好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

レスキュー、危急時対策

9月、10月は事故多発のシーズン…

9月は雨が多く、アウトドアをされる方には悩ましいシーズンとなったことと思います。10月に入ってからは天気が安定してきたものの、夏が天気良すぎたからなのか、9月の天気が悪すぎたからなのか、あまり紅葉は良くはありませんでした。 場所を選べば良いとこ…

登山と気象の関わり VOL.01 「季節の変わり目 秋の嵐にご注意」

猛暑が当たり前となった近年ですが、四季のある日本では春5月、秋10月は季節の変わり目に起きる気象遭難が忘れそうなタイミングで発生しています。 1989年10月の立山、2006年10月の白馬岳と奥穂高岳、2012年5月の白馬岳など記憶にある方も多いかと思います。…

9月になるとスズメバチの被害のニュースが増えます。

山里や里山、クライミングゲレンデなどでこの時期活発になるスズメバチとの遭遇が増えます。集団の個体数が最大に達する時期です。大きくなった巣にはたくさんの幼虫が養われていますが、幼虫たちに食べさせる昆虫などが減るこの時期は特に攻撃的になるよう…

いつも持つ「危急時用品」はこれ!

仕事柄、日帰りの山登りでも、ハイキングツアーでも、アルプス登山でも必ずバックパックに入れているものがあります。歩くスピードが低下して予定を大幅に遅れる。疲労して集中力低下、筋力低下、バランス保持力低下を引き金にして、転倒して捻挫・骨折をす…

今年の遭難事案の傾向

今年も長野県山岳遭難防止対策協会『夏山常駐パトロール隊』の一員として、少ない期間ですが活動しています。 幸いにも今年は死亡事故は減っています。これもヘルメットの着用が一般的なものになってきた効果かなと感じています。 しかし近年、パーティーが…

ホワイトアウト

雪山のホワイトアウトとは、雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。 ホワイトアウト状態に陥ると、錯覚を起こしてしまい、雪と空が一続きに見え、どこが上なのか下なのか?距離感の識別も困難になります。 ホ…

救助訓練

18日~20日の間、長野県遭対協の救助技術研修会に参加してきました。 長野県内の山岳エリアで遭難が起こった場合、長野県警察をはじめ、山小屋スタッフ、地元の遭対協、夏山常駐隊などが救助活動に当たります。 その全ての関係者が集まっての訓練が大町にあ…

危急時対応講座

先日の事ですが、好日山荘登山学校の実技講座で危急時対応講座を行いました。 目的の山への道中に色々な危急時の状況をシュミレーションし、その対応を皆さんに考えていただきました。またそれと同時に、危急時に陥らない為、場所そのものの危険と私達の心理…

「ハイキングレスキュー講座」への参加者を募集中です。

今回は記念すべき400号のコラムで、300号は2014/7/31「夏の夜空を見上げてみよう!」でした。 夏山シーズン前なので、グループリーダーやお父さん、お母さん、もちろんいつもは一人で歩く方も対象とした実技講座です。みんなが登る山だから一人ひとりが自分…

凍傷(低体温症)を防ごう

「凍傷はヒューマンエラーである。故に防げる」これは登山の大先輩である金田正樹ドクターの言葉です。年末に山に行く計画をされている方も多いかと思います。登山で必要な防寒対策は行動し易すさも大切ですね。 横殴りの風雪 身につける衣料に関して、下記…

クライミング研修

登山用品店の店員として、最新のギアや技術を知っておくのは大事なことです。 最近はクライミングの社員研修をいろんな岩場でしていました。 @蓬莱峡。カムでプロテクションを決めて登ります。 @小川山。懸垂下降中のおとな女子登山部 背負い搬送。冷えた…

クライミングのススメ

皆さんは、「クライミング」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。 「上半身ムキムキなお兄さんたちが登ってる…」 とか 「腕だけでぶら下がってる…」 と思っているみなさま…クライミングは腕だけで登るスポーツではありません!! 下の写真はとある岩を登って…

