好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

毎年恒例の雨飾山の紅葉を楽しみに

連休(11月1週目)の北アルプス。お勧めです!!

標高の高いところでは紅葉は終わりに近ずいてきていますが、1500m以下ではまだまだ見頃です。里のもみじの葉っぱはまだ緑色。今週末は天候もよさそうなので連休は少し遠出をして、各地アルプスや八ヶ岳にお出かけされては如何でしょうか?


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雨飾山 緑・黄・赤・そして山頂付近の岩場の色とのコントラストが美しい。

 

f:id:saruatsushi:20191028174601j:plainハイキング道からちらっと見えてきた鎌池。期待大!! 

 

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美しい!! 湖面に映る逆さ紅葉の森 (鎌池散策路より)

 

後立山連峰は既に山頂付近は白くなっています。

なかなか晴れてくれないので写真は撮れないですが・・・。

でも、今週後半は良い天気の日が続きそうです。

 

気温は低くなってきていますので、しっかりとした防寒具を用意してお出かけください。

 

 

無視できない虫

登山に良い季節になりました。

豪雨や台風などの自然災害で、それどころではない方もいると思います。少しでも早い復興をお祈りします。

昼下がりの静寂な山間に爆音ヘリ。いくら注意していても事故は起こります。f:id:yoshida1487:20191023150810j:plain

山麓も紅葉が色付き始めました。週末の人気スポットは人が多いのはどこも同じ。定番の岩稜も渋滞気味でしたね。人がいるの見えますかね?f:id:yoshida1487:20191023131509j:plain

こちらは涼しい季節にしか来ないワイドエリア。

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山には色んなリスクがあります。事故ではないのですが、先日、山から帰って自宅で手の甲に黒い点を発見。カサブタ?と思って触ると、動くので、よく見ると… f:id:yoshida1487:20191027121810j:plain

マダニが喰い付いていました。今シーズン2回目。f:id:yoshida1487:20191027121911j:plain慎重にピンセットで剥がしました。時間が経って、特に腫れや症状もないので大丈夫でしょう。まぁ、肌を露出すればリスクが高まるのは当然ですが、ここに喰い付きます?

ハチの一刺しと違い、喰い付き続けるので無視できないのが何とも気持ち悪い。

マダニは感染症などのリスクもあり厄介な虫です。噛まれたら医療機関で処置してもらいましょう。症状がすぐに表れるとは限りません。噛まれても痛みが無く、場所によっては気付かない事もあります。服などに付着している場合もあります。目で見て確認するしかないですね。 それにしても気持ち悪い。

九州発 涌蓋山 秋山満喫実技レポート

九州の百名山の一つ、九重。

九重連山紅葉のいい季節がやってきました!

九重の西側に位置する涌蓋山へ行ってきましたよ。

天気は快晴!気持ちの良い風に吹かれながら歩きやすいコンディション。

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1座目。みそこぶし山から涌蓋山を見る。

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山頂手前のピーク。もう一山頑張ろう!!山頂はもうすぐ!!

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ミヤマキリシマの返り咲きも。

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涌蓋山山頂は大パノラマ。九重連山が一望できロケーション抜群の山。

のんびり昼寝をしたいほどポカポカ陽気でした。

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素敵な行動食頂きました。ありがとうございます。

九重連山も紅葉真っ盛り。これから紅葉は低山に降りてきますよ。

短い秋を堪能しましょう。

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気持ちの良いススキ原を通って下山。太陽に照らされて、

ススキがキラキラ輝きます!!

今日はたくさん歩きましたね。ご参加ありがとうございました。

 

九州の机上講座>>>

九州の実技講座>>>

実技は読図の講座も開催します。

ご参加お待ちしております。





【登山学校実技講座・リスクマネジメント】 MERRELL コラボ in 滝子山(山梨県)

登山学校実技講座「リスクマネジメント」で山梨県・笹子にある滝子山(1,615m)に実技講座ご参加者10名様と共に登ってきました。

 

今回は、特別にメレル(MERRELL)とのコラボという事でメレル・モアブミッドを履いて登ってきました。

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少しメレルの紹介を

『メレルは高いクオリティと共に、「新しさ」へのチャレンジを持ち、それが各時代で名作(「ジャングルモック」「カメレオン」や「ベアフット」等)を生み出し、世界中で愛されています』

私も、長野オリンピックの時に「ジャングルモック」を履いていたのを覚えています。まだ実家に残っているはず!!

 

今回の講座テーマは「リスクマネジメント」ご自身の知識・体力・装備を100%使って登山を安全に楽しむには、『山に存在する危険を認識して、危険が自分の身にふりかからないように管理する』ことが必要です。この日は以下のような項目を実施。

*事前の山域把握 *安全な時間配分の考え方 *ルートファインディング時に安全マージンを考えて選択する *エネルギー・水分補給 *岩場通過時の安全管理

 

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なかなかの岩場が出現!! 重大な事故につながらないためのルート取りを考えながら登ります。

 

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この日試したモアブミッド。岩場でもしっかりとグリップ!!

 

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GORE-TEX使用での防水性はもちろん、表面の撥水も抜群。

 

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 この日は午後からお天気下り坂でしたが、ご参加の皆さんのスムーズな歩きと、メレルシューズのおかげで何とか富士山が雲に隠れる前に山頂に到着。

安全に下山するためのタイムリミット(下山開始時刻)を少し過ぎてしまうという、ガイドの安全管理能力の低さを露呈してしまったのは内緒にしておきましょう。笑

 

今回試した「モアブ」の一番良いと感じた点は、足形や山の難易度に合わせて靴選びの選択肢が多いということ。ローカットorミドルカット/ナローorワイド ご自身の足幅、普段楽しまれている山の難易度に合わせてお選びください。


九州発 平尾台貫山実技講座レポート

秋らしくなりましたね!

