好日山荘 ガイドコラム

好日山荘契約ガイドによる山のコラム

登山学校実践編 「雪山ギアの使い方と歩行技術 谷川岳」 改め 「極寒の中のラッセル体験」

山下ガイドもコラムに書かれていますが、土曜日、日曜日は谷川岳・北横岳にて登山学校の実技講座を担当しました。

今年一番の寒波!! 極寒、猛吹雪を期待していましたがそこまでひどい天気にはならず快適(お客様にとっては厳しい天候だったようですが)な登山学校となりました。

 

土曜日は谷川岳の山麓にてアイゼン・ピッケル講習の予定が、雪が深すぎてラッセル祭りとなりました。胸まで埋まるラッセルを体験する機会は多くないのでお客様は悪戦苦闘しながらもラッセルを楽しんで頂けました。

ラッセル時の足の運び方、足の裏(足首)の角度、雪を集めて固める(圧密させる)、ピッケルやストックの活用等、実際にラッセルしてみないとわからないコツが良くわかって頂けたようです。

 

低温、強風、雪と冬山らしい気象条件でしたがお客様からは「この雪を経験できただけで満足です」との声が聞こえました。ポジティブ!!

 

胸まで埋まるラッセルの図 がんばれ―

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樹林帯の中でもこの風と雪  それでもお客様はご機嫌です!!(そうは見えない?)

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今回新調したハードシェル 高性能ウエアのおかげで快適。

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バスの中では「レイアリング」に関しての質問が出ました。

 

参考までに田中の今回のレイアリング

(天候:雪 気温:―14℃ 風速:5~10メートル 体感温度:約-20℃)

 

上半身

1枚目: ファイントラック スキンメッシュ (半袖)

2枚目: バーグハウス メリノウール250

3枚目: バーグハウス ディセプションフリース

4枚目: バーグハウス チベッタⅡジャケット

休憩時にはジャケットの下にインナーダウンを着用

 

下半身

1枚目: バーグハウス  メリノウール250

2枚目: バーグハウス ウォームストレッチパンツ

3枚目: バーグハウス ストレッチオーバーパンツ

 

頭/顔

ニット帽とバフ’(ネックゲーター)を組み合わせ

 

ネパールエクストリーム

 

グローブ

マウンテンハードウエア 冬用グローブ(品名不明)

バイレス オーバーグローブ(3股タイプ)

 

新調したチベッタⅡジャケットは防水・透湿・耐久性はもちろんのこと、フードのカッティング、袖口の形状、ポケット位置とファスナーのドローコードの使いやすさ、ベンチレーションの開閉しやすさ等、今回のような厳しい条件でも快適に登山を楽しむのに最適です。吹雪いていても写真のようにも笑顔が作れます?

 

寒い中撮影頂いたお客様 ありがとうございます!!

 

1月~3月は各地で雪山に関する実践講座が実施されます。

冬山に行ってみたいけど不安という方は是非一度講座にご参加ください。

 

好日山荘登山学校「雪山ギアの使い方と歩行技術」 

f:id:KatsuhiroYamashita:20170116200319j:plain14日は谷川岳。大雪で深雪、ラッセルがメインとなりました。

深い所は胸まで。

自分で道を開拓する樂しみ、雪山の真髄です。

 

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谷川岳の雪は湿気ってるんです。

 

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15日は北八ヶ岳北横岳。こちらは雪少ないのでアイゼンが良く効きました。

 

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寒波で寒い!

帰り少しガスが晴れてきて美しい景色が見えました。

これがあるから雪山いいんですよね。

ミニアバランチナイト

f:id:asahiryuta:20170116125229j:plain旭です。今年の初投稿となりますが「今年もよろしくお願いいたします。」

この週末はストームで全国的に沢山の降雪がありましたね。本来雪の多いエリアであればこの大量降雪も問題ないのですが、普段雪のないエリアの降雪となると色々と生活に支障が出てしまいますね。凍結した路面の歩行や車の運転、気をつけてください。

20日の金曜日には南岸低気圧により太平洋側の地域にも降雪がありそうです。

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さて、本題に戻りますが、好日山荘X雪崩ネットワークの雪崩についてのアウェイウェスセミナー「ミニアバランチナイト」2016-2017年は大阪、銀座、池袋、名古屋で開催させていただきました。各会場とも満席、皆さん仕事帰りにも関わらず熱心に耳を傾けておられ、意識の高さを感じました。

今期はフィールドで行なうセーフティキャンプの開催はありませんが来年度は好日山荘主催の登山者向けセーフティキャンプも開催したいと思います。来年度、ご期待ください。

ミニアバランチナイト内でお話した内容のまとめです。まずはギアの事。

・ビーコンはデジタルの3本アンテナ。

・ショベルは柄が長く出来るタイプで金属製の物。

・プローブは目盛りがついているしっかりした物。

そして大切な事。

・雪崩地形が認識できる様に。よい行動習慣を身につける事。 

※あとがき

池袋での講座終了後に店内でギアをチェックしていた所、欲しかった時計を発見。おとな女子登山部のなっちゃんが接客してくれました。気になるギア+丁寧な接客で即購入…。

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 以前は同社のベクターを使用していましたが、今度は同社のトラバースを購入。多機能で使うのが楽しみです。

 

