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好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

気になる書籍の紹介「歴史津波」

今回は山登りと直接は関係ありませんが、日本と日本人の生活には切っても切り離せない自然現象に関する話題です。つい先日25日には憧れのヒマラヤの国、ネパールで起きた地震の被害の大きさは他人事とも思えません。

好日山荘各店舗では義捐金を受け付けています。また、公益社団法人日本山岳ガイド協会でも義捐金を受け付けています。

今日5/13の明け方に宮城県沖で2011年3月11日に起きた東日本大地震の余震がありました。こんな時だからこそ読み返したい本をご紹介します。

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1977年に出版された小さな本ですが、ここの序章には次のようなことが書かれています。少々長いですがご紹介します。

「・・・昭和8年(1933年)3月の三陸大津波以後の津波研究の発展は目覚ましい。著者はこれらの研究成果をふまえ、最近80年間の間に日本付近でおこった津波の記録や現地調査をもとに、地震と津波の発生機構の関係や波源域の研究を行ってきた。ちょうどそのころ、昭和43年(1968年)十勝沖津波が三陸沖でおこった。津波発生の直後、梶浦欣二郎教授はこの津波が、安政3年(1856年)の津波の挙動と似ていることを示唆した。これが、著者を歴史津波に目をむけさせる動機となる。「日本地震史料」には、田山実・武者金吉氏ら諸先輩の手により、明治中期から昭和初期にかけての全国の地震・津波の古記録が精力的に収集され、膨大な量にのぼる資料が収録されている。・・・・(中略)・・・歴史津波の挙動を理解するために、著者はまず地震史料に記載されている地名をぬきだして記録を整理し、近年の津波と比べて沿岸波高の推定から始めた。検討を進めていくと、地震史料にはまだ記載の空白域が多いことを痛感した。そこで地方史を集める一方において、機会をみては現地調査を行っている。三陸・房総・東海地域の調査は、緒についたばかりであるが、史料には収録されていない数々の津波の供養碑も房総沿岸で見出せた。また、現地調査で知り合った地元の郷土史研究家から、いろんな津波の”言い伝え”も教えられている。・・・」

1331年前の684年に起きた津波記録が残されているのは驚きです。昔話の域から最近のことまで過去に学ぼうとこのような本を出版した研究者がいたというのがもう一つの驚きでした。

もっと、自分の住む地域のこと、例えば地名等にも関心を持っていこうと思いました。

加藤智二