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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

早出早着

f:id:asahiryuta:20150805173327j:plain山は早出早着が基本。朝早くに出発してお昼には目的地に到着するようにします。登山をしている方にはあたり前の早出早着ですが、山経験が浅い方にはなかなか馴染めない事かもしれません。せっかくの休日、山でゆっくりのんびりしたいと思うかもしれませんが、なぜ早い時間帯に行動するのか?その理由を少し解説したいとおもいます。

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夏山で一番怖いものはなんでしょう?

スズメバチ?熊?沢の増水?強雨?落石?どれも間違ってはいませんが、私が夏山で一番怖いものは落雷です。夏は平野部でも積乱雲が発達して夕立や落雷がありますよね。山ではこれが正午頃から起こりえます。山腹で積雲が湧いてきて稜線を覆っていきやがて発達して積乱雲となります。(この↑の写真は間ノ岳から北岳を見た写真ですが、この時am8時頃でした。少し雲が出てきてますね。その後モクモクと雲が出来始めて13時頃には雨となりました。)

落雷は森林限界を超えた稜線等では避けるものがありません。また高所での落雷は横に稲妻が走るなんて言われていたりします。逃げ場のない3000m級の稜線での落雷に遭う事は非常に恐ろしいものです。ですので落雷等を避けるため、天気が比較的安定している朝のうちに行動しようという事になります。

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お昼頃の奥上高地の横尾。今後怪しそうな雲ですね〜。

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さらに発達して雷がなりました。

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きれいな南アルプスの塩見岳の写真ですが、この前夜は雷鳴が鳴り響き山頂直下の日陰には昨夜のものと思われるひょうがありました。

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※ひょう

f:id:asahiryuta:20150805193544j:plain早出のメリットもいくつか。

午前中は雲が少ない為、美しい山々の景色を見る事も出来ます。↑の写真のような奥穂高のモルゲンロートや↓の写真のよう美しいシルエットの富士山の姿も。f:id:asahiryuta:20150805173410j:plain

また当然ですが、日射や気温も午前中の方が低いので夏の強い日差しや高温からも身を守る事ができ、比較的身体の負担が少ないコンディションで山を楽しむ事ができます。

もし不測の事態が起きてしまった場合にも、時間に余裕をもって行動していれば太陽がでているうちに対応ができますし、足取りが遅れてしまっていても目的地に到着する事ができますよね。「遅くとも目的地には午後3時頃までには着く」ようにしましょう。

ここ数日の私のガイド山行では午前5時頃の出発はあたり前で、行程が長い場合はヘッドライトをつけての午前3時頃の出発もよくあります。落雷の危険がある午後2時以降は行動をしないようにしています。山小屋泊の場合で早出をしたい時は朝食をお弁当にする等も一つの方法です。

場所やルートなどにもよりますが、夏山は早朝に出発し、午前中に行程を終えるのがベスト。

天気予報をチェックしておく事も前提ですが、基本の早出早着をして夏山を安全に楽しみましょう!!