八ヶ岳

三連休は井坂ガイドと八ヶ岳へ
日曜日夕方からようやく積雪
一気に30cmほど積もりました
南岸低気圧さまさまですね

島田は赤岳主稜取り付トラバースの
雪崩のリスクが高かったので
南峰リッジへ
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井坂ガイドはこれも同じく沢地形の取り付を
さけて石尊稜を変更し阿弥陀北稜へ
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そして今回も大活躍のチェーンアイゼンでした
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そうそう
みなさんよくレイヤリングを悩まれてますね
当日はちなみにこんな感じです
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↑気温-7℃風速2~5m南稜アタック時の私は
上半身は着ているのは
①ウール厚手肌着②フリース③ソフトシェル
ザックに化繊ダウン→寒ければ行動中に着足すため
さらに羽毛ダウン→緊急時用に持参
下半身は
①厚手ウール②ハードシェル
でした

快晴の白馬より 新年のご挨拶を

新年あけましておめでとうございます。

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 一年で一番忙しい年末年始の白馬店勤務の為ご挨拶が遅くなりました。旧年は多くのお客様と机上講座での勉強、実戦での登山にご一緒させて頂きありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

 

年始休みと、成人式連休の間で一息ついた白馬 本日は朝から良い天気で素晴らしい後立山連峰の山々を眺めることができました。

スキー場に向かう車の中には笑顔・笑顔・笑顔!! な方たちを羨ましく思いながら白馬店に出勤です。

 

通勤途中に撮影した白馬の写真をご覧ください。

 

 

        白馬鑓      杓子岳            白馬岳

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鑓・杓子 美しい・・・

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自宅から(自慢です。お許しください)眺める五竜岳 かっこいい!! 

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八方尾根スキー場 白馬周辺のスキー場もようやく全面オープンが近づいてきました。

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連休の行先を決めてない方。白馬村の絶景を見るだけでも十分価値がありますよ。

雪不足と言われていますがスキー場には滑走に十分の雪があります。是非白馬村にお越し下さい。

 

と言いながら、自分自身は1、2月は白馬を離れ登山、講習、ツアーと巡業に出ます。

田中の担当する登山学校実践講習のご案内です(空席のあるツアーのみ記載します)。

 

1月15日(日) 北横岳 アイゼン・ピッケルを使って歩こう

 

2月11日(土) 那須岳 雪山技術トレーニング

 

2月18日(土) 御岳山(みたけさん 929m) ロックガーデン ツアー詳細

(歩き方、雪道歩行、トレッキングポール等 歩き方に関していっぱい教えます!)

 

 

2月19日(日) 赤城山 アイゼンピッケルを使って歩こう

 

安全のために必須になる雪山登山の基本を習って、是非冬の山を楽しんで下さい。

多くのご参加お待ちしております。

あけましておめでとうございます。

まだ北・南アルプス、八ヶ岳は雪少なめで

冷え込んだ日があまり続きません。

急に気温が上がる日もあったので、

稜線等は一部氷結してかなり固い部分があります。

年末は槍ヶ岳、年始はアイスクライミングに出かけてきました。

 

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通常は雪崩で危険ですが、状況を判断して飛騨沢を登ります。

 

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さすが北アルプスは真っ白で美しい。

 

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稜線に出ると風が非常に強く、

槍の穂先へは氷結していてアイゼンの爪も蹴り込まないと入りません。

 

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槍平周辺の雪の量もこれでも少し少なめです。

 

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滝谷が神々しい。

 

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アイスクライミングもまだ氷結イマイチです。

 

■おまけ

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冬テント泊時ダウンジャケットを着てスリーピングバックに入るときは、
一番上にジャケットを着ると窮屈なので、ジャケットを腿に巻くと暖かく寝れます。

(写真右)

 

以前からジャケットより扱いやすい中綿入りの巻物を探してましたが
マムートから2016/17冬物でスカート(中綿入り)で出たので試しました。

(写真左)


暖かいです。ジャケットを巻くよりは扱いが楽です。

もちろんこの用途しか使わないのでご安心を。風紀は乱しません。

今はこんな軟弱ですが、20代の頃の冬期登攀時代はツエルト、

3シーズン用スリーピングバック、象足・マット・ダウンジャケットなし、

でした。とにかく軽量化が重要だったので。
今じゃとても考えられません!

中央アルプス空木岳

冬山モードに入りました
中央アルプス空木岳
夏の林道は閉鎖されているので
底から登ってテント1泊2日です
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↑こんな感じで50リットルに満載です
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↑地獄の難所は特にトラバース箇所雪崩要注意!
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↑グイグイ登って初日は+1600mで疲れます
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↑翌日は頂上ピストン+-300mで約3時間
 ラッセルやらトイレやら風やらで時間
 かかるんですよねー
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↑美しい雪稜 たまりませんね

さて装備ですが
今回はザクッとこんな感じです
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テント=アライテントゴアライズ2
シュラフ=ナンガオーロラ750DX
マット=サーマレストプロライト+
ハーネス=ブルーアイスコーカスハーネス
などなど
ぜひ雪山テント泊では↓このように
インナーバックを使用してほしいですね

テント設営時の紛失や濡れ防止できます
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※パックはグレゴリーアルピニストの来期プロトタイプ
ジッパーでフルオープンになります
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↑今回使用の手袋帽子類
 やはりラッセルには薄手ゴアのミトンオススです

最後はこれソーラー充電式ランタン!これいい!
とても軽くて明るかった!
http://www.kojitusanso.com/shop/g/g4514713700226/