山岳遭難救助研修会

国立登山研修所は登山技術の発展や提供など 登山者に対して行う研修会とは別に 山岳救助に携わる警察、消防、自衛隊の方が参加する 山岳遭難救助研修会というものがあります その研修会に備えて講師研修会が行われました プロガイド、プロ登山家、山岳警備隊…

山の健康管理 No.07 「筋肉のエネルギー」

青空と雲が流れる稜線を歩くのは気持ちの良いものです。バックパックにはテント、シュラフ、マットレス、コンロ、コッヘル、食糧、防寒着、レインウェアなどしっかり詰め込み歩く姿は、登山をする者の憧れの姿のひとつだと思います。 五竜岳から唐松岳へ 筋…

スズメバチに注意!!!!

だいぶ気温も下がってきて、朝晩は気持ちいい風が吹くようになってきました。 これからのシーズン、トレッキングやクライミングに出掛けられる方も多くなってくると思います。 毎年この時期になると、スズメバチに関するニュースを目にします。 8月から10月…

雷に遭いたくない!

山に行く前は誰もが天気が気になり、様々な天気予報を見ています。場合によっては行き先を変更するなど、行程を変更する場合があります。山では昼近くになると温まった空気が起こす上昇気流によって積乱雲を発生させ、雷に脅かされることもあります。 表示 …

暑さに体を慣らしていこう! 山の健康管理 Vol.01 「水分補給」

ゴールデンウィークは終わりました!先日、奈良の山すそに行ってみると、なんと蝉が鳴いていました。ハルゼミだと思いますが、暑い夏の記憶を呼び覚まさせられました。 表示 夏、氷ノ山 さあ、若葉が素敵な時期は意外に短く、これからの5ヶ月間は夏日、真夏…

怪我にご用心!身近なファーストエイド

先日、屋久島 黒味岳に登り、淀川登山口の3m手前の木の階段でスリップして片手をついてしまい手のひらを削ってしまいました。日頃から、「駐車場が近づいて気を抜くと怪我をしますよ」などと言っていた自分が情けなく感じます。今回は小さな怪我ですが、私の…

防寒するなら防風も忘れずに

今年は大阪市で初雪が今朝11/29明け方にありました。例年より23日早く、去年より10日早いそうです。 寒さ対策を小物で行うなら首回りや頭部をニット帽やネックゲータなどで覆うと良いです。 表示 ダウンジャケットやフリースで身頃に断熱層をつくるので…

健康診断を受けてきて

先日、健康診断を受けたのですが、日頃、自分で考える客観的な数字は悪化しているように感じました。私の場合は血圧でした。機会での測定や看護師さんの測定を何度か繰り返したのですが、高い数値でした。 表示 先日16日、17日と松本市において「岳都・松本 …

樹の形から風を想像してみましょう

登山で気になることといえば天候です。どんなに装備が良くても体を鍛えていても天気に打ち勝つことはできません。私たちは山の機嫌が良い時に遊ばせてもらっているのです。 日本列島は中緯度に位置し、偏西風と呼ばれる西風が流れています。冬期、ヒマラヤ山…

そろそろ秋山

奥穂高岳周辺を周回してきました。北アルプスの草木もどんどん色があせてきてます。 ジャンダルム周辺を歩いているほとんどの人がヘルメットを着用しているのに驚きました。最近の物はデザインや色が良いですね。 岩は濡れるととても滑りやすくなります。特…

スズメバチが飛び廻る季節になりました。

先日、南アルプスの玄関口、椹島ロッジではスズメバチが飛び回っていました。そろそろ、巣作りの時期なのでしょう。 拡大表示 捕獲されて暴れています。 一般に、8月から10月に多くの被害報告があるようです。これからのハイキングや登山、岩登りではスズメ…

イノシシ対策!

