好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

山の植物について

白い話題が増えてきましたが、今年の紅葉を振り返ってみました。

日本の秋は「錦秋」といって、平安の歌に歌われるほど日本人の感性に響くものですね。「もみじ」の語源も「もみづ、染色する」からといいます。 4月から毎月、京都トレイルを小分けして歩いてきました。昨日は高雄高山寺から化野念仏寺は清滝川に沿って歩く…

イヌビワ(犬枇杷)の実がなりました。

夏に六甲山全縦コース4分割のコース上でイヌビワを見つけました。「イヌ」がつく植物にはイヌブナ、イヌツゲ、イヌマキ、イヌガヤ、イヌザンショウなどがあります。犬には気の毒ですが、「本物に比べて役に立たない」という意味が込められています。何だか人…

ひと月ぶりです。山からの贈り物 VOL.01 「ブナ」

10月の連休に入りました。今年、標高の高い山々の紅葉は足早に過ぎ去り、稜線はモノクロの世界に。日本は南北に長く、低山から高山まであるので、まだ2か月近く様々な秋模様が楽しめますからご安心を。 山から下りてくる秋はこれからが美しい姿を見せてく…

この夏覚えた高山植物 VOL.20 「ハクサンフウロ」

夏の終わり、8月の末に北アルプス笠ヶ岳に行ってきました。ダケカンバの生える標高を過ぎ、風衝地帯に入るとハクサンフウロが夏の終わりを飾っていました。風に揺れるはかなさを感じる花です。 このハクサンフウロは変異が多く、同じエリアであっても花弁に…

夏に覚える高山植物 VOL.19 「タカネマツムシソウ」

日本の固有種のタカネマツムシソウを見ると秋を感じます。爽やかな紫色の大きなブローチは派手に風になびきます。 上の写真は9月中旬、南アルプス赤石岳のものです。 外側を飾る大型の花弁が三つに裂け、中心部分には筒状の小花がたくさん集まっています。イ…

夏に覚える高山植物 VOL.18 「センジュガンピ」

上高地 横尾から槍穂高の山々に向かう登山道の脇にひっそりと樹林の下に咲く白いナデシコ科の花です。アルプスを堪能した登山者は足早に通り過ぎてしまうので少し気の毒な気がします。 ミルクが飛び散り花の形になったみたいなら清楚な佇まいです。 センジュ…

夏に覚える高山植物 VOL.17  「シコタンソウ」

中部山岳地帯の高山から北海道に生育する 「シコタンソウ」名前は色丹島で発見されたから名付けられました。 写真は白馬鑓ヶ岳山頂のものです。 ユキノシタ科の植物で多肉質の葉を密生させ、マット状の株となって白から淡い黄色の可愛らしい花をたくさん付け…

夏に覚える高山植物 VOL.16 「ミヤマアズマギク」

キクの仲間でアルプスの稜線で出会うと、ちょっと違和感を覚えるくらい艶やかな印象を受けます。如何にも菊らしい佇まいなのです。 アズマギクという園芸種もあるわけですが、早朝出発し、露が朝日を受ける姿は高山植物の気品が感じられます。 北海道の「ア…

夏に覚える高山植物 VOL.15 「ウラシマツツジ」

本州中部山岳地帯から北海道までの高山に生えるウラシマツツジの花を見たことはありますか?ツツジ科の落葉小低木で、ツツジなんだから花ぐらいすぐに見つかるだろうと長い間真面目に観察もせずにいました。 6月末大雪山 釣鐘型のクリーム色の小花が昨年の枯…

ハヤチネウスユキソウ

前回の加藤ガイドのコラムで「蛇紋岩」についてのお話があったちょうどのタイミングで岩手山の早池峰山に行ってきましたので蛇紋岩地帯に咲くハヤチネウスユキソウの話をいたします。 ヨーロッパアルプスに咲くエーデルワイスに似ていることで有名で全体が薄…

鬼太郎の親父がニョキニョキ

春の森にひっそりと妖しく咲いていたギンリョウソウ、透き通る白いベールを被る姿が印象的です。7月の京都北山でまるまると結実した姿と出会うことができました。 4/18 にみた場所とは異なりますが、ベールの奥の黄色みを帯びた輪は雄しべだったのですね。 …

夏までに覚える高山植物 VOL.14 「ミネズオウ」

昨日は七夕、梅雨で夜空の星をみることはできませんでした。この季節、雲上の登山道を歩けば、地上の星を見ることができます。 このピンク色の星をつけるのはミネズオウです。スオウとは蘇芳、イチイという針葉樹のことらしいです。イチイはオンコとか、アラ…

夏までに覚える高山植物 VOL.13 「キバナシャクナゲ」

シャクナゲはラリーグラスともいい、ネパールトレッキングで出会った大木もあれば、残雪期や新雪期に一般登山道がない時期に遭遇するやぶこぎではそのクネクネした幹に苦労するシャクナゲもあります。 今年の北海道大雪山のキバナシャクナゲは当たり年のよう…

夏までに覚える高山植物 VOL.12 「ツガザクラの仲間」

ツガザクラは名に「・・・ザクラ」と付くので桜の仲間かと勘違いしそうですが、実はツツジ科の小低木です。背は低くなり、強風に耐え、冬の寒気は雪に埋もれやり過ごすなど、厳しい環境に適応しています。 エゾノツガザクラ 大雪山にて サクラとの違いは花弁…

