好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

ズリズリ。

久しぶりの三倉岳で岩を楽しみました。

三倉といえば花崗岩の殿堂・クラックとチムニー。ジムでは味わえない楽しさと緊張感、すり傷があります。2時間ほどのマルチピッチはチムニーの連続。夏日で暑かったので、半袖で登りましたが、日焼けではなく、岩に擦れて肩と腕がヒリヒリ。f:id:yoshida1487:20171011141125j:plain

チムニーはとにかく挟まります。挟まっているので、落ちる心配はありませんが、すごく体力を消耗します。

動きが下手クソなんですね。そして何度も挟まりに向かい…f:id:yoshida1487:20171011141507j:plain

何度もズリズリと這い上がります。ズリズリという表現がしっくりきます。f:id:yoshida1487:20171011141349j:plainここでも挟まってズリズリしています。もちろん楽しんでいます。

ほんとに夏空のように良い天気でした。 f:id:yoshida1487:20171011141716j:plain

三倉岳には登山ポストとは別にクライマーポストがあります。f:id:yoshida1487:20171011142743j:plain

公園入口の紅葉が色づき始めていました。里山はこれからが見ごろですね。f:id:yoshida1487:20171011142927j:plain

異常なくらい暑い日が続きますが、季節は着実に進んでいます。体調管理には十分注意してください。山では水分・エネルギー補給はコマめにしましょう。この日も暑すぎて、水分不足で軽い脱水症状に。エネルギーも枯渇すると、思考が止まってしまい危ないうえ、山そのものを楽しめなくなってしまいます。

おまけ。強面が売りの先輩ガイドからいただいた勾玉。使ってみましょう。

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2017年秋の登山風景

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仙人池からの裏劔。山深いエリアです。

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同じく仙人峠付近から。

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いつもの室堂方面からではなく、裏から見る劔は王様の様な景観です。

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平の池。チンネの下の二つの弧状の雪形、唇のように見えませんか?池の平の管理人によって『モンローの唇』と名づけられています。

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劔沢雪渓。今年は残雪が豊富ですが、念のためスペースを空けて歩いています。ルート取りも大切です。

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笠ヶ岳方面から見た槍穂。

f:id:asahiryuta:20171011112621j:plain氷河公園の天狗池。今年は紅葉が良い年でした。

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横尾本谷。バリエーションルートで紅葉ハイク。

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秋は紅葉だけではなく、空気も澄んで遠くの山まで見えるのも良い所。

様々な場所へ行くにはシチュエーションに応じた登山技術が必要です。インターネットで調べれば、色々な事が調べられる今の世の中。頭ではわかった気になるかもしれませんが山の技術は一長一短では身に付きません。実際に現場で感じ技術を身に付けていただければと思います。

好日山荘登山教室では皆さんと一緒に安全に素晴らしい場所へ行けるよう、登山教室を開催しています。経験豊富なガイドから目を見て対話をして、色々な事を学ぶ機会です。https://www.kojitusanso.jp/school/

 

 

【福岡発着】登山学校実技講座「日本百名山・くじゅう紅葉トレッキング」 ご参加ありがとうございました。

10/7くじゅう 星生山へ紅葉トレッキング!!
牧ノ戸登山口から星生山へ。

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天気は晴れたり曇ったりで、ガスの中の景色と青空が楽しめました。


紅葉は、始まりかけでした。
ドウダンツツジなどが赤く色付いている箇所もありきれいでした。

全体的に紅葉するには、1週間~10日間くらいかかりそうですね。

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全員、星生山に登頂し、景色を楽しみながら昼ごはんを楽しみました。

登頂した時は、ガスに覆われていましたが、お昼ご飯を食べているとだんだん

晴れてきてくじゅう全体が姿を現しました。

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(最高の景色の中ハイポーズ!!)