六甲山には野生のイノシシがウロウロとしています。 みなさんもみかけたことがあるでしょう。 先日このようなお電話が! 「風吹岩から雨ヶ峠を目指して山登りをしていると、 と、突然、イノシシにザックを噛まれて奪われたのです! また襲われると思うと追い…

夏山も終盤!

暑い暑いとうだるような毎日が続く下界ですが、標高の高い山々では夏の花も終わりに近づき、見上げる空の巻雲に秋は確実に近付いているのを感じます。北部東北や北海道にある前線は秋雨前線です! 拡大表示 私たちは住む地表にいると気づきにくいのですが、…

昨年4月に来ていました「爆弾低気圧」

昨年、4月にの日本列島を襲った「爆弾低気圧」が2013年4月6日に再び発生しています。この低気圧は4/2 21時から4/3 21時までの24時間に42hPa低下しました。4/4 15時にはオホーツク海にある低気圧は950hPaまで下がりました。日本付近は冬型の気圧配置となり各…

百万人の山と自然 「安全のための知識と技術」が開催されます。

公益社団法人 日本山岳ガイド協会 が主催する講座が開催されます。ぜひ、お越しください。 10/3(水) 名古屋会 安全のための知識と技術2012.pdf ウインクあいち 大ホール で行います。事前申し込みは必要ありませんので直接会場にお越しください。 午後6時…

5月の立山は春と冬が同居中

5月連休が終わった9日から好日山荘の社員は富山県の立山室堂に集合しました。9日から11日の第一班と14日から16日までの第二班に分かれ、一泊はテント、一泊は山小屋に宿泊しながら、大自然に接しながら社員間の交流、山小屋体験、山岳ガイドとの交流をしまし…

私たちに最適な軽症の傷、私流の直し方

まず、理解しておきたいのは私たちは常に細菌と共に生きているということです。細胞の塊である私たちの体は常在菌と共存しているので、膿んだりして患部を悪化させたり、病気を起こしたりするのは 常在菌が病原菌に負けているということです。皮膚、腸管など…

救急の日 ゴールデンタイムとは?

今日、9月9日日は「救急の日」で1982年(昭和57年)に厚生労働省(厚生省)が制定したものです。 いつ怪我をするか分からないわけですから、、心臓マッサージ、人工呼吸、AEDの使い方など年に一回は講習会を受けておくと良いですね。「救命講習会」でインタ…

寒い環境がなぜ辛いのでしょうか。

人間は恒温動物なので、周囲の気温に関わらず一定の体温を保とうとします。人間の体は、暖かく重要な臓器が詰まった中心部をそれよりも温度の低い筋肉や脂肪や皮膚で覆うという構造になっています。中心部とはつまり、頭蓋骨に覆われた頭脳や、胸と腹部の生…

凍傷にならない為に

冬が近づいてくると耐寒トレーニングをしなければいけないと思うのですが、最近の生活環境は快適にコントロールされている場所が多く困っています。明確な目的を持たずに漫然とトレーニングしても効果は出にくいですね。 省エネ・エコだと世間ではやかましい…

S5年、剣沢小屋の悲劇

1930年(昭和5年)1月9日に発生した雪崩による悲劇 これは今から80年前の昭和4年12月30日に窪田他吉郎、田部正太郎、松平日出男、土屋秀直各氏4名が立山ガイド佐伯福松、佐伯兵次(宗作の実弟)に案内され厳冬の剱岳登山に挑む中、年が変わった1月9日未明、…

アバランチギア

11/30に富山県立山で起きた雪崩事故では6人が巻き込まれる不幸な事故となってしまいました。 11月の最後の連休には、初滑りの為に立山室堂にやってきます。 数年に一回は起きる表層雪崩事故ですが、この時期に入山する方は皆、十分な備えをしていたものと思…