夏までに覚える高山植物 VOL.11 「コイワカガミ」

可愛いベルのようなイワカガミ達は西日本の雪が多い山々から、北アルプスの稜線までよく見ることができます。光沢のある葉を鏡に見立てた所からついた名称です。イワウメ科イワカガミ属です。 ツガザクラと一緒に咲くコイワカガミはアルプスらしいですね。 …

夏までに覚える高山植物 VOL.10 「シナノキンバイ・ミヤマキンポウゲ・ミヤマキンバイ・ミヤマダイコンソウ」

夏のアルプスに競うように咲く高山植物の中で黄色い花を咲かせる「シナノキンバイ」は大きく見栄えがするので知っている方も多いかと思います。 下の写真はシナノキンバイ シナノキンバイの花は大振りで見栄え抜群です。ミヤマキンポウゲは小ぶりの花でひょ…

ひっそり咲くイワナシのピンクの小花

ピンク色の花と言えば、ショウジョウバカマ、イワウチワ、イワカガミなどが目に付きますが、イワナシもなかなかの色具合です。 ツツジ科で日本海側の積雪が多い地域にはえるようです。ピンクのグラデーションが可愛い花弁は五つに裂け、内には「∞というか8の…

雪解けとともに季節も山を登ります。

5月10日、私事ですが本日誕生日を迎え55歳となりました。山や自然にまつわる多方面の話題になるように心掛けたいと思っています。 30年前くらいはパキスタン、ネパール、中国と色々な方とヒマラヤ登山に出かけておりました。それがあるので自然環境や植物や…

六甲山のウラシマソウ

テンナンショウの仲間には何種類も山で見ることができます。サトイモ科の特徴である肉穂花序と仏炎苞を持つので、名前はわからなくても見たことがある人は多いかと思います。天南星と書きます。日本には30種類ほどあるそうです。 ウラシマソウ 細長く伸びた…

ギンリョウソウの季節です。

京都の東にある清水山を歩いて見ました。ここは京都トレイルの西コースの一角です。桜も散り、新緑が目立つ里山にギンリョウソウが顔を出してきました。 集団で一気に 山では「あっ、生えてるね。」くらいで通り過ぎることが多かったのですが、あまりの綺麗…

ミズバショウ

雪解が進んで、ちょっと前までは驚くほど積もっていた雪も急速に融けています。2500mを超えるようなアルプスの山々はまだまだ雪山の世界ですが、春は里から、南から確実に山を登っています。 キブシの黄金色が山を飾り始めます。 100m標高を上げる…

立春ですね。

節分は季節を分ける節目となります。立春を迎えましたが、まだまだ寒さや雪のニュースが多いですが、南に面した低山には少しづつ春の兆しを見つけることができます。 宝登山にて ロウバイは蝋梅とも書き、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木で花弁が蝋細工のよ…

読書で登山!  「事前に調べて楽しさ倍増 Vol.01」

最近購入した本に「列島自然めぐり ここが見どころ 日本の山」という本をご紹介します。株式会社 文一総合出版から出ている本で、著者が小泉武栄さんと佐藤譲さんです。 雪山は体験した者に様々な間隙を与えてくれます。十分な準備と経験者の元で是非体験し…

冬枯れハイキングの季節に想う

標高の低い山々にも冷たい風が吹き抜けるようになりました。鮮やかな色だった紅葉の葉も足元で茶色くなってきました。様々な種類の落葉広葉樹の森から流れる沢には大きい葉っぱ、厚手で堅い葉っぱ、薄手で柔らかい葉っぱなどいろいろな種類の葉っぱが流れ集…

桜、落葉からの香り

晩秋、雨に濡れた桜葉が散る道を歩くと少し甘い香りがしました。この成分は何なのでしょうか。 桜葉も紅葉しますね。 桜餅や塩漬け桜花からは甘い香りがします。この物質が「クマリン」というものです。葉や花を半乾きにしたり破砕、塩蔵するなどすると、死…

どんぐり 見つけた!

今頃、山々を歩くと足元にドングリや栗のイガを見つけることができます。 表示 ミズナラ実 ブナ科コナラ属 表示 栗 ブナ科クリ属 私は「ドングリ」について、ドングリなる木という程度でしかわかっていなかったのですが、栗(クリ)が食べられる一方、食べら…

紅葉は美しい!これからは寒さに備えよう。

秋山の楽しみは紅葉ですが、今日は台風18号ファンフォンが現在日本を通過中です。今年の紅葉は例年より早く進んだようですが、2500m付近に森林限界がある中部山岳地帯ではこの台風で散ってしまうところもあるかと思います。 表示 紅葉するダケカンバやナナ…

木肌で覚える樹木の名前 No.01 「カゴノキ」

人の手が多く入っている六甲山にもシイやカシなどの常緑広葉樹が生い茂るエリアが何か所もあります。山で出会う樹木は針葉樹、広葉樹などといった大雑把な区別は普通にできるのですが、今回は木肌に特徴がある木々を取り上げてみます。雑草という名前の草が…

今年の紅葉はどうでしょうか。

9月の連休は台風の影響を受けず素晴らしい天気でした。北アルプスの営業小屋のおおくが、小屋仕舞いをする10月の「体育の日」の連休が楽しみですね。小屋の最終営業日はそれぞれご確認ください。 表示 葉が赤くなる仕組み、黄色くなる仕組みもしっておくと楽…

奥秩父のハイマツ帯

一昨日、長野県川上村、小川山の麓にある廻り目平から金峰山に登り、朝日岳、大弛峠を歩いてきました。 表示 レタス畑の向こうになだらかな金峰山(右)と朝日岳(左) 金峰山といえば五丈岩が何といっても有名ですが、廻り目平から西俣沢沿いに歩き、沢の丸…