 

下山は、浮石、スリップに注意しながら慎重に下りました。
浮石などでスリップしたりしましたが、だんだんと歩き方に慣れてきました。

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思った以上に暑い日で歩くときは、ほとんどシャツ一枚で良かったです。
霧の中を歩くときは、一枚羽織ったりと調整しました。

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(無事下山の笑顔いただきました。)

下山後は、花山酔で汗を流して帰りました。

ご参加ありがとうございました。
またのご参加、お待ちしております。

 

★好日山荘登山学校実技講座は、

「日本山岳ガイド協会認定ガイド」が同行いたします。

初心者向け講座も企画しています。登山の基礎や読図など学んでみませんか。

10月以降の九州の実技講座はこちら>>>

登山レポートはこちら>>>

 

紅葉の北八ヶ岳 にゅう?

紅葉の撮影を目的として北八ヶ岳に登ってきました。

結果的には見頃の一歩手前というところでしたが素晴らしい景色を堪能できました。

 

目的地は「にゅう」 選んだ理由は

*アクセスが良い

*湖と紅葉の写真が撮れる

*岩場と紅葉の写真が撮れる

という点

 

天気予報は快晴 前日まで雨だったので、ガスが取れてくれるように祈りながら入山。

 

早朝に白駒池の駐車場へ。朝の6時前に既に駐車場はほぼ満車!! 理由は

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早朝の白駒池の撮影の方々 皆さんの高価な機材の後ろからスマホで・・・

 

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白駒湖は絶好の撮影タイミングだったようで同行のカメラマンさんのテンションが上がりすぎて出発が遅れる(田中も少し遅れて到着したのは内緒)笑

 

もののけ姫の世界のような苔蒸した森を抜けると、目的地のにゅうに!!

 

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到着したと思われる・・・。ガスガスで何も見えず。何も見えないですがこの先は300mはある断崖絶壁。ガスってなければ結構怖い。

 

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仕方なく(喜んで)中山峠まで登り、大好きな黒百合ヒュッテでランチ。おいしかった----!!

台湾からの団体さんもランチ。

「らーみゃん りゃん」「しゃんつぁいうどん(山菜うどん) さん!!」「カレーはん!! いー」と注文。 だいたいのメニューが中国語で言われても理解できるのがおもしろい。

 

食事が終わると空が明るくなってきた。景色が良くなってきてテンションあがり大騒ぎで外に飛び出す台湾の方に負けじとにゅうまで急いで戻る。 と

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さっきと同じ場所とは思えない。 雲の上に浮かぶ山頂の岩。

 

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北横岳 蓼科方面の手前に目的の白駒池が

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どん!! 山、紅葉、湖 完璧な撮影ができました。 本当に綺麗でした。

 

 

おまけ

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今回の目的の山「にゅう」 道標、地図、三角点名には様々な異なる標記が。

確認できたものだけで「にゅう」「ニュー」「にう」「NYUU」「NYU」「乳」

上の写真のように分岐点に3っつの異なる標記が!!

 

とても素晴らしいロケーションの山ですので、皆様も是非山名の謎を解き明かしに行ってみてください。

 

今日からの連休や10月、11月に紅葉登山にでかかける方へ。秋は気温が急激に下がり、アルプスでは雪が降ることも。しっかりとした知識、装備を持って山にお出かけください。好評の登山学校も各地で開催中です。是非ご参加ください!!

 

 登山学校机上講座ページはこちら  

白山百名山と86歳11ヵ月

100名山達成を白山で迎える70代と
それを頂上でお祝いするべく86歳のお客さん
はいー無事に登頂です!
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ガイドを始めたときからのお客さんで
大変な百名山を中心にガイドさせていただきました
最後は快晴に中秋の名月に朝焼け夕焼け
めちゃくちゃおめでたい天候です
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86年歳と11ヵ月というご年齢で白山登頂
お祝いしたいというモチベーションの力って
すんごいですね コースタイムの1.2倍程です
標高差1500mほんとがんばられました
まああの手この手で励ましというより
騙し続けて気持ちと体力を切らさせない
ように私も頑張りました(笑)
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終戦で引き上げてきたのが16歳
私には想像できないぐらい
歩いてきたからこその足腰の強さでしょうか
普段は週に一度は塩屋駅からおらが茶屋へ
登ってがんばってはります
私も当然ですが他の年下のお客さんも
86歳になったら登ることに
なってしまいました
あー、、、登れるかなーほんまに

