしょうか。危険なエリアから離れることに必死となることもあるかもしれませんね。

上の写真を見ると「もし、天気が悪く、視界が利かず、トレースは風で吹き消され・・・」と想像すると「雪庇からの転落」の可能性を考慮した方が良いですね。

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上の写真は2017年2月3日、北比良峠付近から見た武奈ヶ岳頂上です。北西の季節風で雪庇が形成されます。庇状になっている部分、傾斜が急になっている部分など様々ですが、雪が吹き溜まっているのが良くわかります。

写真の右側の枝尾根が出ている部分には強風を避けるために風下側に逃げ込んだ跡が見られます。これはその時登山者が選択したことで良い悪いは言えないです。

笑顔の絶えない山行の中にも、様々な危険が潜んでいます。近づかない!という選択肢をお忘れなく。

六甲山縦走路と周辺の魅力的な山道を辿る5回シリーズも2017年5月16日から「シーズン6」開始です。今回は月一回、平日火曜日の開催です。六甲山の地質や歴史、植物や写真撮影、ゆっくり歩きますが、長時間歩くための水分・栄養補給など登山の基本が身につきます。

「加藤校長と行くシリーズ」はこちらから。