好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

雷鳥の恋模様

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はじめまして。この度、好日山荘契約ガイドになりました旭 立太(あさひ りゅうた)と申します。

僭越ながら簡単に自己紹介させてください。

私は山岳ガイド、雪の時期は滑りのガイドもさせていただいております。好日山荘登山教室では名古屋で以前より講師をさせていただいておりました。至らないこともあるかと存じますが、私のもてる力をすべて発揮してがんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

ブログタイトルの本題に戻りますが、5月頃の私のフィールドというと新緑の山と雪山とを行ったりきたりです。

前日、半袖Tシャツで行動していたかと思えば翌日にはダウンを羽織って吹雪の中にいたりします。標高の高い山ではまだ多くの雪が残り5月でもバックカントリースキーやスノーボードが楽しめるんです。

立山でのベースとなる室堂の標高は約2400m。立山ではハイマツが出はじめる時期になると沢山の雷鳥に出会う事が出来ます。今年はハイマツが出るのが早かったので例年より沢山雷鳥を見かける事が出来ました。

 

室堂周辺で沢山の人だかりがあると思ったら雷鳥がいると思ってください。芸能人?スター並みのとりまきです。

なぜ逃げないの?と聞かれたりますが、日本では雷鳥を神の鳥として崇めてきた歴史があるために人間と雷鳥とのあいだに良い関係ができあがっているようで、彼等は人間を見ても逃げだしません。ですのでこの距離での写真撮影も可能なのです。

これはとても素敵な事ですよね。

 

雷鳥にとって今の時期は大切な恋の季節。運がよければ山で雷鳥達の恋愛模様を見る事が出来ます。

接近的にアプローチするが残念ながフラれてしまうオス、カップルが成立しているにも関わらずそこに割り込んでメスを奪おうとちょっかいをかけるオス。沢山のオスにアプローチされモテモテにも関わらずサラッと全員をふるメス。カップルがすでに成立している場合は他のオスからメスを守ったり縄張り争いで激しく戦っているオスの姿も見る事もあります。

人間の恋愛模様より激しいかもしれませんね。※少し茶色っぽい色をしていて赤い肉冠が目立たないのがメスです。

この時期にカップルになり、生まれた雷鳥達の子供は夏山時期にはヒナになっているんです。今度は夏の山で雷鳥ファミリーに出会うのが楽しみです。