おーと紅葉情報ですね
1500-2000mあたりが見頃です
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展望歩道からみた南竜ヵ馬場
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黒ボゴ岩下部から見た甚之助方面

久しぶりの白山室堂泊でしたが
持っていって良かった装備もご紹介!
○シルクインナーシーツ
 →山小屋の布団はすべて毛布なので
  保温力upと清潔感up
○バーナー&コンロ&コッヘル
 →ゆったりとしたベンチと水があるので
  お茶してまったりできる!
○ニット帽と手袋
 →寒気がはいり朝は氷点下に!
  ないとやってられませんよ!
○ウール肌着上下
 →寝るときように持参して着ました
  軽いし暖かいし最高です!
○テルモス
 →白山の頂上では日中でも3-4度
  これであたたまりますgood

これから紅葉前線が下がってきますね
みなさん秋山をたのしんでください
86歳まで!

紅葉最盛期!! 涸沢のテントは、週末は1000張り以上!!

9月下旬、紅葉を期待して、北アルプスへ行ってきました。
燕岳~大天井岳~槍ヶ岳~横尾山荘~涸沢~上高地まで歩いてきました。

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燕岳の紅葉、表銀座ルートを歩きながらの槍ヶ岳の美しさに見とれて

なかなか足が進みません。

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東鎌尾根は慎重に歩き、槍ヶ岳へ到着しました。

 

 

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 涸沢でのモルゲンロートはとても美しかったです。

 

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テントは平日だったのでそう多くはなかったですが、
次の日が土曜日ということもあって、

下山中に、大きなザックを背負った、テント装備の方々とたくさんすれ違いました。

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この時期は、朝晩はとても冷えますので、防寒具が必須です。

レインはもちろんの事、フリース、ダウンジャケット+ニット帽、

防寒のための防水グローブも必須です。
朝の涸沢で日の出を待っている時、風も強くかなり寒かったです。

温かい飲み物、食べ物もあると身体があったまります。

 

さあ、九州の紅葉も今からです。

くじゅう、祖母山の紅葉は10月中旬位だと思います。

防寒対策など準備をしっかりして出かけましょう。

 

勘。

夏の真っ盛りに、山に行けなかったのは仕事人ではなく家庭人だからなのです!と思っている方々も多いはず。f:id:yoshida1487:20170905191223j:plainそれでも、気を取り直して山の計画を立てても、久しぶりの山は不安になりますよね。

息が上がって苦しいかも… 重荷に耐えれるか… 岩場でのバラスが… などなど。f:id:yoshida1487:20170905192510j:plainしかし、私の場合は体力や技術的な不安ではなく、勘がちゃんと働くかが不安なのです。

ここでいう勘とは、苦しい時、怖い時、寒い時、そして、楽しい時に冷静に判断できるかという勘です。

一か八かの山勘ではありません。f:id:yoshida1487:20170905192235j:plain冷静に正しい判断ができれば、どんな状況になっても対処できます。また、難しい状況に陥る前に行動を変えることができます。

久しぶりの山で、楽しくて、気が急いてしまい、前に前に行きたい気持ちを押さえる事ができるか…

冷静な判断は、経験はもちろん、しっかりと栄養・水分補給して脳がフル活動できる状態を維持することも大事です。f:id:yoshida1487:20170307152006j:plain

夏にたくさん登って体力がついた方は、継続して山に行きながら、雪山シーズンを迎えれば勘も体力も鈍ることがありません。雪山では、蓄積された経験と体力が物を言います。f:id:yoshida1487:20170905195126j:plain

正しい判断は、正しく学ぶことで養われます。

好日山荘登山学校では登山を机上と実技で学ぶ各講座を開催しています。秋の夜長に、お店に寄ってちょこっと学んでみませんか?山の歩き方、道具の選び方、お天気や地図読み講座など経験豊富なガイド講師陣が様々な質問に答えてくれますよ!

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