社団法人日本山岳ガイド協会主催 ファーストエイド講習会

(社)日本山岳ガイド協会主催のファーストエイド講習会2010 が2010年11月3日-4日福島県裏磐梯 猫魔ホテルで開催されました。32名の方が参加されました。二日間にわたり朝から夜までぎっしり詰まった講習会でした。 主な講義は ①:登山の疲労とその予防 山本…

ファーストエイド:切り傷・擦り傷

歩いていてうっかり物をつかんだ拍子につくる切り傷や転んだ拍子にすり傷を作ってしまった時、皆さんはどうしていますか。 表皮が傷ついて血が出るだけではなく、泥や木の皮、砂で汚れている事がほとんどだと思います。 どんな怪我でも第一にしなければいけ…

隆起するアルプス?崩壊するアルプス?

日本列島には火山も多く、地震が多発することからもわかるように活発な地殻の活動があります。温泉も多く、悪いことばかりではありません。 地震が起きれば、話題に上がるのが「断層」です。阪神大震災でも様々な名前の断層が公にされました。 2010年1…

重ね着(レイヤード)の有用性

この夏、新聞やメディアでたくさん取り上げられた「熱中症」、様々な対策が紹介されました。 例えば、気温が高くなれば薄着になり、皮膚の血管を拡張させて熱を放散させようとします。また、汗が蒸発することで気化熱を奪い、体表面温度を下げようとします。…

10月の気象遭難

1989年10月8日、富山県立山真砂岳の稜線で発生した8名の中高年登山者の遭難は21年という年月がたつというのに未だに私の記憶から消えてはいません。当時も中高年の大量遭難と言われ、多くの問題提起がなされました。 2006年10月17日の立山…

デイジーチェーンと自己確保

登山用品店のクライミング用品売り場に必ずある「デイジーチェーン」この商品を使っての自己確保に関して、興味深い実験を行ったことがあるので紹介したいと思います。 デイジーチェーンは人工登攀=エイドクライミングの補助用具として、日本に紹介されまし…

雲の中

童話や漫画などで雲に乗るという感覚はどんなであろうか、と小さい頃に考えたことがありますか。 私自身はそんなにロマンチックには考えなかったものの、雷神や孫悟空が空にいることを当然のように考えていた時期はありました。 私たちは山に登る時に天気予…

スズメバチの被害

8月に入って山々は賑わっていますが、こんなニュースが入ってきました。 2日午前7時10分ごろ、北海道羊蹄山登山道2合目付近でハチに刺され、携帯電話で119番通報、防災ヘリで同町内の病院に運ばれたのですが亡くなったとのことです。 左足首に刺されたよ…

急性高山病ってなに?

今は夏休みでたくさんの方が山々に出掛けます。日本の山で高山病は起きるのでしょうか。 登山で起きる高山病のことを、お医者様は「急性高山病」と言っています。 一般的に日本人は低地に住む人種で「急性高山病」になり易いのです。 2400m 以上の高山では空…

登山活動と熱中症予防

梅雨が明け、35℃を超える猛暑日が出現すると熱中症が話題となります。ところが熱中症は真夏とは限らないのです。 登山で、筋肉が大量の熱を出す時や梅雨時など湿度が高く風がない時は要注意です。 又、涼しい環境でも水分摂取が少ない時や暑さに体が馴れてい…

夏山の低体温症を防ぐ

低体温症はどのような時に起きるのでしょうか。昨年夏のトムラウシ山での大量遭難は衝撃的でした。 実際の山での疲労凍死とは、低体温症になって疲労して死亡することをいいます。 一般的には冬山のような「乾性寒冷」より、夏山で風雨に曝される「湿性寒冷…

切り傷、擦り傷を起こしたら。

山を歩いていて、ふらついて、立木に手をかけたり、岩をつかんだりした時に手を怪我することがあります。又、残念にも転んだり、滑ったりして怪我することもあります。 そんな時に必ずしてほしいことがあります。ケガをした時は、まず、洗うこと、ゴミや泥な…