ススキが太陽の光でキラキラ輝き、

羊群原と呼ばれるカルスト地形が魅力的な北九州にある平尾台貫山へ行ってきました。

 

ほとんどの方が貫山は初めて。

歩き方、水分補給、栄養補給などを実践しながら山頂を目指します。

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ピナクルの間を通過する場面も。アスレチックのようです。

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一座目。大平山。

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身長ほどある草むらを抜け一休み。

草刈りをされたところへやっと出ました。

野焼きの準備のようです。

天気もだんだんと良くなってきました。

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足元にナンバンギセル!平尾台は沢山の植物が楽しめます。

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最後の急な斜面を登りきり、貫山山頂にて。今日は景色も最高に良かったですね。

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ススキがキラキラして綺麗でした。ご参加ありがとうございました。お疲れ様でした!

 

今後の九州での登山学校スケジュール

九州での実技講座>>> 歩き方の基礎を実践しながら山頂を目指します。

九州での机上講座>>> 基礎講座 登山の基礎を学んでみよう

 

楽しく学んで楽しく登ろう。

ご参加お待ちしております。

 

 

今年生まれのライチョウ、迎える冬前のひととき

秋の山は華やかだけど、どことなく寂しげですね。

私が四季のある日本に生まれ育った喜びを感じる季節が今です。

皆さんはいかがでしょうか?

2019年10月1日、もうすぐ雪に覆われる北アルプス、日の出前の登山道で雷鳥親子に出会えました。7月にピーピーと鳴いていたヒナも大きくなりました。

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ライチョウは5~6個の卵を産みますが、ヒナの多くがキツネやカラスなど食べられるなどしてしまいます。

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お母さんと三羽の子供たち

3羽がここまで大きくなってくれました。

ライチョウ属 Lagopus とは「うさぎの足」という意味だそうです。確かに白い毛で覆われた丈夫そうな足ですね。

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羽ばたけ!

私たちはライチョウたちを見つけた時、静かに大きな声を出さず佇んでいました。

ライチョウファミリーは登山道を横断して、朝食を探しに高山植物帯に入っていきました。

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君たちは兄弟かな?

じっと見ていると首を高速で振ってくれました!

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巻貝? ドリル? いえいえライチョウです。

貴重なライチョウとの時間でした。彼らの生活圏に入り込んでいるわけですからそっと観察するだけにしましょう。

私は450mmの望遠レンズで撮っているのです。追いかけてはいけません。

ゴミはどんなものでも残してはいけません。捕食者を呼び寄せますし、病原菌を持ち込む可能性があります。

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山小屋営業もそろそろ小屋仕舞いの時期です。寒さは一気にやってきますので装備準備は再確認してお出かけくださいね。

明日10/4から「秋山応援フェア」です。

快適な山小屋ライフのためにできること ⇒ こちら 

Yahooニュース個人ライフの加藤記事 ⇒ こちら

日帰り雪山体験ウィーク 2020年1月24日~28日開催 ⇒ こちら

 

高山は秋・登山の良い季節

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高山帯の紅葉は近年においては少し遅めですが、例年並みのようです。秋の山、色の変化も楽しめるし、遠くの景色まで見えるし、なんといっても涼しい空気感。好きな季節です。

f:id:asahiryuta:20191002185104j:plain霧に覆われていても美しいです。
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最近、山で気になる事。20~40歳代の若い登山者が一般登山道から外れてしまっている場面によく遭遇します。特に迷い安い場所でもなく、視界も良好、丁寧にマーキングなど付いている場所なのです・・・。その間違ってしまった人に何も気付かず人がいるからという感じで付いて行く人も。自身の遭難だけでなく、登山ルートから外れる事により場合によっては他者を落石などの危険に曝す事等もありえます。下りで迷うという話はよく聞くと思いますが、登りで迷っている人も何度か見かけました。

↑の写真の場所、特に下りで。

いつも通る度に登山道を外れている方を必ず見かけます。

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オレンジ線が登山道。間違って写真右側の谷に向かう人、多数。モレーンのこの場所は下にいっても登山道と合流槍沢からアクセスしているの大事には至りませんが間違っている事に気付かない人もいます。登りにも通っているんですが間違っているんですよね。ちゃんと見ればマーキングもあるのですが・・・。

なぜだろう?私なりに行動を見て考えて見ました。

①経験が浅い

見ればわかるのですが、歩行の仕方(下を向いて歩いている。視点が5m以内)装備、その使い方など。①を踏まえ・・・

②歩行スピードが早すぎる

置き換えれば車の運転と同じです。アクセルを踏めば、楽にスピードが出せるかもしれません。しかしスピードがその運転者の能力以上であれば情報処理は出来ずただ暴走しているだけにすぎません。周囲の状況認知が出来てこそ安全なスピードだと言えるのではないでしょうか。

 「そこ間違ってますよ」と何度か声をかけさせていただりすると「分かりにくい」とか「戻るのが面倒だ!」と言われました。整備され、丁寧にマーキングされた登山道なんですがね。。。確かに間違ったルートには踏み跡が付いています。なぜ踏み跡が付いているかというとそれほど間違う人が多いからです。しっかり登山道の認知ができていれば間違えないはず。車の運転と同じようにちょっと先を見て余裕を持って歩きましょう。認知できない危険はマネジメント出来ないですから。

秋の注意点としてこのブログで何度も目にすると思いますが、麓は秋でも山では気候区分が平地と違うため、冬型気圧配置になって吹雪になることがあります。そろそろそんな季節ですね。短い高山の秋を楽しみましょう。